【冷蔵庫収納術 保存版】この夏は「冷蔵庫の見直し」で、節約も叶えたい!

今年の夏も異例の猛暑になると予想され、「電気代が上がりそう……」「代わりに何か節約しなくちゃ……」と、家計につながる悩みも増えそうですね。でも実はその問題、冷蔵庫を整理することで、かなり解消されるかもしれないんです!今回はそんな「節約につながる」冷蔵庫収納術を、整理収納の専門家である伊藤香織先生に教えていただきました。

実は電気使用量が意外と大きい家電「冷蔵庫」

家電全体の電気使用量のうち、冷蔵庫の電気使用量は、エアコンに次いで2番目! なんと17.8%も占めているということ、知っていましたか?

家計の節約には、冷蔵庫の節電を心がけるということが必須のようです。
では、冷蔵庫の電気使用量を抑えるには、具体的にどのようなことを実践していけば良いのでしょうか。

Point 1:ものを詰め込みすぎない

冷蔵庫に食品を詰め込んだ場合と、半分の量にした場合の比較・・・年間約1,360円の節約

Point 2:ムダな開閉はしない

旧JIS開閉試験の開閉を行った場合と、その2倍の回数を行った場合の比較 ・・・年間約320円の節約
※旧JIS開閉試験:冷蔵室は12分ごとに25回、冷凍室は40分ごとに8回で、開放時間はいずれも10秒

Point 3:開けている時間を短く

開けている時間が20秒間の場合と、10秒間の場合の比較...年間約190円の節約

Point 4:設定温度を適切に

設定温度を「強」から「中」にした場合(周囲温度22℃)...年間約1,910円の節約

Point 5:壁から適切な間隔で設置

上と両側が壁に接している場合と片側が壁に接している場合の比較…年間約1,400円の節約

毎日の積み重ねで、余分な電気代がグンと節約できることがわかりますね。そのためには、食品をスムーズに出し入れできる工夫と整理がされた冷蔵庫を、日頃からキープする必要がありそうです。

参考:

経済産業省 資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報/冷蔵庫」

ムダ使い大幅カット!冷蔵庫の工夫で食品ロスを削減

近年、家庭からも大量に出ていると言われる食品ロス。ムダ使いの買い物として、家計にも大きく影響していそうです。

この家庭からの食品ロスの大きな原因のひとつとなっているのが「消費期限や賞味期限が切れることによる食品の廃棄」。これもまた冷蔵庫の使い方を改善することで対策できそうです。

Point 1:冷蔵庫の中身を把握

必要のない買い物や買い過ぎを防止するためには、在庫の確認がしやすい冷蔵庫にすることが大切。

Point 2:使い忘れしにくい食品配置に

透明なケースやラベルの活用で管理をしやすくし、賞味期限の近いものから手前に置くなどの配置にも工夫を。

Point 3:そしてやっぱり詰め込みすぎはNG

冷気の循環が悪いと食品の鮮度を保ちにくいため、詰め込み過ぎないこと。

Point 4:定期的に整理整頓しやすい仕組みづくりを

使いやすい冷蔵庫の状態をキープするために、各家庭のライフスタイルに合わせたタイミングで定期的にチェック。

プロが徹底解説!マネしたい冷蔵庫収納術

家計を圧迫している、電気代や物価の上昇。その対策としてかなり効果がありそうな冷蔵庫の収納改善ですが、果たしてどこから手をつけていいものか悩ましいところです。

そこで今回は、旭化成ホームズ株式会社(ヘーベルハウス)LONGLIFE総合研究所の主席研究員である伊藤香織先生に、誰もが見やすく・取り出しやすくなる冷蔵庫の収納術 3つのコツを教えていただきました。伊藤先生は、住まいの収納研究をされて20年。とてもわかりやすい手順なので、こちらを参考に冷蔵庫を整理してみましょう!

【1】整理整頓の基本は「全部出す」「分ける」「処分する」

まずは片付けの基本である「3ステップ」が、冷蔵庫の整理のスタートにも必須だそうです。

全部出すことにより現状を把握

食べるもの、食べない食べられないものをわかりやすく分ける

食べない食べられないものを処分する

この準備が完了したら、収納改善に進みましょう。

【2】食品をカテゴリーごとにグルーピングする

▲家族みんなが出し入れする食品は、トレイにセット

調味料、常備菜......、といったように種類ごとにグルーピングする以外にも「ご飯のお供(左写真)」「朝食セット(右写真)」など、使うシチュエーションでのグルーピングもおすすめ。作業の時短にもなるし、家族にもわかりやすいですね。

野菜室では、種類ごとに分けられるアイテムの活用を。ボックス、保存袋、ペットボトルや紙袋などが便利です。

「使いかけの野菜は上段のトレーにまとめる」というグルーピングも使い忘れを防ぐルールとしておすすめですよ。

【3】見えやすさを基準に定位置を決めて配置する

豆腐や納豆、ヨーグルトなど賞味期限の短い食品は、目線に入る位置で管理すると在庫管理がしやすく食品ロス防止になります。逆に消費期限の長いお酒などのドリンク類は目線より上の一番上段を使うと良いでしょう。また、背の低い子どもも出し入れする食品は、子どもの目線に合わせた位置に置いて取り出しやすくします。

野菜室や冷凍室などが引き出し式収納の場合は、奥から順番に収納していくと奥の方が見えにくくなるので、「コの字配置」がおすすめ。手前をフリースペースにすることで、奥が見渡せて取り出しやすくなり、ケーキや大鍋などの一時置きのスペースとしても便利です。常時、フリースペースを設けるようにすれば、パズルのように他の食品を動かす手間も必要なくなりますね。

冷凍室は、ブックエンドなどを活用して立てる収納にすると、取り出しやすくなりますよ。何が入っているか、わかりやすいところに食品名を書いておけばさらに見やすいですね。

「黄金比7割ルール」で節約できる冷蔵庫の完成!

冷蔵庫が整理整頓できると、冷蔵庫の中身がハッキリと可視化されて、なんだか気持ちがとてもスッキリしますね。今後は、冷蔵庫の開閉時間の短縮、食べ忘れの防止……、いろいろ改善されそうです。

さらに伊藤先生からは、「冷蔵効率を最適にするには、冷蔵室は7割以下の収納量、冷凍室は7割以上の収納量を保つこと」と、ステップアップのアドバイスも。

収納されている食品がきちんと把握できて、上手に循環することができるようになれば、収納量のコントロールも思い通りにできそう。日々の心がけで、冷蔵効率もムダのない「節電と節約につながる冷蔵庫づくり」ぜひ、チャレンジしてみましょう!

旭化成ホームズ株式会社(ヘーベルハウス) LONGLIFE総合研究所 主席研究員  伊藤香織 先生

入社以来、生活者のくらしに根ざしたソフト研究のほか、共働き家族向け商品や収納開発などを行う。現在はシニアライフ研究、ミドルライフ研究を中心にLONGLIFEに資する住まいやサービスを研究・開発に携わる。

情報提供元:旭化成ホームズ株式会社 (ヘーベルハウス)

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