長野県上田市のおいしい食材!緑色なのに甘い⁉うえだみどり大根

おいしいモノが大好きなおうちごはん編集部とその仲間たちが、日本全国のおいしいモノを発見する企画『ニッポンのおいしい、いただきます!』。今回は、長野県上田市のおいしいモノとして、鮮やかな緑色が特徴の「うえだみどり大根」をご紹介します。辛みに加え、イチゴと同じ糖度の甘さがおいしい信州上田の地大根です。

長野県上田市のおいしい食材

食欲&物欲旺盛なおうちごはん編集部とその仲間たちが、日本全国にある「おいしいモノ」を発見していく連載企画『ニッポンのおいしい、いただきます!』。まだまだ知られていない日本のおいしいモノを紹介していきます。

今回注目するのは、長野県上田市のおいしいモノ。

長野県の東部にある上田市は、農作物を育てるのに適している気候の地域です。この恵み豊かな土地で育ったおいしい食材をピックアップしてご紹介したいと思います。

今回ご紹介するのは、鮮やかな緑色の小ぶりな大根『うえだみどり大根』です。

『うえだみどり大根』

鮮やかな緑色が特徴の信州上田の地大根『うえだみどり大根』。中国に由来する大根として伝えられ、昭和10年代に開拓団として中国に赴任していた方が現地で食べていた大根の種を持ち帰ったことが最初として伝えられています。

うえだみどり大根は二つと同じ形のものができない生産者泣かせの大根だったことから、長年自家用として栽培、消費されるにとどまっていて、これまで他の地域に広がることはなかったんだそう。しかし、そのおいしさは徐々に注目されはじめ、最近では地元を飛び出して知られるようになってきました。

イチゴとほぼ同じ糖度の甘さ

うえだみどり大根の最大の特徴は、切ったときに中身が鮮やかな緑色なことと、この緑色の部分がとっても甘いということ。

一般的には、緑色をしている大根は“辛い”イメージがありますよね。でも、うえだみどり大根は、なんとイチゴとほぼ同じ糖度で、甘くふっくらとしているんです。

一般的な大根の糖度が4度なのに対して、うえだみどり大根の糖度はなんと7度前後! 中央は甘く、皮に近い方が辛いので、この甘さと辛さが一緒に感じられるというところがまたおいしいんです。 

農作物の栽培に適した恵まれた気候

この美味しさの秘密は、信州上田地域の気候にあります。

盆地を形成する信州上田は、小雨で日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きい地域です。この気候が、良質な農作物の栽培に非常に適しているんだそう。

さらに、うえだみどり大根を栽培する土壌には、千曲川水系の清流に溶け込んだミネラル豊富な土をキノコ菌とともに約100日間かけて中温発酵・熟成させた改良土を投入しています。この循環型農業を目指した環境に優しい日本初の取り組みにより、低農薬・低化学肥料栽培を実現させていることが、農作物の美味しさにつながっているんです。

ずくだして作った大根だに、めた食べておくんない

これは、うえだみどり大根の生産者さんたちからのメッセージ。

「精魂込めて作った大根だから、たくさん召し上がってください」という意味です。

現在は、28名の生産者さんが30万本の生産を目指して栽培しているうえだみどり大根は、今まさに旬の時期を迎えています。

一般的な品種の青首大根に比べて水分率が低いうえだみどり大根は、甘くふっくらとしていて、生で食べるとシャキシャキ・ポリポリと果物のような味わいを楽しむことができます。また、水気が少ないので、焼き料理や揚げ料理にしてもおいしいとのこと。さまざまな調理法でおいしくなる無限大の可能性を秘めているそうなので、早速おうちごはん編集部もいただいてみましょう!

編集部が食べてみた!うえだみどり大根を美味しく味わおう

うえだみどり大根をはじめて味わうおうちごはん編集部は、果物のように甘い大根と聞いてワクワクが止まりません(笑)。うえだみどり大根生産者組合の方々に教えていただいたさまざまなおいしいアレンジをしていただいてみました。

【1品目】大根の葉の塩漬け

うえだみどり大根は、葉っぱがとっても立派! 大根の大きさ自体は一般的な大根と比べると小ぶりなのですが、葉っぱが大きくて立派なことにとてもびっくりしました。

この立派な大根菜は、塩漬けに。

大根1本分の菜っ葉を細かく刻み、大さじ1の塩をよく揉みこんで、フリーザーパックに入れて2晩ほど漬け込みました。

シャキシャキとした食感と、ほんのり感じる菜っ葉の苦味がおいしくて、白いご飯がどんどん進みます。

うえだみどり大根は、地元では冬のお漬物としても長く食されているそう。菜っ葉だけでなく、大根自体をお漬物にしてみたという編集部のメンバーの感想は、「辛みと甘みのどちらも感じられてとても美味しかった!」とのこと。冬の時期は冷蔵庫に常備させておきたい一品です。

【2品目】うえだみどり大根のステーキ

焼き料理にするとおいしいとのことで、シンプルに塩コショウ焼いてステーキにしてみました。

うえだみどり大根を約1cmの厚さの輪切りにして、塩コショウをして軽く焼き目がつくまでフライパンで焼くだけ。

シンプルな調理法だからこそ、うえだみどり大根ならではの美味しさが際立つ一品。一般的な大根とは全く異なる味わいに本当にびっくりしました!

水分が少なめのうえだみどり大根ですが、表面を焼くことで中の水分が閉じ込められ、噛んだ瞬間にジュワっと旨みの詰まった水分が溢れでてきます。ジューシーで甘みがあって、と~~ってもおいしい! 目を瞑って食べたら大根だとわからないのでは……と感じたほど。うえだみどり大根を食べる機会があったときには、ぜひ一度この食べ方で味わってみていただきたいです。

【3品目】うえだみどり大根のかき揚げ

続いて揚げ料理に……ということで、かき揚げにしてみました。

5cmほどの長さのスティック状に切ったうえだみどり大根を天ぷら粉につけて、ひとすくいずつ油で揚げます。大根は生でも食べられるので、表面の衣がサクッとなってキツネ色になればOK。揚げたてに軽く塩を振っていただきました。

油で揚げることで大根の緑色がより鮮やかになります。大根なのに、まるでジャガイモのようなホクホク感とおいしいシャキシャキ感がやみつきに。

揚げ物なのに重くなく、さっぱりと味わえるので、お箸が止まらなくなっちゃいます。これはお酒のおつまみとしても最高ですね!

甘くて濃厚!鮮やかな緑色の大根おろし

うえだみどり大根をおろすと、こんなふうな鮮やかな緑色の甘くて濃厚な大根おろしになります。この大根おろしをたっぷりと使って、2品アレンジしてみました。

【4品目】鶏肉のみぞれ煮

辛みと甘みの両方をしっかりと楽しめるうえだみどり大根のおろしを使うと、みぞれ煮もいつもとは一味違うものに! お出汁の旨みを吸い込んだ大根おろしは、鶏肉の旨みをより一層引き立て、優しい味わいに仕上がります。

材料(2人分)

・鶏もも肉(一口大)……約200g
・片栗粉……適量
・揚げ油……適量

・うえだみどり大根おろし……150g
・生姜(すりおろし)……少々

【A】
・和風出汁……200ml
・みりん……大さじ2
・薄口醤油……大さじ2

作り方

1. 鶏肉に片栗粉をまぶし、180℃の油で揚げる。

2. 鍋にAの調味料を入れてひと煮たちさせ、1の鶏肉を加える。

3. 再び煮立ったら、大根おろし、生姜を加えて少し煮て完成。

【5品目】うえだみどり大根のおろし蕎麦

お蕎麦に大根おろしと卵黄をのせて。

もう見た目からして美味しそうなおろし蕎麦ですが、お味の方もバッチリ。うえだみどり大根は水気が少ないので、その分おろしも水っぽくならずに濃厚。大根の甘みと卵黄のとろみがお蕎麦と絡み合い、とっても美味でした。

鮮やかな緑色で食卓を彩ろう!

信州上田が誇るこだわりのうえだみどり大根、いかがでしたでしょうか。

一般的な大根とは、見た目も味も一味違ううえだみどり大根。だからこそ、他では味わうことのできないうえだみどり大根ならではの美味しさを楽しむことができます。

今がまさに旬のうえだみどり大根は、下記のサイトよりオンラインで購入することもできます。また、上田市内の直売所などでも購入できるそうなので、ぜひ上田市を訪れる機会があった際には立ち寄って探してみてくださいね。

うえだみどり大根

(text by まい姉)

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