血と気を補う!生理の不調におすすめのおいしい養生レシピ

女性の体調は、ホルモンバランスや毎月の生理に大きく左右されますよね。生理においてはさまざまな悩みを抱えているという方も多いかと思いますが、もしかしたらあなたのその症状は不調のサインかも?今回は、『おいしい漢方365』の著者で漢方アドバイザーの久保奈穂実先生に生理の不調に合わせたおいしい養生レシピを教えていただきました。

CHECK:あなたはどのタイプ?

生理周期の乱れで体調をチェック

生理周期は体の状態を表すサインです。

周期が毎月順調(25~38日なら正常の範囲)なら問題ありませんが、短かったり、長かったりするようなら、食養生を取り入れてみましょう。

◆生理周期が短い
生理周期が短いのは、疲れがたまっているサイン、または熱がこもっているサインです。

疲れがたまっている場合は、いも類などのホクホク系の食材やきのこ類などを食べて気を補い、寝不足をさけて体を休めましょう。

熱がこもっている場合は、辛いものや揚げ物、アルコールのような熱を生み出す飲食物をできるだけ控え、海藻類や豆腐のような熱を取り除く食材を取り入れましょう。

◆生理周期が長い
生理周期が長いのは、血が不足しているサインです。

赤や黒、色の濃い野菜などの補欠食材を取り入れましょう。目を使いすぎないなど、血を消耗しない心がけも大切です。

◆生理周期がバラバラ
生理周期がバラバラなのは、気滞のサインです。

主な原因はストレス。香りのいいものを食べたり、深呼吸、ストレッチ、ウォーキングで気を巡らせましょう

生理前の症状をチェック

あなたは生理前に、どちらの症状が出やすいですか?

◆眠くなる、落ち込みやすくなる
この症状がでるのは、血虚(血が不足している)タイプ
赤や黒の食材(赤身の肉や魚、にんじん、黒ごま、黒豆、ベリー類など)を取り入れるようにしてみましょう。

◆眠れない、イライラしやすくなる
このタイプは気滞(気が滞っている)タイプ
柑橘類、香りのある野菜(しそ、セロリ、みつばなど)がおすすめです。


生理が始まってからもしんどい人は血虚タイプ、生理が始まると楽になる人は気滞タイプです。2つのタイプの混合型の人も多く、その場合はどちらの食材もおすすめです。

生理前に慌てて対処するのではなく、日頃からじわじわ養生しておくことが大切です。

生理中の経血をチェック

生理中の経血から読み取る不調のサインをチェックしてみましょう。

◆経血量が多い
熱がこもっている、瘀血(血がドロドロ)のサインです。婦人科での診療をおすすめします。

◆経血量が少ない
血虚(血の不足)のサインです。補血食材を取り入れましょう。

◆経血の色が濃い(黒っぽい)
瘀血(血がドロドロ)のサインです。活血食材を取り入れましょう。

◆経血に塊がある
瘀血(血がドロドロ)のサインです。活血食材を取り入れましょう。

◆出血がタラタラ続く
気虚(エネルギー不足)のサインです。補気食材を取り入れましょう。

養生レシピ

生理中に積極的に摂りたい食材を使った簡単でおいしい養生レシピをご紹介。

分量は細かく気にせずでOK。ざっくりと適量で作ればおいしく作れるレシピになっているので、ぜひ作ってみてください。

生理中のぐったりに「ほたるいかとアスパラのにんにく炒め」

生理後半になると、血の消耗で疲労がたまり、ぐったりしやすくなりませんか? 頭痛がしたり、髪や肌の乾燥が気になったり、落ち込みや不安感を感じたり、眠りの質が悪くなったり……。

これらの症状は、血だけではなく気も不足している「気血両虚(きけつりょうきょ)」の状態からくるものです。

そんなときにおすすめなのが、気血と潤いをしっかりと補える「ほたるいかとアスパラのにんにく炒め」。旬の旨味がギューンと詰まった一品は、生理でなくとも前述の症状がある気血不足のぐったりさんにおすすめです。

作り方

1. 薄切りのにんにくをオリーブオイルで炒めて香りが立ったらアスパラガスを投入。

2. サッと炒めて火が通ったらほたるいかを加え、塩・ブラックペッパーで味付け。あれば
ドライバジルを散らす。

※ホタルイカの代わりに、普通のイカを使って作ってもおいしいでです!

血不足に「半熟卵のツナトマトソース」

血が不足した「血虚」の状態では、眠りが浅くて夜中に目が覚めてしまったり、気持ちが落ち込みがちになることも。そんなときにおすすめなのが、「半熟卵のツナトマトソース」です。

卵は気持ちを安定させてくれるので、快眠におすすめの食材。トマトの酸味は肝に働きかけるので、補血効果も得られます。

作り方

1. 卵をゆでる(約7分)。

2. 鍋にトマトソース(市販のものでOK)とツナを入れて加熱し、塩、またはコンソメで味を調える。

3. 1のゆで卵を薄切りにして皿に盛り、2をかける。

日々のちょっとしたコツで、心と体を元気に保とう!

生理中や生理前後になんとなく体の不調を感じる方は多いと思いますが、日々の過ごし方や食生活におけるちょっとしたコツで、その不調が改善できることもあります。

ぜひまずは自分の体の状態を意識して理解することからはじめ、自分にできることから養生を生活に取り入れてみるといいかもしれませんね。

「これならできそう」と思うところから実践し、心と体を元気に保っていきましょう!

記事監修・レシピ考案:国際中医薬膳管理師 久保奈穂実

国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行う。女子美術大学造形科卒業。芸能・音楽活動を行い、ハードな生活で身体のバランスを崩す。漢方薬に助けられた経験から興味を持ち、イスクラ中医薬研修塾にて中医学を学ぶ。SNS にて発信するやさしい養生知識や、カンタン薬膳レシピが大人気。総フォロワー約9万人。

Twitter|@naominkubo

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