
世界最大級のナチュラルワインフェス!「RAW WINE TOKYO2025」

5月の初夏を感じる週末、世界各地のワインと生産者が集まる祭典「RAW WINE TOKYO 2025」が、2日間に渡り東京・平和島の東京流通センターにて開催されました。このフェアは、フランス人女性で初めてのマスター・オブ・ワインを取得したイザベル・レジェロン氏が創業したもので、世界最大級のナチュラルワインフェスとして知られています。

会場では、1人1つワイングラスが渡され、多くのワインがテイスティング可能!気になったワインはとことん試飲できるほか、醸造家の方々とお話しできるのも醍醐味です。セミナープログラムなども用意されているので、よりワインの学びを深めたい方にもおすすめです。
フェアには、業界関係者からワイン愛好家、初心者まで幅広い人々が集まり、グラスを片手に皆笑顔でワインを飲みながら交流をしているのが印象的でした。
そもそも「ナチュラルワイン」って?

実は「ナチュラルワイン」には、明確な定義はありません。一般的には、有機栽培(バイオダイナミック農法やパーマカルチャー)で育てられたブドウを使用した、セラー内で一切の添加・除去を行わずに醸造または加工されたワインのことをいいます。つまり、添加物や加工助剤は一切使用せず、人の手の介入は最小限に抑えられた自然の力で生み出されるワインが「ナチュラルワイン」です。
また、環境や自然、そして消費者を尊重してワイン造りを行うことを重視しており、地域性も大きくワインに反映されます。だからこそナチュラルワインは、生産者の想いがぎゅっと詰まった、存在感のあるワインになるのです。
なお、日本語では「自然派ワイン」、フランス語では「ヴァン・ナチュール」と呼ばれているので、ワインショップやレストランに行ったときの参考にしてみてくださいね。
編集部ピックアップ!注目のナチュラルワイン
今回のフェスには、フランス、イタリア、スペイン、カナダ、アメリカ、メキシコ、チリ、オーストラリア、中国、そして日本と......世界15ヵ国以上のさまざまなワインが大集結。その中でも編集部が気になったワインをご紹介します。
オーストラリア産「Aristotelis Ke Anthoula」

「Aristotelis Ke Anthoula(アリストテレス・ケ・アントゥラ・ワイン)」
生産者:オーストラリア・ニュー・サウス・ウェールズ州
ワイン名:レッチーニ
タイプ:「レッチーナ」スタイルのオレンジ
ギリシャの小さな村からオーストラリア・シドニーに移住してきた家族の趣味から始まったワイナリー。収穫から醸造までを手作業で行い、丁寧で手間ひまかけた味わいが詰まっています。
どのエチケット(ワインのラベル)の柄も可愛かったのですが、それぞれを試飲してとくに印象に残ったのは「レッチーニ 」!「レッチーニ」とは、松脂(マツヤニ)を使って発酵させるレッチーナと呼ばれるギリシャの伝統的なワインスタイルのオマージュとのこと。

フルーティで華やかな香りの後に、お寿司のガリ(生姜)を思わせるキリッとした味わい。よく冷やして、まさにお寿司やお刺身などの海鮮と一緒にペアリングしたくなるワインでした。
オーストラリアだけでなく、ギリシャを大切に想う造り手の愛も感じられる1杯です。
日本・広島県産「no.505 Hiroshima Winery」

「no.505 Hiroshima Winery(広島ワイナリー)」
生産者:広島空港
ワイン名:おとうさん
タイプ:赤
会場内で日本産のワインが並ぶ中、ひときわ目をひいたエチケットが広島産の「no.505 Hiroshima Winery」。広島空港近く、広島県三原市の豊かな気候と土壌で育ったワインは、ブドウを含めてさまざまな果樹栽培に適している地域だそう。
それぞれのワインボトルを見てみると、「イヤイヤ期」、「青い軽トラ」、「はい、バク転」と、一つひとつの名前のユニークさに興味津々。たとえば、「青い軽トラ」は、収穫したブドウを青色の軽トラックで運搬したことが由来なんだとか。

今回編集部が気になったのは、「おとうさん」。使用している品種は、香りの強い藤稔(ふじみのり)やピオーネなど、普段から慣れ親しみのあるブドウで作っているところも飲みやすさにつながるポイント。
いつもお世話になっているお父さんの、誕生日や父の日のプレゼントにぴったりのワインです。
もっと気軽に!ナチュラルワインを飲んでみよう!
1杯のグラスを通して感じる、その土地の姿、ブドウそのものの味わい、生産者の想い…。知れば知るほど奥深い、そんなナチュラルワインの世界。難しく考えずに、まずはお気に入りのエチケットで選んで楽しんでみるのも最高のスタート!
レジュロン氏が選んだ旬のナチュラルワインは、TRANSIT WINE CELLARSで購入可能です。(※)造り手のエネルギーを感じられるナチュラルワインを、ぜひ五感で味わってくださいね。
※品切れの場合もあります。ご了承ください。