秋は潤いと元気を補って!
ころころと変わりやすいお天気が続いていますが、晴れた日には空気の乾燥を感じるようになってきました。カラッとしていて気持ちが良いのですが、コホコホと乾いた咳が気になるかた、お肌の乾燥を感じるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
秋は乾燥の季節です。
からだを潤して乾燥対策をしていきましょう。
また、風邪をひかないように免疫を高めるため、そして寒さに備えるために元気を補っておくことも大切です。
乾きがダメージを与える臓器は肺です。「肺」とは、鼻・喉・気管支を含めた呼吸器をさし、粘膜にも関係します。経絡でお肌とつながっているとも考えるので、なおさら傷めたくないですよね。
からだに潤いを与える食材は、山芋、エリンギ、にんじん、ほうれん草、いか、牡蠣、ホタテ、鰤、卵、豚肉、チーズ、ヨーグルトなど。特に肺を潤すとされる食材は、山芋、きくらげ、クレソン、春菊、ゆり根などの野菜や、いちじく、柿、梨、バナナ、みかん、りんごなどのフルーツ、アーモンド、銀杏、松の実、ピーナツなどのナッツです。
空咳でお困りのかたは、肺を潤すものを中心に取り入れましょう。きくらげ、ゆり根、いちじく、梨、アーモンド、松の実、ピーナツには咳を止める作用も期待できます。
今月のお料理は、ご紹介した食材の中から山芋、豚肉、ほうれん草を組み合わせたレシピ。生クリームを使ってさらに潤いを補給します。
元気に関しては山芋と豚肉が担います。この2つの食材は潤いだけでなく、気を補う働きも兼ね備えています。そして補った気は、きちんと巡らせないままだと詰まって本来の働きができなくなってしまうため、気巡りにマスタードを加えました。
【10月のからだケアレシピ】長芋入りポークボールのマスタードクリーム煮
材料(2人分)
・豚ひき肉……150g
【A】
・タマネギ(みじん切り)……1/4個
・山芋(5mm角切り)……80g
・パン粉……大さじ1/2
・水……少々
・塩……少々
・コショウ……少々
・ほうれん草(2~3cm幅に切る)……100g
【B】
・粒マスタード……大さじ1
・酒……大さじ2
・水……50ml
【C】
・生クリーム……50ml
・みそ……小さじ1弱
・EVオリーブオイル……大さじ1/2
作り方
1. ボウルに豚ひき肉とAを入れ、粘りが出るまで手で練り混ぜ、8等分して丸めてオリーブオイルを入れて熱したフライパンで全体をこんがりと焼く。
2. 1にBを加え、ふたをして中火で7分ほど煮る。
3. 2のふたを取ってミートボールを片側に寄せ、空いたスペースにほうれん草を加えて炒める。ほうれん草が少ししんなりしたらCを加え、全体をそっと混ぜながら加熱する。軽く生クリームのとろみがついてきたら火からおろし、器に盛る。
さらにおいしく丁寧に仕上げたい場合は……
豚ひき肉と塩だけを最初に大きめのボウルに入れて練り、パン粉は分量の水で湿らせてから混ぜてください。長芋がボウルに残ってしまうときは、ポークボールに押し込むように成型してくださいね。加熱している間にいくつか長芋が飛び出してきますが、いい感じにとろみをつける助けにもなりますので、どうぞお気になさらず。
生クリームの乳脂肪分は、36%でも45%でもお好みで大丈夫です。
秋だけではなく冬にかけても乾燥対策を!
外気の乾燥によるものだけでなく、残念ながら年齢を重ねても潤いは減っていきます。冬にかけて太平洋側は乾燥しますし、日本海側でも暖房で乾燥しがち。
今回のレシピは冬まで活用できますし、ご紹介した食材をご家庭の味で組み合わせてみるのもおすすめです。しっかりと潤い補給していきましょう。