
分離なし!失敗せずに作れる胃にやさしい豆乳鍋
2020年最初の『からだケアレシピ』は、年末年始のお疲れを癒すスープにしようと昨年末から考えていました。胃腸にやさしくからだをケアする食材を選ぶにあたって「豆乳」を使ってみようと思い立ち、豆乳のことをあれこれと考えていたところ、「豆乳鍋、いつも分離して失敗しちゃうんですが、何か失敗しないコツはないですか?」と以前質問を受けたことを思い出しました。
そこで今回は「失敗しない豆乳鍋」をご紹介させていただきます。豆乳鍋が分離しちゃうとお悩みの方は必見です。

豆乳は虚弱体質を改善したり、不摂生による慢性的な疲れを癒したりします。しょうがと長ねぎのみじん切りや卵を加えた鶏だんごは、からだを温め、胃腸にやさしくエネルギーを補給。白菜は暴飲暴食で胃にこもった熱を冷まし、胃が正常に働くようケアします。
「熱を冷ます白菜、温め食材と合わせると意味ないんじゃないの」?と思われるかもしれませんが、“バランスをとる”と考えていただくとわかりやすいかもしれません。
そして豆乳ベースのスープには柚子胡椒を使い、温め効果と気の巡りをプラス。まったりとして飽きてしまいがちな味をさわやかに引き締めます。

最近は、作りやすく具材の種類が少なめのお鍋が流行っているように思いますが、本来お鍋は自由に好きな具材を組み合わせて良いもの。この豆乳鍋にも、もちろん他の具材を使っていただいて結構です。人によっては、年末年始のお疲れが不眠やイライラにでる方もいらっしゃるかもしれません。そんな方には牡蠣や春菊がおすすめですし、より胃腸ケアを重視したいかたは薄切りした大根をさっと火入れしても。潤いには豚肉や先ほどの牡蠣、便秘気味なら水菜やピーラーでスライスしたゴボウも効果的です。
【1月のからだケアレシピ】鶏だんごと白菜のピリ辛豆乳鍋

材料(2人分)
<ベース>
・水……500ml
・昆布……10cm角
【A】
・しょうゆ……小さじ1
・酒……大さじ2
・ベーキングパウダー……小さじ1
【B】
・豆乳(成分無調整)……300ml
・みそ……大さじ2
・柚子胡椒……小さじ1/4
<具材>
・鶏ひき肉……200g
【C】
・塩……小さじ1/2
・酒……小さじ1/2
【D】
・しょうが(みじん切り)……大さじ1/2
・長ねぎ(みじん切り)……大さじ2
・卵……1個
・片栗粉……小さじ1
・白菜……200g

作り方
1. ボウルに鶏ひき肉を入れ、Cを加えて練ってからDを加え、全体をしっかりと混ぜ合わせる。白菜は芯と葉に分け、それぞれ食べやすい大きさに切る。Bを混ぜ合わせる。


2. 鍋に水、昆布、Aを入れて火にかけ、沸騰する直前に昆布を引き上げ、鶏だんごの種をスプーンでまとめながら落として煮る。アクを除いて白菜の芯を加え、軽く煮た後ベーキングパウダーを加える。


3. 2の鍋の泡が少し落ち着いたところで白菜の葉を加え、Bを加えて全体を混ぜてふたをし、噴いてくるまで煮る。(スープはたっぷりとあるので、白菜が煮えてかさが減ったら、お好みで追加しても。)

“失敗しない”豆乳鍋のポイント
ポイントは、お鍋にベーキングパウダーを加えること。

ベーキングパウダーにも様々なものがありますが、私は写真のようにアルミフリーのものを愛用しています。
豆乳は高温に温めると塩分がにがりの代わりとなって固まってしまい、いわゆる分離状態になります。でも、鍋料理はぐつぐつと温めたくなりますし、大豆たんぱくが少ない調整豆乳ではおいしさも半減してしまいます。また、おいしくいただくために塩分無しも考えられませんよね。
そこで、ベーキングパウダーの出番です。

ベーキングパウダーを加えると写真のようにぶくぶく泡立って不安になるかもしれませんが、噴きこぼれないよう気をつければ後は気にせずに。これを加えることによって塩分が働かない状態にし、まろやかでおいしい豆乳鍋になります。ベーキングパウダーの代わりに重曹でもOKです。
また、鶏だんごの種を作る際はまずしっかりとお塩とお酒Cを加えて練ってから次のものDを加え、その際もしっかりと均一に混ぜ合わせてください。この点をしっかりしていただければ鶏だんごも美味しくできあがります。ゆるい生地ですが熱でかたまりますのでご心配なく。
You are what you eat.

年始にリマインドしたいこと。
今年もあまり手間がかかりすぎず、おいしくからだケアできるお料理をご提案していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。まずは「失敗しない豆乳鍋レシピ」、ぜひお試しくださいね。