サポーターズ企画第3弾!「愛すべき我が街の食文化」シリーズ
おうちごはんサポーターズメンバー、第3回目の連載企画テーマは「愛すべき我が街の食文化」。
今回は伝統料理や学校で出ていた懐かしの給食メニュー、ネーミングがユニークな地元定番の料理や文化などなどをご紹介します!
レシピを紹介している料理もあるので、ぜひマネして作ってみてくださいね。
【茨城県】伝統料理の1つ「パイタ焼き」
皆さんヤッホー!
茨城県担当の@fuji.fanです。
今回のテーマにあわせて、茨城からは伝統料理のひとつ「パイタ焼き」を紹介します。
「パイタ焼き」は、イワシやサンマを叩いて味噌とネギなどを入れて焼いた漁師料理で、沿岸地区を中心に受け継がれているようです。
「パイタ」の語源は、漁師さんが舟を漕ぐ櫂(かい)の平たい板を使い、叩いて焼いていたことから、もともと「カイノイタ」だったのが、言葉が訛って変化したといわれています。
どう訛って変化していったのか、気になりますよね(笑)。
5月頃、イワシが釣れ始めたという情報を耳にし、どうせならと自ら海に繰り出しました! 大抵はボウズで家族に申し訳立たず、帰宅路の市場で魚を買い穴埋めするケースが多いのですが(苦笑)、この日はラッキーにも十分量のイワシがゲットできました!
3枚におろしたイワシを包丁で叩き、薬味は刻んだネギ・しょうが・青じそを。つなぎは生卵と小麦粉を使い、味付けには味噌を合わせました。
材料(2人分)
・叩きイワシ……150~200gくらい
・卵……1個
・薄力粉……大さじ1
・味噌……大さじ1
・刻みネギ・生姜・青じそ……手のひらに軽くのるくらい
※イワシは3枚におろして、はらわたを取り出す際しっかりと血を洗い落としておくと、生臭さが出にくくなります。
作り方
1. 材料をすべて混ぜ合わせ、サラダ油をひいて温めたフライパンにスプーンですくって薄く広げる。両面に軽く焦げ目がつく程度に焼いたら完成!
以上!
薬味と味噌が味を際立たせている料理なので、何もかけずにいただけます。ごはんは進むし、お酒のアテにもピッタリです!
「パイタ焼き」の作り方は、今回紹介した以外にもバリエーションがあるようで、永い年月を経て多くの家庭に広がり、独自の「おうち味」が受け継がれているものなんだな~と感じました。
ぜひ、皆さんも家族の好みにあった「パイタ焼き」を楽しんでみてくださいね。
【神奈川県】給食メニューでは定番の「チリコンカン」
こんにちは。千葉県担当の@nicoaya_cookingです。
みなさん、子供の頃に食べていた給食の定番はありますか?
私は今は千葉県に住んでいますが、子供の頃は神奈川に住んでいたので、千葉出身の旦那さんと給食話をしたら大いに盛り上がりました!
給食ってその地域の特色が色濃く出るんですよね〜。
そこで、今回は子供の頃に神奈川県で食べていた給食の定番メニューをご紹介します。
地域にもよると思いますが、神奈川県では「チリコンカン」が給食によく出ていました。
みなさんよく知るメキシコ料理に由来する料理で、大豆、ひき肉、トマト、野菜をチリペッパーなどで煮込む、あの料理です。
材料(3人分)
・合い挽き肉……200g
・蒸し大豆&ミックスビーンズ……100g
・玉ねぎ(みじん切り)……1/2個
・にんにく……2片
・赤唐辛子(輪切り)……少々
・トマトピューレ……1カップ
・水……1カップ
・塩……少々
・チリパウダー……適量
作り方
1. 厚手の鍋に油を熱し、刻んだにんにく、赤唐辛子を炒める。
2. 香りがたったら、玉ねぎ、ひき肉の順に炒める。肉の色が変わったら、トマトピューレ、水を加え、灰汁を取りながら弱火-中火で煮込む。
3. チリパウダーを加え、時々底から混ぜながら20分ほど煮込み、仕上げに塩で味を整えて完成。
ちなみに千葉の給食の定番といえば……
夫いわく、千葉の給食の定番は「味噌ピー」だそう!
給食では特にアレンジせず、このままの状態で出ていたようです。味噌とピーナッツ、あまじょっぱくてくせになりそうなお味ですよね(笑)。
給食ではやはり栄養面も考えて大豆はよく出ているのかもね、と2県の共通点を考察してみた我が家でした♪
【長野県】伝統と現代の融合「キムタクごはん」
みなさん、こんにちは~。 長野県担当の@nao_h.kitchenです。
今回は「伝統」と「現代」スタイルの融合給食を紹介したいと思います!
子供の頃には“当たり前”に食べていた給食ですが、ふとあの味が恋しくなってまた食べたいな~なんて思う時はありませんか?
給食ってじつは、住んでいる地域によって様々なメニューが出ているようで、その地域の文化が垣間見られますよね。
長野県の小中学校は、自校給食の所が多く、郷土料理や昔からの伝統ある食材を今も取り入れ、現在の子供にも受け継いでいけるように、各地域でメニューに組み込まれているのです。
なかでも「キムタクごはん」は子供達に大人気で、毎回おかわり続出になっているメニューなんだとか。
「キムタクごはん」は、キムチとたくあんの漬物を混ぜ合わせたごはんで、子供達の漬物離れが進んでいることから、もっと身近においしく漬物を食べてもらいたいという想いから考案された長野県発祥のもの。
キムチの旨味とたくあんの甘み・食感がいいアクセントで漬物が苦手……という方でも、食べやすく、大人にも人気の1品なんです。
材料(4人分)
・ごはん……2合
・たくあん……40g
・キムチ……50g
・ベーコン……50g
・ごま油……大さじ1/2
・しょうゆ…… 小さじ1
・あさつき…… 適宜
作り方
1. たくあん・キムチは食べやすい大きさに刻む。
2. フライパンに、ごま油を熱しベーコンを入れ中火で炒めたら、1を加えて炒め合わせる。
3. 炊いた温かいごはんと2をよく混ぜ合わせる。
4. お茶碗に盛り付けたら、お好みで小口切りにしたあさつきをのせて完成。
※たくあんの代わりにつぼ漬けでも可。
※甘みのあるたくあんを使用するとお子さんが食べやすいです。
貴重な海産物を使った「塩丸いか」
長野県は海から遠いため、海産物がとても貴重。なので、茹でたイカを塩漬けにした「塩丸いか」は、江戸時代中期から作られていて、冷蔵・冷凍保存ができなかった頃の保存食として、珍重されていました。
材料(4人分)
・塩丸イカ……40g
・キャベツ……1/8玉
・きゅうり……1/2本
・にんじん……1/2本
【ドレッシング】
・かんたん酢……小さじ3
・しょうゆ……小さじ1
・サラダ油……小さじ3
・こしょう……少々
作り方
1. 塩丸イカは水で塩抜きし、食べやすい大きさにスライスする。
※1~2時間程度水に浸けておく(塩味の様子をみながら)
2. キャベツは短冊、きゅうりは斜め半月切り、にんじんは千切りにする。
3. お鍋にお湯を沸かし、2の野菜をサッと2分程度茹でたらザルにあけ水気をきったら、ボウルに移す。ここで1も加える。
※茹ですぎると歯ごたえがなくなるので注意!
4. 器にドレッシングの材料を全て入れ、よくかき混ぜる。
5. 3の野菜があたたかいうちに4を入れたら、味を馴染ませる。
※塩丸イカの代わりに、おつまみのイカの燻製でも可。旨味がさらにUPします!
※塩丸イカの塩抜き時間で塩味が代わるので、塩こしょうで味を調整してください。
熱中症対策で塩抜きしても適度に塩分が摂取できるので、夏場の定番メニューとして、現在も酢の物として食べられています。
絶妙な塩気と歯ごたえのあるサラダは、まさに“昔と今”の融合スタイル!
そんな懐かしの味をおうちで味わってみてはいかがですか?
【愛知県】ボリューム感ハンパない!喫茶店の「モーニング」
こんにちは!
おうちごはんサポーターズ愛知県担当の@ochama_gohanです。
今回の食文化というテーマでご紹介するのは、愛知の名物「モーニング」!
すでに、愛知県でモーニングを楽しんだことがある人もいると思いますが、愛知県では喫茶店でだいたい午前11時くらいまでにコーヒーなどのドリンクを注文すると“もれなく”厚切りトースト、ゆで卵、サラダやフルーツなどが無料で付いてきます!
よく、他県の方が愛知県の喫茶店に来られると、コーヒー1杯でこんなにサービス付くの?! と驚かれる方も多いと思います。
このボリューミーな「モーニング」のサービス、じつは私の住んでいる一宮市が発祥の地と言われているんです。
一宮の「モーニング」の歴史は、高度経済成長期の昭和30年代前半。全国でも有名な繊維の町である一宮で繊維業を営む人々は、昼夜を問わず喫茶店で商談や打ち合わせをしており、その影響で喫茶店の新規開業も相次いだそうです。
そんな中、あるお店のマスターが朝の時間帯に、コーヒーにゆで卵とピーナッツを付けるサービスを始めたことがキッカケで、他の喫茶店でもこのサービスが広がっていき、次第に「モーニング」激戦区となっていったんだとか。
今回は、そんな愛知県の一般的な「モーニング」のメニューをおうちで再現してみました。
喫茶店によってサービスは様々ですが、厚切り小倉トースト、ゆで卵、ミニサラダが付いてくることが多いです。
トーストの代わりにサンドウィッチやホットドッグを提供するお店もあります。最近ではおしゃれなカフェでもモーニングサービスをやっているお店もちらほら。
この“モーニング文化”は、お得に朝食が食べられるというだけではなく、毎朝喫茶店に通うことで、地域の人との繋がりが持てる「憩いの場」となっているのが大きなメリットかなと思います。
忙しい現代を生きていると、朝ってどうしてもバタバタしてしまいがちで、気を抜くと朝食を食べ損ねたり、家族揃って朝食食べるのも難しかったり。
そんな中でも、少し余裕を持って起床し、しっかり朝食を食べ、コーヒーでほっと一息つきながらコミュニケーションを取ることって素敵な文化だと思います。
皆さんも愛知県に来る機会があれば、ぜひこの“モーニング”文化を体験してみてください!
余談ですが、私が一時期住んでいたオーストラリアでも“モーニング”文化が盛んでした。朝食は自宅で食べずに朝早くからカフェに行く人たちが多かったです。
ただ、サービスは一切無いのでコーヒーと軽食を注文して当時の日本円で1,500〜2,000円ほど……。愛知県で生まれ育った私には、かなりショッキングなお値段でした(笑)。
次回は兵庫県、香川県、福岡県、大分県の食文化をご紹介!
次回はおうちごはんサポーターズの
@panta_rhei.hさん(兵庫県)
@izakaya_ayaoさん(香川県)
@shima_no_ouchicafeさん(福岡県)
@ayupecookさん(大分県)
に、地域の食文化を教えていただきます。
どうぞ、お楽しみに~!!