
やちむんとは
やちむんとは、沖縄の方言で「焼き物」のこと。「やち」は「焼き」、「むん」は「物」を意味しているそう。
やちむんの誕生は、まだ沖縄が琉球王国と呼ばれていた時代までさかのぼります。当時、東南アジア諸国と交易をしていた中で焼き物の技術が発展、それがやちむんの原点となりました。
以前は、唐草・縞・水玉などの伝統的な模様を用いたうつわが主流でしたが、最近では、伝統を受け継ぎながらも、新しい表現に挑戦する作家さんも増えています。
やちむんというと和食に合うというイメージですが、実は洋食などとも相性ぴったり。気になるやちむんを見つけたら、気軽に日常使いを楽しんでみませんか?
今回は、やちむんを使った食卓の素敵なアイデアをご紹介します。
やちむんはこんな風に使うと素敵!
ゴーヤチャンプルーにはやっぱりこれ!
やちむんを手に入れたら、真っ先に盛り付けたい料理といえば、沖縄料理の代表格「ゴーヤチャンプルー」ではないでしょうか。
沖縄在住の@bergamot_520さんは、紺色と茶色で描かれた美しい唐草模様のやちむんにゴーヤチャンプルーをどーんと盛り付けて。存在感のあるやちむんにはやっぱり、大皿料理が似合います。
うつわとゴーヤチャンプルーの色鮮やかさがマッチして、とても華やかですよね。見て食べて、元気モリモリになりそうです。
ゴーヤ柄のやちむんが食卓を盛り上げる!
@junko_syyskuuさんが「ゴーヤチャンプルー」を盛り付けたうつわは、キュートなゴーヤ柄のやちむん!
こちらは、沖縄の読谷村に窯を構える「山城窯」の作家・山城尚子さんの作品。ぽってりと丸いフォルムが特徴で、ゴーヤ柄は山城さんのうつわの中でも人気が高いシリーズです。
「ゴーヤチャンプルー」はもちろん、敢えて沖縄料理以外を盛り付けてギャップを楽しんでも。
小皿におかずをちょこちょこのせて
伝統的な柄からモダンなデザインまで、さまざまな模様があるやちむん。
どれにしようか迷ったら、小皿でいくつか取り入れてみるのもいいかも。食卓に色とりどりのやちむんが並んでいたらそれだけで楽しい気分になりそうですよね。
@yourflower_serendipityさんは、「フーチャンプルー」「ソーミンチャンプルー」「ゴーヤチャンプルー」「にんじんシリシリ」といった沖縄料理を小皿にのせて。
まるで沖縄に来たかのような食卓にテンションが上がります!
定食でカフェ風に
「やちむんは地元、沖縄の物ということもありますが、温かみが感じられて大好きです」というyui さん(@yuimarl_21)。普段の食卓にはもちろん、やちむんが頻繁に登場します。
この日は、台湾風唐揚げときんぴらごぼうのうつわにやちむんを使って。こんな風にトレーの上に並べれば、オリジナル定食の出来上がり!
ゴーヤの箸置きもキュートなアクセントになっていますね。
ワンプレートごはんに
大皿のやちむんは、ワンプレートにもぴったり。
@mayco5sさんは、コバルトブルーの唐草模様が美しいやちむんを使って、一汁一菜朝ごはんに。
メニューは「蕪の葉ふりかけのおやき」「キノコと豆腐とすり下ろし蕪の中華スープ」「蕪と茗荷の甘酢漬け」と蕪尽くし。蕪のやさしい風味が爽やかな朝にぴったりだったとか。
大皿は使い勝手が良くてやちむんらしさが味わえるので、1枚は持っておきたいアイテムです。
パスタをのせて
7寸か8寸のやちむんは、パスタ皿としてもおすすめです。
@jonjon0625さんがやちむんに盛り付けたのは、ミートソースパスタ。うつわの茶色とミートソースの色が調和して、しっくりまとまった印象に。
ちなみにこちらのうつわは、沖縄の大宜味に「菅原工房」を構える菅原謙さんの作品。素朴な中にも力強さを感じさせるデザインが素敵ですね。
カレー皿にも
少し深さのあるやちむんなら、カレー皿として使ってみては?
やちむんならではの温もりや質感が、いつものおうちカレーに新たな表情をプラスしてくれます。
@curryygramさんは、やちむんにカレーと福神漬け、そしてメロンと野菜を合わせたサラダを盛り付けて。
見た目もおしゃれで、まるでカフェのメニューのようですね。
やちむんの土鍋で鍋料理
やちむんはうつわだけかと思いきや、実は土鍋もあるんです。
やちむんが大好きという@myachimunさんはこの夏、こちらの土鍋で激辛鍋を楽しんだそう。
土鍋は沖縄で作陶されている、ヒネモスノタリさんの作品で、かわいらしい形と沖縄らしいコバルトブルーが素敵です。
鍋料理はもちろん、ごはんを炊くなど、一年中活躍させたいですね!
おやつと一緒に
やちむんは、おやつタイムにも大活躍!
@yo_yachimunさんは、沖縄の読谷村にある「深貝工房」のやちむんに、チョコドーナツをのせて。やちむんの落ち着いた色合いと、カラフルなドーナツとの組み合わせが楽しいですね。
マグカップもやちむんで、沖縄県北部、本部にある「江口窯」の作品。ユーモラスな絵柄に思わず、にっこり笑顔になっちゃいますね!
やちむんは、和菓子にももちろん合います。
こちらも@yo_yachimunさんのお写真で、やちむんは、沖縄北部大宜味村にある工房「田村窯」の作品。
その上にちょこんとのっているのは、東京都練馬区にある「和菓子 大吾」の「ねこ饅頭」なのですが、サイズ感といい色合いといい、驚くほどぴったり!
まるで一つの作品のようで、食べるのがもったいなくなってしまいそうですよね。
このやちむんにはどんなおやつが合うかな?と考える時間も楽しそうです。
やちむんはプレゼントにもおすすめ
沖縄の豊かな自然をモチーフにしたものが多いやちむん。うつわからも沖縄のおおらかな雰囲気が感じられて、食卓にあると和みます。
また、定番の「唐草模様」は、あちこちから伸びた蔦が、長寿や子孫繁栄を表しているとされています。同じように「魚紋」「海老紋」なども縁起物なので、プレゼントにもおすすめです。
ぜひ、さまざまなシーンでやちむんを使ってみてはいかがでしょうか!