
はじめまして!
仕事に疲れるたび、脳内糖分補給のために素敵な妄想を繰り返している、ライターのさえりです。
さて、突然ですがみなさんは「おうちごはん」って好きですか? 「おうちごはん」とは文字どおりおうちでごはんを食べることですが、生きている間になんども自炊ごはんを食べているわけですから、「おうちごはん」も充実させたいですよね。
わたし自身もインドアなのでおうちごはんが好きで、そんなに料理が得意ではないもののレパートリーも少しずつ増やしているのですが……、でも最近何を作ってもなんか物足りないんです。
な~んか足りない。なんだろう? 塩じゃないし、コショウじゃないし……。そしてある日気づいたわけです。そうだ、足りないのは「彼氏」だ。
……読者のみなさんがこの急カーブについてこれているか心底不安ですが、でもやっぱりおうちごはんの充実には「彼氏」が必要じゃないですか? いや、もっと言えば「おいしそうに食べてくれる彼氏」が必要じゃないですか?
レシピ本を見てテンションを上げるのと同じように、理想のおうちごはんシチュエーションをイメトレするの、大事。
ということで、今回は腕によりをかけて「理想のおうちごはんシチュエーション11選」をお贈りいたします。
それでは行ってみましょう!
(なお、本記事の彼氏はゆるふわパーマで高身長、口が大きくて口角が上がっていてふわっと笑うと犬みたいに可愛い年下男子を想定して書いております)

1. 仕事終わりの腹ペコ彼氏がおいしそうにごはんを頬張ってくれる
仕事終わりの遅い時間にお腹をすかせて家にくるという彼のためにぱぱっとオムライスを作ったら、よっぽど空腹だったのか急いでかきこむように食べていて、そんな様子をニコニコと眺めながらたまに「おいしい?」って頭を撫でるとすごいスピードで頷くようすがあまりに可愛くて、つい「わかったわかった、ゆっくり食べなね?」とくすくす笑っちゃいたいし、最後にごちそうさました彼に「うまかったー!」と抱きつかれたのち「よかったぁ」って微笑みたい。そういうおうちごはんシチュエーション。理想。
2. 「何食べたい?」に即答でリクエストしてくれる
彼にLINEで「今日何食べたい?」って聞いた時に「ぼく、この前の生姜焼きがいい!」とか「前作ってくれたハンバーグがいい!」とすぐにリクエストをしてくれて、「また?(笑)」と呆れて答えると「だっておいしかったんだもん……」と少しシュンとした返事が来たので「よし、じゃあ今日はそれに決定!」「やったー!!」って子どもみたいにはしゃぐ様子も含めて理想のおうちごはんシチュエーションとしてノミネート。理想理想。
3. 感想を伝える語彙が圧倒的に少ないものの必死に気持ちを伝えてくれる
個人的な希望なんですが、妙に「この料理はコショウが効いているところがいいね」とか言わないでほしいんです。やっぱり「うまい!」「うっま!」「うーま…」「うまぁ……」と語彙のレパートリーが圧倒的に少ないにもかかわらず、なんとかテンションとリアクションとかわいい顔とゆるふわな髪の毛の毛先の揺れを駆使して気持ちを伝えてこようとする姿がいい。理想理想理想。
4. いや、でもやっぱり料理をつくってくれるっていうのもいい
ここまで「料理できません男子」が「おいしいおいしい」って食べてくれるウルトラスウィートワンダフルパーフェクトヒューマンを想像していたけれど、やっぱり、ちょっと疲れたなぁ……っていう日に「今日はぼくが作るよ」ってふわって微笑んで頭を少し撫でてくれたあとに「ゆっくり休んで待ってて」ってニコッと言われるやつもいい。理想を超えた理想。もはや夢。
5. そうしたら腰のあたりに手を巻きつけて困らせる
「待ってて」なんて言われても、キッチンに立ってる(高身長・ゆるふわ)男子をソファに座ってニヤニヤと眺めて、「見ないでよ」と照れ笑いされたり「緊張するなぁ」とか言われたりしつつその手際の良さに感動して「え、すごい料理得意なの?」と言いながら近づき、結局腰のあたりに手を巻きつけて「わー、たのしみ」って抱きついたりするやつ。もはや桃源郷。
6. あまりこだわった食材や調味料を使わなくてもぱぱっとサンラータンメン作ってくれる
ゆるふわ男子が料理してくれるのって最高だけど、男の人によく多い「レシピどおりにしかつくれない」感じだと「いつ使うの!?」と頭を抱えるような謎のスパイスとかがキッチンにたくさん並ぶ可能性があるので、無いなら無いで「あ、これで代用しよう」みたいに思えちゃう料理に対する柔軟性がふわっふわっ、ついでに髪の毛もふわっふわっ、つくるオムライスもふわっふわっみたいなゆるふわっふわっ男子欲しい。
欲を言うと、なんかこだわったご飯を作るといっても「ビーフストロガノフ」とかじゃなくて「今日のご飯はサンラータンメンだよ」とか言って少し変わった(でもわたしの好みの)料理をサッと作ってくれるようなドメスティックファンタスティックさも追加で欲しい。こんなのもはやバイオレンス。
7. 一口食べるまでこっちをじっと見てくる
テーブルの支度を整えて二人で仲良くいただきますしたのに彼のほうはその後微動だにせずこちらの様子をうかがっているので、先に一口食べ、「おいしい!」と叫ぶ……のではなく、しばらく無言、小さく頷いて、軽くキスしてから、小さく「おいしい!」という新しめの感想の伝え方をして彼が「よかった!!」って心底安心した顔がかわいすぎて、一口食べるごとに「おいしい」ってキスして「もういいから(笑)」って呆れられるまでやりたい。夢。
8. そういう夜が何回も訪れるやつ
欲しい。魔法。
9. 「え〜、本当料理上手!インスタ載せていい?」→パシャッ!→「彼が作ってくれましたぁ #ふたりごはん」
欲しい。希望。
10. 疲れて帰るとおいしいごはんと共にゆるくふわっと微笑んでくれて「おかえり」って抱きすくめられ「ごはん出来てるよ〜、あと今日はケーキも作った」とかちょっと照れくさそうに笑うので、「えっ、なんで!?」って聞いたら「えー、覚えてないの? きのう寝言で『ケーキー』って言ってたじゃん」と笑われる夜
その日の献立はもちろんふわふわオムライス。「ほら、食べよ?」ってふわふわ笑顔で微笑まれてもはやとろけるチーズと化す。
11. これまでの理想が全て叶わなかったときに心の辛さを受け止めてくれるふわふわたまごのオムライス
■材料
オムライス(卵 1人分)
・卵2個
・牛乳または生クリーム 大さじ1
・バター 10g
・塩コショウ少々
さいごに
25年かけて仕込んできた願望に少々の期待を振りかけてお贈りいたしました最&高のおうちごはんシチュエーションでしたが、いかがでした&でしょうか?
まずは辛い気持ちになったときに心を受け止めてくれるオムライスだけでも作れるように料理を作れる系女子になるところから始めようと思いました。
それにしても「おうちごはん」には夢がある。独り身女子は諦めずに日々下ごしらえに励みましょう。恋人がいるひとはどうぞ #ふたりごはん でわたしたちのイメトレに協力してくださいね。
それでは素敵なおうちごはんライフを!
(text by さえり)
【さえりさんプロフィール】
書籍・Webでの編集経験を経て、現在フリーライターとして活動中。 人の心の動きを描きだすことと、何気ない日常にストーリーを生み出すことが得意。 好きなものは、雨とやわらかい言葉とあたたかな紅茶。