ステンレス素材について
ステンレスは、英語で書くと「stainless」、錆びにくいという意味の言葉です。ステンレス素材というのは、鉄(Fe)を50%以上、クロム(Cr)を10.5%以上含む合金で、ステン(錆)レス(無い)の名前の通り錆びにくい素材のこと。鍋はもちろん、シンクや水筒などの水回り用品にも広く利用されています。
【特徴1】保温性が高い
熱伝導率が低く、保温性が高いことがステンレス素材の大きな特徴。熱持ちがよいので、カレーやシチューなどの煮込み料理には最適です。一度熱すると冷めにくいので、余熱を使っての調理も可能。調理の幅が広がります。
【特徴2】丈夫でさびにくい
耐久性が高く、長時間使用しても材質自体はほとんど劣化しません。また、鉄が主成分ではありますが、表面にクロムで薄い膜が生成されているので、錆びにくいというのはステンレスの大きな魅力です。手入れが簡単で衛生的なので、長く使うことができます。
【特徴3】汚れを落としやすい
汚れを落としやすい素材なので、片付けが簡単。また、万が一焦げてしまっても、落としやすいというのも使いやすい特徴です。
日常のお手入れについて
使用後のお手入れは?
普段のお手入れは、使用後に中性洗剤で洗い、よくすすいでおくだけで大丈夫です。キズがつきそうな金属製のたわしなどは使わないようにし、使用後はすぐに洗うことが大切です。
錆びてきてしまったら?
ステンレス鋼は「錆びにくい金属」のため、錆びてきたとしても、それは鍋本体からの「錆び」ではありません。水道水に含まれる、カルシュウムや塩分、鉄分が付着してできる「もらい錆び」という現象です。
比較的初期の場合は、軽く拭き取って頂くだけで取れますが、しばらく使った後の場合は、錆びの部分を軽くふき取って、その部分が浸る程度のお湯に10%程度の食酢かクエン酸を入れてしばらく置いておきましょう。その後、通常の中性洗剤で洗い落とすと効果的です。
焦げてしまったら?
先ずは、焦げを落しましょう。金属製の道具等でがりがりするとキズがついてしまうので避けるようにしてください。
焦げを落としたら、ぬるま湯を鍋に張り、食酢大さじ2程度を加えて様子を見ます。しばらくしても柔らかくならない場合は、そのままとろ火で加熱すると、汚れが軟らかくなり、落しやすくなります。
正しく使えば一生モノ
ステンレスは上手に使えば、長持ちする素材。しっかりと手入れして大切に使えば、買い替えの必要もありません。
お気に入りのステンレス素材の鍋やフライパンを見つけたら、正しい手入れの方法を実践し、自分の一生モノの調理道具として長く使い続けたいですね。
次回は、ホーロー(琺瑯)素材の調理器具の正しいお手入れ方法についてご紹介します。お楽しみに!