
意外と知らない「すだち」のあれこれ
緑色の皮に黄色い果肉で、爽やかな香りが食欲をそそるすだちは、8月から10月ごろに旬を迎えます。
ちょうど同じ時期に旬を迎える秋刀魚のお供として定番ですよね。すだちの上品な香りは、お吸い物や松茸などにもとてもよく合います。

ところで、すだちはとても栄養価が高い食材だということは知っていますか?
すだちの果汁には、ビタミンCやカリウムが豊富に含まれています。
そして、酸味の成分にはクエン酸も含まれており、新陳代謝を促す働きが期待できます。
すだちの中でも特にすだちの皮は栄養価が高く、スダチチンというポリフェノールの一種も含まれており、脂肪の代謝促進というダイエット効果が確認されているそうです。
今回は、そんな栄養価の高いすだちを皮ごと楽しめるレシピをご紹介します。
変色もせず、保存も利く「塩すだち」
すだちは、買ってそのままだとすぐに追熟して濃緑色が黄色く変色していきます。黄色くなると、すだち本来の風味は損なわれてしまいますし、あまり日持ちもしません。
そこで、おすすめなのが塩すだちです。 塩をまぶしたすだちを密閉容器で保存するだけで、2か月ほど保存ができます。この塩すだちは塩レモンと同様、万能調味料として色々な料理に使えますよ!

材料
・すだち……適量
・塩……すだちの重さの20%
下準備
・保存用の瓶を煮沸消毒しておく。
・すだちをきれいに洗い、水分をしっかり拭いておく。
作り方
1. すだちを薄切りにして種を取り除く。
その後ボウルに入れ、塩をまぶす。

2. 1を保存する瓶に詰めて密封する。
冷蔵庫で2週間程度寝かせて完成!

出来上がったすだちは、炒め物に使ったり、唐揚げや肉料理にかけたり、肉や魚を漬けたり、またはドレッシングにアレンジしてもおいしいです。
色々な料理とあわせて試してほしいのですが、今回は中でもおすすめなアレンジレシピを2品ご紹介します。
【アレンジ1品目】塩すだちチキン
1品目は、塩すだちと鶏もも肉をあわせたアレンジ料理。
鶏肉のジューシーな味わいと塩すだちのさっぱりとした味わいがたまらないヤミツキ料理です。お好みで柚子胡椒と一緒に召し上がってください!

材料(4人分)
・鶏もも肉……2枚
<A>
・塩すだち……40g
・ごま油……大さじ2
・酒……大さじ1
・砂糖……小さじ2
・だしの素……小さじ1
・おろしニンニク(チューブ可)……適量
・こしょう……適量
下準備
・鶏もも肉の下処理をしておく。
作り方
1. ジップ付きポリ袋(ジップロックなど)に、<A>と下処理をした鶏もも肉を入れてよく揉む。その後、30分程度おいておく。

2. 中火で熱したフライパンに油をしき、1の皮目を下にして入れ、重石になるものを鶏肉の上に置く(今回はSTAUBの蓋を重石代わりに使用)。

3. 鶏肉の皮にこんがり焼き色がついたら、ひっくり返して弱火にする。
中までしっかりと火が入ったら火を止め、お皿に盛りつけて完成。

【アレンジ2品目】秋刀魚の塩すだちパスタ
2品目は、塩すだちを使ったパスタアレンジ。
すだちと相性のいい秋刀魚を使って、和風パスタに仕上げてみました。

材料(1人分)
・パスタ……100g
・秋刀魚の塩焼き……1/2尾
・塩すだち……30g
・白だし……小さじ1
・ニンニク(みじん切り)……1片
・鷹の爪……1本
・こしょう……適量
・オリーブオイル……適量
・みょうが……適宜
・ねぎ……適宜
下準備
・秋刀魚の塩焼きは、骨から身を外して1口大にほぐしておく。
作り方
1. パスタ用の鍋にお湯を沸かし、1%の塩(分量外)を加える。
沸騰したお湯にパスタを入れ、パスタの袋に表記された時間で茹でる。
2. 熱したフライパンにオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪を入れる。
香りが出たら、秋刀魚の塩焼き、塩すだち、パスタの茹で汁(45ml程度)、白だしを加えて、煮立てる。

3. 茹で上がったパスタをフライパンに加えて、ソースと絡める。
仕上げにこしょうをふり、オリーブオイルを回し入れる。
お皿に盛り、お好みでみょうがやねぎなどの薬味をトッピングすれば完成。

以上、塩すだちと塩すだちを使ったアレンジレシピ2品を紹介しました。
みなさんも塩すだちで、色々なアレンジ料理を楽しんでみてくださいね。