
フード・アクション・ニッポンとは?
フード・アクション・ニッポンは、国産農林水産物の消費拡大を目指す取り組みのこと。日本の食を次の世代に残し、創るために、民間企業・団体・行政等が一体となって推進しています。
みなさんは、普段料理をするとき、ごはんを食べるときに、食材の産地を意識していますか? 私は、このフード・アクション・ニッポンという取り組みを知るまでは、正直そこまで食材の産地を意識してはおらず、何気なく価格がリーズナブルなもの、鮮度の良いものなどを選んでいました。
しかし、私のような人が積極的に国産の食材を手に取るようになることにより、「日本の食」が豊かになるんだそうです。多くの消費者が国産の農林水産物を使ったり食べたりすることで、より多くの国産農林水産物が生産されるようになる。そして、食品に関わる企業・団体が国産農林水産物を使ったより優れた商品や料理、食生活を提案するようになり、それによってさらに多くの人が国産農林水産物を選択する……。
私たちが起こすアクションはほんの小さなものかもしれませんが、その一つひとつの積み重ねが良い連鎖を生み、豊かな日本の食を創り上げることができるんです。
フード・アクション・ニッポン アワード 2019
そんな“おいしいニッポンを”残す、創るフード・アクション・ニッポンの取り組みにおいて、毎年地域の農林水産物や食文化の魅力を活かした産品を発掘するコンテストが開催されています。それが、「フード・アクション・ニッポン アワード」。全国各地の産品を食のプロが発掘するコンテストです。
2019年度は、応募総数1,491産品の中から、一次審査を経て100産品が入賞。さらにこの中から、「受賞」10産品が選ばれます。

審査委員となるのは、大手百貨店・流通・外食・宿泊サービスなど各業界のトップ企業10社。このコンテストで発掘された産品は、各社の流通販路を通じて消費者に届けられます。
食品ロスや東日本大震災復興に取り組む産品や現役学生、在日外国人が開発した産品、農福連携の産品など、農産物から加工食品、スイーツまで多彩な産品が勢揃い! おうちごはん編集部も、実際にいくつか試食させていただいたのですが、早速新たなおいしさにたくさん出会っちゃいました。実際に食べておいしかったものから、食べてはいないけど気になるというものまで、こちらではいくつかピックアップしてご紹介します。
◆ブッラータ 【プレーン】:ブッラータ専門工房 Chee Bo
福井県福井市にある世界でもめずらしいブッラータチーズに特化した専門工房「Chee Bo」では、他では味わえないオリジナルのブッラータをいくつか販売しています。今回出品されたのは、ブッラータでは不可能と思われていた燻製を実現したもの。クリーミーでほんのり甘く、ほどよい酸味を感じさせるモッツアレラチーズと相性抜群の生クリームが溶け込んだ濃厚な味わいがたまりません!
実際に私も試食させていただいたのですが、口に入れた瞬間にとろけるクリーミーな食感と、素材本来のおいしさが凝縮された濃厚な味わいで、おいしさのあまりに幸せを感じて思わずにんまりしてしまいました(笑)。
フルーツや野菜との相性も良く、サラダからデザートまで幅広くアレンジできるというのもうれしいポイントです。
◆百年のかけら 次郎柿チップス:百年柿園ベル・ファーム
次郎柿栽培において百年以上の歴史を誇る日本一の産地、愛知県豊橋市の「百年柿園ベル・ファーム」が作る『百年のかけら 次郎柿チップス』。次郎柿を皮ごとスライスし、減圧低温製法で揚げたチップスです。ご覧の通り、柿色がとても鮮やかに仕上がっていますが、低温で揚げることで着色料を使用せずに美しい色をそのままに作り上げています。
柿のチップスは初めて食べましたが、サクサクとしたクリスピーナ食感がたのしく、柿本来の自然な甘みを味わうことができて、手が止まらなくなってしまうおいしさでした。柿が苦手という方も、こちらのチップスならきっと食べれるはず!
収穫と販売期間が秋の短期間に限られる次郎柿を、年間を通して味わえる商品です!
◆湯庵プリン(プレーンはちみつとみのり):源泉湯庵 森山
福島の豊かな自然が生む食材を使って「源泉湯庵 森山」が作り上げたスイーツ『湯庵ぷりん(プレーンはちみつとみのり)』。温泉、卵、果実、蜂蜜という豊かな福島の恵みが表現されたスイーツです。
土湯温泉にて「旅館ニュー扇屋」を営なむ株式会社森山は、東日本大震災で被災した土湯温泉街の復興を期して、湯庵ぷりんを作り上げました。たまごは県産地養卵使用の温泉たまごの卵黄、蜂蜜は土湯の里山で採取される蜂蜜を中心に使用しています。
素材の旨味がギュギュっと詰まったぷりんは、やさしい甘さのどこか懐かしい味わい。蜂蜜好きの私は迷わず蜂蜜ジュレをトッピングしたはちみつぷりんをいただいたのですが、卵と牛乳にはちみつの甘さが加わってたまらないおいしさでした。お取り寄せして食べれば、おうちでちょっぴり贅沢なスイーツタイムが過ごせそうです。
◆広尾しおサイダー:広尾地サイダー企画委員会
十勝に住む、地域を愛する仲間たちの想いから作られた『十勝地サイダー』。十勝地サイダーの主原料は十勝で採れた果物や野菜です。ラインナップは、地域の特色や魅力あるストーリーを備えた全9種類の地サイダー。そして、そのうちの一つが今回出品されていた『広尾しおサイダー』です。
広尾沖の太平洋海水から作られた「塩」味のサイダーで、爽やかな甘さとしょっぱい後味がクセになります。甘さのなかに海を感じる塩味が効いたサイダーです。瓶のラベルもかわいいので、他の地域のサイダーも含めて全種類揃えたくなっちゃいますね。
◆ピーナッツペーストパン用加糖粒入り:清本園
千葉県の特産品である落花生を栽培する「清本園」が作った『ピーナツペースト パン用加糖粒入り』。2016年の千葉市「食のギフトセレクション」で審査員特別賞を受賞している商品です。
良食味な千葉半立種を使用したピーナツペーストは、すべて自社工場で焙煎、加工したオリジナルブランド商品。粗挽きの千葉県産落花生が入っており、落花生本来の香ばしさと滑らかで旨みのある濃厚さを味わうことができます。
甘さ控えめで、煎りたての落花生の香ばしさがたまらない! 無糖ピーナツペーストもあるので、料理やお菓子作りにも活躍します。
◆まさじろうさんのまごのごま 黒胡麻
創業者の孫達(従兄弟同士)が集結し、各々の得意分野を活かして作った「磯村政次郎商店」の胡麻スプレッド。『まさじろうさんのまごのごま』という商品名の由来は、企画・慣習、開発製造、ラベルデザインを手がけた3名が、全員磯村政次郎の孫だから。
食べた瞬間にごまが香るというこだわりの詰まったゴマスプレッドは、主原料であるネリ胡麻に130年続く老舗胡麻メーカー九鬼産業(株)のものを使用しています。さらに、黒ネリ胡麻に蜂蜜とオリゴ糖も加え、隠し味には『まさじろうさんのマルオウ純正胡麻油』もプラス。こちらは、半世紀以上前に政次郎さんが尽力し、九鬼産業(株)とともに世に送り出したものなんだそうです。
作り手のみなさんの想いやこだわりを知れば知るほど、ぜひとも味わってみたいという気持ちが募ります! 構想から約2年を費やして仕上げた唯一無二のごまスプレッド、ぜひみなさん味わってみてください。
「入賞」100産品から“あなたの逸品”を発見しよう!
「FOOD ACTION NIPPON アワード 2019」の公式ホームページでは、入賞した全100産品が紹介されています! 全国には、まだまだ知らないおいしい産品がいっぱいあるので、ぜひあなたの気になる逸品を探してみてくださいね。
受賞・入賞100産品と出会えるイベント
◆フード・アクション・ニッポン マルシェ

「商品の実物を手に取って見てみたい!」という方は、「フード・アクション・ニッポン マルシェ」に足を運んでみては?
2019年10月18日(金)~20日(日)の期間、浅草にある「まるごとにっぽん」の特設ゾーンにて、受賞・入賞100産品が展示・販売されます。
日本全国の産品に出会える貴重な機会なので、お近くにお立ち寄りの際はぜひ足を運んでみてくださいね。
◆ジャパンハーヴェスト2019
国産農林水産物の消費拡大を目的として開催される、生産者と消費者が交流できる体験・ふれあい型のイベント「ジャパンハーヴェスト2019丸の内農園」に「フード・アクション・ニッポン アワード2019」の入賞企業が出展します。
産品の試食・販売も実施されるそうなので、気になる方はぜひ足を運んでみてくださいね。
【開催概要】
イベント名:ジャパンハーヴェスト2019
開催期間:2019年11月2日(土)~2019年11月3日(日・祝)
会場:丸の内仲通り(東京都千代田区)予定
時間:11:00~16:00