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冬は冷えと乾燥に注意
陰の気が最も強まる冬は、活力が下がり、春に備えてエネルギーを蓄える季節です。一年で最も寒く、肩こりや生理痛など血行障害による不調が起きやすくなります。
また、秋よりさらに乾燥が進むので注意。
冷えは老化を加速させてしまうんだそう……。
しっかりと対策をして冷えと乾燥から体を守り、無理をせずに過ごしましょう。
冬の養生三か条
1. 腎をいたわる
冬と関係が深い五臓は、成長や発育、生殖、ホルモン分泌などに関わる「腎(じん)」。
腎は寒さに弱く、腎が弱ると、膝や腰に力が入りにくくなったりします。また、頻尿などの尿のトラブルや、低音の耳鳴りなどの不調が起きたり、老化が進んだりすることも。
腎を守るために、冷えや過労を避け、無理しないことが大切です。
2. 補腎、温め、潤い食材を
腎が弱りやすい冬は、腎じんを補う食べ物がおすすめ。黒豆や黒ごま、黒きくらげなどの黒い色の食材が代表的です。
また、寒くて冷える時期なので、ニラやえびのような陽を補う食材や、シナモンや唐辛子など体を温める食材もとり入れて。秋に続いて乾燥しやすいので、潤いを補う食材もこまめにとりましょう。
3. 寒邪に注意
冬は、体に寒さによる邪気=「寒邪(かんじゃ)」が入りやすくなります。寒邪が入ると、冷え症や、肩や首のこり、生理痛や頭痛、手足のしびれ、しもやけ、風邪、神経痛などの不調が発生。
衣類でしっかりと防寒したり、体を温める食べ物で、体を冷やさないように気をつけましょう。
冷えや乾燥に!冬の養生レシピ
食の養生もぜひ積極的にとり入れていきましょう。
久保先生考案、冬の養生レシピをご紹介します。
※どのレシピも、分量は適量でおいしく作れるレシピになっています。
冷えによる血流障害に「さばとしめじのねぎダクスープ」
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朝晩の冷え込みが日ごとに増し、ふと鏡を見たら顔色の悪さにびっくり。肩こりもひどい気が……。
これは冷えによる血流障害です。こんな症状には「さばとしめじのねぎダクスープ」を。
さばは、血の巡りをよくする食材で、血流障害からくる不調の改善をサポートしてくれます。気血を巡らせるねぎと寒さをちらすしょうがも使うので、この季節にぴったりの一皿です。
作り方
1. 鍋に湯を沸かし、しめじを軽く煮たらさば缶を汁ごと投入。
2. 鶏がらスープの素で味を調え、醤油を適宜加える。刻んだ小ねぎをたっぷりと千切りしょうがをのせて完成。
寒い日には 「鮭のしょうが焼き」
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寒くて寝起きがつらい、外に出るのも億劫。そんな日は「鮭のしょうが焼き」で乗り切りましょう。
鮭は気血を補いつつ巡らせ、胃腸を温める食材。しょうがも体を温めて冷えを改善してくれます。豚肉でなく鮭のしょうが焼きなら、胃腸が弱い人でも負担になりにくく安心です。
鮭は、抗酸化作用が高いアスタキサンチンが豊富で、皮には体への吸収がよいとされるフィッシュコラーゲンも含まれています。しめじも同時に炒めれば、補血効果が加わりごはんが進む副菜になりますよ。
作り方
1. にんにくとしょうが少々をすりおろし、酒大さじ1、みりん大さじ1、醤油大さじ1と混ぜ合わせる。
2. フライパンに油を熱し、少し焦げ目が付く程度に鮭の両面を焼く。
3. 1を加え、空いた所にほぐしたしめじを入れ、一緒に炒める。しめじがしんなりして、たれが煮詰まったら完成。
急激な冷えに「ガ ーリックシュリンプブロッコリー」
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急激な寒さによる冷えには、温め食材で内側からポカポカに。ぴったりのレシピが「ガーリックシュリンプブロッコリー」です。
えびは、薬膳では温め食材の代表選手。ちなみに、かには寒性で体を冷やす食材。同じ海の生物なのに不思議ですよね。温まりたい日はえびをチョイスしましょう。
えびとブロッコリーの共通点は補腎、つまりエイジングケアにぴったり。冬に体の冷え、寝不足や過労、性生活の不摂などで腎を消耗しすぎると、一気に老けてしまいます。食材の力も借りてせっせと補腎しましょう。
作り方
1. にんにく1片をみじん切りにしてボウルに入れ、オリーブオイル大さじ2を加え、和える。
2. 1に殻と背ワタをとったえび(むきえびでも可)を加え、塩こしょうをしてしばらくなじませる。
3. ブロッコリーは軽く塩ゆでしておく。レンチンでもOK。
4. 2のえびを取り出してフライパンで焼き、裏返したら3を加える。1のボウルに残っているオイルとにんにくをかけ、サッと炒める。バター少々で風味と潤い効果がアップ。
※のぼせやほてり、炎症、かゆみがあるときは控えましょう。
寒い時期にはホットドリンクでの養生もおすすめ
寒い時期には、ドリンク養生がお手軽でおすすめ。
いずれも飲み過ぎないよう、温かい状態で少しずつ飲むのが大事なポイントです。
ドリンク薬膳
・疲れたら甘酒
・冷えていたら紅茶
・不安感にはココア
・胃腸の不調には白湯
・二日酔いにはコーヒー
・熱がこもっているなら緑茶
・エイジングケアには黒豆茶
・イライラしたらジャスミン茶
・むくみやだる重にははとむぎ茶
・クマやくすみにはハイビスカスティー
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寒いと身も心も縮こまってしまいがちですが、できることから毎日の生活に少しずつ養生を取り入れ、しっかりと冷えと乾燥を防ぎながら寒い季節を乗り切りましょう。
記事監修・レシピ考案:国際中医薬膳管理師 久保奈穂実
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行う。女子美術大学造形科卒業。芸能・音楽活動を行い、ハードな生活で身体のバランスを崩す。漢方薬に助けられた経験から興味を持ち、イスクラ中医薬研修塾にて中医学を学ぶ。SNS にて発信するやさしい養生知識や、カンタン薬膳レシピが大人気。総フォロワー約9万人。
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