卒業式シーズン到来!甘酸っぱい青春の日々よカムバック
寒い冬もいよいよ終わり、出会いと別れの季節、卒業式シーズンですね。
「学生時代なんてほんの少し前のような気がするのに、いつの間にか子どもを見送る側になっていた」なんて嬉しいような切ないような……。
そんな自分もたまには学生時代の思い出に浸りたい。アタシの青春カムバック!
ということで、今回は今観るからこそ胸に刺さる「青春映画」と、それにちなんだ「甘酸っぱスイーツ」をご紹介。
映画を観ながら食べてもよし、映画を見た後の余韻に浸りながら食べてもよし、子ども達と一緒に作ってもよし、楽しみ方はみなさん次第♪
1.『天然コケッコー(2007年/日本)』
漫画雑誌『コーラス』にて連載されていた、くらもちふさこさんの人気漫画が原作の『天然コケッコー』。
『ジョゼと虎と魚たち』で有名な人気脚本家、渡辺あやさんが脚本を担当、監督は『リンダリンダリンダ』の山下敦弘監督です。
島根県の山間に位置する中学校に通うそよ(夏帆)が、東京から転校生の大沢(岡田将生)に出会うことからストーリーは始まります。
都会的な雰囲気をまとった大沢に心ときめくものの、大沢の乱暴な言動に戸惑うばかり。
高校進学までの1年半、変化していく二人の関係、甘酸っぱい初恋や、友人や家族との何気ない日常が淡々と描かれているだけなのに、どんどん映画の中の世界に引き込まれていきます。
映画初主演の夏帆の瑞々しさと大自然が絶妙にマッチして、心がどんどん浄化されるような映画です。
甘酸っぱ~い!レモンスイーツ
甘酸っぱいと言えばやっぱりレモンを使ったスイーツ。こちらはレモンカードをのせたレアチーズケーキです。
レモンカードとは、レモンを使ったイギリス生まれのスプレッドのことで、レモンに砂糖のやバター、卵を加えて作ります。通常のジャムとは違い、とっても濃厚でコクのある味が特徴です。
レモンはもちろん、レアチーズの酸味も効いていてスッキリ、清々しい10代の恋を連想させるスイーツです。
レモンスイーツといえばこれ!ウィークエンドシトロン
ウィークエンドシトロンとは「週末を一緒に過ごす大切な人と食べるお菓子」という意味で親しまれているフランス菓子です。
アイシングがかかっているのが主流なのですが、レモンの酸味とアイシングの甘みが見事にマッチ。彼や旦那さん、家族と一緒に、青春映画を楽しみながら食べるのにぴったりなスイーツです。
スッキリ爽やか。レモンとヨーグルトのケーキ
レモン好きさんにはたまらないこちらのケーキ。ホットケーキミックスを使用すれば、混ぜて焼くだけの簡単レシピ。
輪切りにしたレモンを並べるだけで絵になるので、デコレーションが苦手な方でも手軽に作れそうですね。
暖かくなってくるこれからの季節、レモンとヨーグルトの爽やかな組み合わせを楽しんでみてはいかが?
2.『ウォールフラワー(2012年/アメリカ)』
ハリーポッターシリーズでお馴染のエマ・ワトソンが、子どもでも大人でもない、可愛くって色っぽい思春期の女の子を見事に演じました。
クラスメイトたちに「壁の花」とあだ名を付けられていた物静かな高校生チャーリー(ローガン・ラーマン)。パトリック(エズラ・ミラー)とサム(エマ・ワトソン)兄妹と出会い、チャーリーの日常が少しずつ変化していきます。
3人それぞれが抱える問題や将来への不安と希望、そして恋愛。
10代特有の不完全な心と焦燥感が映像全面に表現された作品です。
劇中にも登場するシナモンロール
劇中でも出てきますが、大学生活初日の夜に食堂でシナモンロールを食べるのが伝統なんだそう。甘酸っぱい味ではありませんが、甘いシュガーとスパイシーなシナモンは、傷つきながらも成長していく10代の頃に少し似ているかも。
恋!好きな子!ドキドキ!とは少し違った視点で青春を描く『ウォールフラワー』にはシナモンロールが丁度良いお供になりそう。
3.『アメリカン・グラフィティ(1973年/アメリカ)』
1962年、カリフォルニア北部の小さな田舎町。高校を卒業し東部の大学へ出発しようとする若者たちの、最後の一夜を描いた作品。
スターウォーズシリーズでお馴染、ジョージ・ルーカス監督の2本目の監督映画なのですが、なんと当時31歳のハリソン・フォードも出演しています。
ジョージ・ルーカス監督の自伝映画とも噂されていますが、ラジオから流れる音楽、レトロな車やファッションがとにかく魅力的なんです。
一夜の楽しいひととき、終わりゆく青春、若者の目線で見る夜の街はこんなにも楽しさで溢れていたのかと、なんだか懐かしい気持ちにさせてくれます。
劇中では触れられないのですが、この後訪れる、ベトナム戦争を彼らが経験することになるのかと思うと、映画にぐっと奥行きが出てきます。青春って本当に刹那的なものなんですよね。
アメリカンスイーツと言えばこれ!ブルーベリークリームで作るカップケーキ
アメリカのドラマや映画ではカラフルなカップケーキをよく目にしますよね。『アメリカン・グラフィティ』はまさにカラフルカップケーキの世界観!
このビビットなパープルはブルーベリーと生クリームを混ぜて作っているそうです。着色料を使わずにカラフルなクリームが作れるのは嬉しいですね。
生クリームの代わりにクリームチーズを使ってもおいしそう。
市販のケップケーキやマフィンにデコレーションしても良さそうですね。
チーズとの相性抜群!ちょっぴりオトナなブルーベリーパイ
酸味と甘みが絶妙なカッテージチーズとブルーベリーのパイ。一見手間がかかりそうなパイですが、冷凍パイシートを使えばとっても手軽に作れちゃいますよ。
パイシートの切り方を工夫すればプロ顔負けの仕上がりに!
4.『時をかける少女(2006年/日本)』
過去に何度も映像化、映画化されてきた筒井康隆原作のSF短編小説『時をかける少女』。
今回ご紹介するのは、『デジモンアドベンチャー』や『サマーウォーズ』でもお馴染の細田守監督が手掛けるアニメ映画です。
尾道三部作の『時をかける少女』で原田知世さんが演じた芳山和子の姪っ子である紺野真琴が、叔母と同じタイムリープの能力を得ることになり、真琴日常が大きく変わっていく。いつも一緒だった2人の男友達、タイムリープの真実、どんでん返しの展開、涙なしには観られない結末。
「正直、SFと青春ってどうなの?!」と思うかもしれませんが、これが見事な調和を生んで、より甘酸っぱい青春が浮き彫りになってくるのです。
物語のキーとなる桃と妹に食べられたプリンがコラボレーション
劇中、何度か意味ありげに出てくる桃と、真琴が妹に食べられてしまったプリン。
この2つのモチーフは『時をかける少女』の隠された謎解きのキーとなり、ファンの間で色々と語られていますが、難しいことはさておき「単純に食べたい。」というのが本音(笑)。
プリンの生地に果肉を入れてもよし、市販のプリンに桃のコンポートをデコレーションしてもよし、いずれにせよ絶対おいしそう。優しい生クリームがより細田守監督の映画っぽい雰囲気を演出してくれます。
桃プリンの味と甘酸っぱいラストシーンの組み合わせは胸が高まること間違いなしです!
映画とごはんで青春時代にタイムリープ
レモンや桃のどこか懐かしい果物の味と、青春時代を思い出させてくれる映画たち。たまには映画を見ながら午後のおやつ時間をゆったり過ごすのも良いかも。
大人になるにつれて忘れてしまった初々しい気持ちや未来への希望、今の自分と照らし合わせて振りかえってみると新しい発見があるかもしれません。
あの頃とは違った目線で見る青春映画に何を想い、どんな気持ちになるのか。
映画にぴったりなスイーツを味わいながら楽しんでみてはいかがでしょうか?
(text by あやや)