プロ級料理芸人が教える、ひとりごはんの極意とは/ロバート馬場インタビュー

おうちでお料理を楽しみご自身の世界観を発信している方に、おうちごはん編集部が会いにいくおうちごはんインタビュー。 今回はお笑いトリオ「ロバート」の馬場裕之さんにお話をお伺いしました。インタビュー【前編】ぜひご覧ください!

料理芸人として大人気のロバート馬場裕之さん

今回お話を伺ったのは、お笑いトリオ「ロバート」の馬場裕之さん。ボケ担当で緑色の髪がトレードマークの印象が強かったのですが(今の髪色は違います!)、実は料理好きとしても有名! 今では数々のテレビ番組でその腕前を披露されています。最近では『バーミキュラでシンプルごはん』(ヨシモトブックス)というレシピ本を出版され、料理芸人として大活躍中の馬場さんに、ご自身のお料理ライフについて聞いてきました。

料理好きのきっかけは、子供の頃の手作りタバスコ

――馬場さん、はじめまして。今日はよろしくお願いします!早速ですが、お料理に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

ロバート馬場裕之さん(以下、馬場):よろしくお願いします。料理は小学校高学年くらいからやっていたんですけど、一番初めはタバスコを自分で作ってみようと思って。

――えっ…あのタバスコですか?

馬場:はい、タバスコ。家族でピザトーストを作るのが流行っていて。タバスコがなくなった時に「これ何で作られているんだろう?」って瓶の後ろを見たら“塩、唐辛子、酢”と書いてあったので空き瓶に自分でそれらの材料を入れて作ったりしてたんです。当時はインターネットもなかったので、原材料を見て真似て作ってみることをよくやっていました。

――実験感覚で小さい頃から料理に触れていらっしゃったんですね。

馬場:そうです!実験みたいなのが好きだったんですよね。
親もそういうのが好きで発芽玄米を自分で発芽させて作ったりしていて。それこそぬか漬け作ったり、梅干し漬けたり、自家製らっきょうもあったし。いろんなものを自作する家庭環境だったのでやりやすかったんだと思います。

いっぱい食べたい!一人で独占できることが最高の贅沢

――では、今のお料理ライフについてもぜひ教えてください。普段お仕事で忙しいと思いますが、結構おうちで料理はされているんですか?

馬場:基本不規則な生活で、お店が閉まっている時間にごはんを食べたい時は、何食べようか考えながら家に帰って作っていますね。帰り道でどこのスーパーが24時間営業しているかだいたい把握していますし。

あと、普段はやっぱり外食が多いのですが、人と一緒に食べない時は自分で作るようにしています。一人で外食はどうも苦手で……。
一人で家で食べると分かっている日は数日前から食べたいものを決めておいて、食材を買いに行って作ったりもします。

基本食べたいものひとつを大量に食べたいタイプなんですよね。お店だとちょこっとしか出てこないじゃないですか。なのに人と行ったら分けなきゃいけないし(笑)。

――好きなものをお腹いっぱい食べたいんですね(笑)。たしかにお店だと「このお値段でこの量!?」と感じてしまうことはありますよね。

馬場:はい。好きなものを一人で独占できるっていうのが家ならではの贅沢だな~って(笑)。

――おうちではどうやって料理を作っていくんですか?手際がよさそうです。

馬場:僕、ごはんとおかずとスープを全部用意して食べるタイプじゃなくて、徐々にっていうか……まずサラダ的なのを作ってつまみながら、もう一品メイン作って、それ作ってる間に最後に〆で飲むようなスープを作る、みたいな。一人暮らしならではなんですかね、順番が。

――ビール片手に飲みながらお料理とか?

馬場:そうですそうです!

――あー、同じです。私もやっちゃいます(笑)。

馬場:それだと別に一気に全部出来上がらなくてもいいし、お酒に合うつまみを作るのにあんまり時間かけたりはしないですね。
たまーに時間かけるものはかけるんですけど。角煮とかだったら前の日から仕込んでおいて一回冷蔵庫いれて、仕事行って帰ってきてまた火入れてみたいな感じで仕上げておくことはあります。

――角煮が待っていると思うと、家に帰るのが楽しみですね!

馬場:そうですね。飲みに行くときも帰りにラーメン寄らないように、スープだけ作っておくとか。野菜スープだけ作っておいて、帰り道にラーメン屋寄りたいけど家帰ったらあのスープがあるから我慢しようみたいなことはありますね。

――それは健康にも気を遣ってのことですか?

馬場:年齢も年齢ですしね。太ってしまうとロバート3人のキャラのバランスに影響出てしまいそうだし……。
女性と暮らしてたら、たぶん超めんどくさいタイプですよ(笑)。自分のタイミングがあるから。例えば食卓に料理を並べてもらったとしても、スープは後でいいやってなるんですよ。

――馬場さんのごはんのマイルールみたいなものがあるんですか?

馬場:そうなんですよ。僕、インスタグラムで撮る時もきれいに全部並べて撮ることってなかなかなくて、お酒を飲むので一品ずつが好きで。汁物は結局冷めちゃうから最後にアツアツのを飲みたいと思っちゃいます。奥さんに「もっかい温めて」って言ったらめんどくさーと思われますよね(笑)。

――お相手もお酒を飲む人にして、お料理の主導権は馬場さんに完全にお任せした方がいいんじゃないかと(笑)。

パセリ、山椒…アクセントになる彩り野菜は家庭菜園で

――先ほどインスタグラムのお話も出ましたが、結構前からお料理写真などを投稿されてますよね?

馬場:インスタグラムは日記的な感じで使ってます。
僕、例えばカツオのたたきにハマったらカツオのたたきばっかり食べてるんです(笑)。
なのでインスタグラムを見ていると自分の食の偏りに気づいたり、いつ何を作ったのか見返せばすぐ分かるし、文章を考えなくてもいいし、写真が日記みたいな感じで。料理写真を載せる時は作ったタイミングですぐに投稿することが多いですね。

馬場さんのインスタグラム hiroyuki baba (@hiro88)

――インスタグラムに載せる写真を撮る時に、盛り付け方など馬場さんなりのコツはありますか?

馬場:実際に食べる量を盛り付けると、あんまりきれいに写らないので……。やっぱりお皿のふちも見せつつちょこっと盛り付ける、みたいな。で、撮って一口つまんだらもうドバッと追加です(笑)。

――インスタあるあるですね(笑)。

馬場:あとは日中だと逆光に向かって撮るとかありますけど、結局は彩りが大事ですよね。好きなものばかり揃えると結局茶色系が多くなっちゃうので。
なので、彩り追加用に家庭菜園やって、イタリアンパセリとか育てるのがいいなと。パセリをいちいち買ってたらやっぱり高いじゃないですか。植えておけば、100円の株がどんどん広がっていくんで。

――今、ご自宅の家庭菜園ではどんなものを育ててらっしゃるのでしょうか?

馬場:パセリは季節的に寒くなってきたので枯れてきちゃったんですが、山椒を育てています。木の芽(※1)は盛り付けのアクセントに使えるし、実山椒は冷凍しておけるし。あとはオーストラリアのレモンマートルも育てていて、ハーブティーにも使えるんですよ。割と強くて水もそんなあげなくていいし、ほったらかしで葉っぱも育ちます。

(※1)山椒の若葉は「木の芽」と呼ばれています。

――オーストラリア産の葉っぱ、初めて聞きました……。山椒の実は冷凍保存もされているとのことで、ほかに常備されているものは?

馬場:冷凍保存は実山椒と柑橘類が多いですね。シークヮーサーとか。

――シークヮーサーはどう活用されるんですか?

馬場:解凍して泡盛とかに、丸ごと入れたりしますよ。だからほんとマイナス40度とかの劣化しない業務用の冷蔵庫がほしいんですよ。

――上級者ですね!

馬場:家庭用だとどうしても冷凍焼けとかしますもんね。そういうのがないらしいですよ。

まだまだ続きます。10月27日公開のインタビュー後編は、「ゲーム感覚!“制約”を入れることで広がる料理の幅」。
読者プレゼントもご用意していますので、ぜひご期待ください!

【後編】ゲーム感覚!「制約」を入れることで広がる料理の幅/ロバート馬場インタビュー
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