
一汁一菜でいいんです!
毎日、ごはんは何を作ろうかと頭を悩ませてはいませんか?
料理研究家・土井善晴さんは著書『一汁一菜でよいという提案』(グラフィック社)の中で
「一汁一菜が基本であると考えれば何も難しいことはありません。一汁一菜は、現代に生きる私たちにも応用できる、最適な食事です」
と説いています。ちなみに一汁一菜とは「ご飯、味噌汁、漬物」を原点とする食事の型。土井さんは「ご飯と味噌汁だけでも充分です」とも語っておられます。
それでは足りないんじゃないか? 飽きてしまうのではないか? という心配もよぎりますが、インスタグラムをチェックしてみると、アイデアいっぱいの一汁一菜がずらり。たしかに土井さんのおっしゃるように、一汁一菜でいいような気がしてきました。なかでも思わずまねしたくなる、すてきな一汁一菜を集めてみました!
おかずいらず!具だくさん味噌汁の一汁一菜
野菜たっぷりのごちそう豚汁
豚肉や根菜などの野菜がたっぷり入った豚汁は、それだけでごちそうですよね。素材から出る旨味物質のおかげで、出汁を入れなくても充分おいしいのも魅力です。
@ochaya3 さんの一汁一菜は、卵黄を落とした納豆ごはんと漬物付きで、これぞ日本型食生活! どこかホッとする味わいに「日本人でよかった!」としみじみしそうですね。
東北地方ではおなじみ!栄養満点の納豆汁
納豆はごはんにかけるだけではありません。@kaorinkitchen さんのように、味噌汁に入れてもおいしいんです! 納豆は仕上げに加えてひと煮立ちさせるのがポイントで、味噌は少なめでもコクが出るそう。
ごはんは、白米に比べてたんぱく質やビタミンB群、カルシウムなどが豊富な黒米。栄養たっぷりなだけでなく、もちっとした食感も魅力です。山芋の梅酢漬けも箸休めにぴったりで、最後までおいしく味わえそうですね。
煮詰まった翌日もおいしい!粕汁
酒粕を使った汁物料理「粕汁」も栄養豊富。
@syk188 さんの粕汁は具だくさんでネギもたっぷり。少し煮詰まった翌日もおいしく味わえるので、多めに作っても良さそうです。
また、炊き込みごはんはそれだけで満足度が高く、一汁一菜におすすめ。旬の食材を使えば、さらにおいしさアップ! 春は「筍ごはん」や「あさりごはん」などいかがでしょうか?
味噌汁のきれいな落とし卵が食欲をそそる!
一汁一菜を中心とした、家庭的で栄養のあるおうちごはんを多数投稿されている @ykazuki さん。
こちらの「ベーコンとキャベツ・落とし卵の味噌汁」は、大きめのベーコンとキャベツがたっぷり入って食べ応えあり。卵は沸騰してから落として、そのまま触らないようにすると、こんなふうにきれいに仕上がるそうですよ。
「かぼちゃの鶏そぼろあんかけ」は、出汁汁いらずで、鍋に入れて煮るだけ。かぼちゃの固さはお好みでどうぞ!
ボリューム満点の肉吸い
こちらも @ykazuki さんの一汁一菜。
牛バラ薄切り肉がドーンと入った「肉吸い」は大阪発祥の料理で、簡単に言うと「肉うどん」からうどんを抜いたもの。お肉のほか、大きめに切ったお豆腐も入ってボリューム満点です。
卵2つと明太子を1腹使った「明太の玉子焼」は、大さじ1の水を入れてふっくらと焼きあげています。出汁も調味料も入れていないので、素材そのものの味が楽しめますよ。
なめこと豆腐のお味噌汁が主役!
@dseic さんの一汁一菜は「なめこと豆腐のお味噌汁」の器が一番大きくて、抜群の存在感。お豆腐を中央に寄せた盛り付けもすてきですね。
手前の器に入っているのは、左から「しらすとワカメのおにぎり」、「蛸と蓮根のピリ辛炒め」、そしてデザートの「焼き芋林檎」。デザートがあると、やっぱり華やかになりますね!
ごはんの代わりにパンだっていいんです!
白くてかわいい豆乳のふわふわパン
普段はごはんが多い @soup_diary さんもたまにパンで一汁一菜を実践。「豆乳のふわふわパン」は、その名のとおりふわっふわ! 素朴な味わいがどんな味噌汁とも合いそうです。
「芽キャベツとウインナーの味噌汁」は、芽キャベツとウィンナーを油で炒めたら、水を入れて沸騰させ、数分ゆでた後に味噌を溶き入れれば完成。芽キャベツとウィンナーから甘みが出るので、出汁はいらないそう。@soup_diary さんがおいしくてリピートしたというこちらの味噌汁、ぜひ作ってみたいですね。
ホットケーキとスープでも!
@soup_diary さんが娘さんのリクエストで「全粒粉のホットケーキ」を焼いた日は、「豆乳のコーンスープ」を合わせて一汁一菜に。
ホットケーキのきれいな焼き色が食欲をそそりますね。やさしい味わいのスープとともにいただけば、お腹も心も満足すること間違いなしです!
いろいろな一汁一菜を楽しもう!
一汁一菜というと、和食以外は食べられないような気がしてしまいますが、そんなことはありません。土井さんも「一汁一菜というスタイル(考え方)が基本であればよいのです」とおっしゃっています。ごはんがパンに代わってもできるし、パスタと味噌汁でもOK! あなたなりの一汁一菜を作ってみませんか?