
香辛野菜の代表「生姜」
今回ピックアップする食材は、独特の辛みを持ち、世界中で香辛野菜として親しまれている「生姜」。
主に土の中で肥大化した根茎部分を食用として利用。食欲増進や殺菌、解毒などの作用があり、冷え性対策や風邪予防にも広く食されています。

万年冷え性で生姜大好きな筆者は、普段からよく生姜を使います。しかし、薬味としてきかせることが多いので、生姜を主役とした料理はあまり作ったことがないかも……。
からだにも嬉しい効果がたくさん期待できるので、ぜひ一年を通して取り入れたい食材である生姜をおいしくいただけるレシピが知りたい! ということで、生姜を栽培する生産者さんに直々に教えていただきました。
生産者から直接食材が購入できる産直通販サイト「食べチョク」 さんとのコラボレーションでお届けします。
レシピを教えてくれる生産者さんは
ウキウキファームの吉澤さん

熊本県宇城市にて約60年間にわたって生姜を栽培している「ウキウキファーム」の吉澤さん。
山奥のきれいな湧水が流れる自然豊かな土地で、農薬を極力減らし、有機肥料・微生物で土壌を改良し、大切に生姜を育てています。
熊本県の生姜生産量は全国2位!
熊本県宇城市(小川町)は内陸性気候で、熊本の中でも1年の寒暖差が最も大きく自然豊かな場所。そしてウキウキファームの生姜は、「蛍が泉」という熊本県八代の秘境「五箇荘」が源泉の自然の湧水の近くで栽培しています。
生姜は約90%は水分。なので、生姜の味は“水質”に大きく影響されます。
大根や白菜なんかと同じくらいの水分量だなんて、驚きですよね!
これだけ水分量が多いので、育てる土地の水質もとても重要なんです。
ウキウキファームでは、自然のミネラルを多く含んだ地下水をくみ上げて生姜を育てているので、フレッシュで爽やかな味と香りの生姜が育ちます。
60年以上かけて改良してきた土壌
生姜を育てる上で、水質の他にもう一つ大切なのが「土」。生姜は繊細で病気にかかりやすいため、常に手入れをする必要があります。
ウキウキファームでは、60年以上かけて試行錯誤を繰り返し、土を改良。農薬は極力使わず、熊本の雄大な自然で育った鶏糞、有機肥料・微生物を使った土壌で生姜を育てています。
この土壌によって、繊細な味と香りを引き出すことに成功。今後も土に改良をかさねて、より滋味豊かな生姜の栽培にこだわり続けます。
直伝レシピ
さて、おいしい生姜を育てるウキウキファームさんがおすすめする生姜のおすすめレシピとは?
生姜のおいしさを存分に堪能できるレシピを2つ教えていただきました。
生姜の佃煮

お酒のおつまみやご飯のお供にぴったりの一品。
こちらのレシピは、料理上手な吉澤さんのお知り合いが、ウキウキワームで収穫した生姜で作ってくれたレシピなんだそう。今ではすっかり吉澤さんのおうちの定番レシピになっているそうです!
材料 (2人前)
・生姜……300g
・塩昆布……適量
・かつお節……小分けパック2〜3パック
・いりごま……適量
・ちりめんじゃこ……適量
【A】
・砂糖……75g
・醤油……60cc
・みりん……30cc
・酢……30cc
作り方
1. 生姜をキレイに洗い、皮をむき、せん切りにする。

2. 一度茹でこぼし、 水気を切る。


3. Aの調味料を煮立てて生姜を入れ、中火程度で煮込む。

4. 煮汁がなくなったら鰹節を入れて混ぜ、さらに煮汁がなくなるまで煮込む。

5. 煮汁がなくなってきたら火を止め、塩昆布、いりごま、ちりめんじゃこを混ぜて完成。塩昆布、いりごま、ちりめんじゃこはお好みの量を、いりごまはたっぷり入れるのがおすすめ!

ごはんもお酒も進んじゃう!
甘じょっぱい味付けの佃煮ですが、生姜で作るとピリッとした辛みと爽やかな香りがアクセントになって、もうお箸が止まらなくなっちゃうおいしさ。
ちりめんじゃこや昆布のうま味も加わり、ごはんにもお酒にも合います! 常に冷蔵庫に常備しておきたい……(笑)。今後も筆者は何度もリピートしそうな予感がします。
▼レシピは、食べチョクサイトでも紹介中!
生姜鍋

定番の鍋レシピである豚バラと白菜のミルフィーユ鍋に、これでもかというくらいの生姜をたっぷりと!
豚バラ肉、生姜、白菜はとても相性が良く、たっぷりの生姜で身体も温まります。
体調や気分に合わせてニンニクのすりおろしをプラスしても◎! 冬の定番レシピになること間違いなしです。
材料(2人分)
・白菜……1/4カット
・豚バラ肉……300g
・ネギ……適量
・生姜……100g
・白だし……70ml
・水……500〜700m
作り方
1. 生姜をキレイに洗い、半分はすりおろし、半分はせん切りにする。

2. 鍋に白だし、水、生姜のすりおろしを入れる。

3. 白菜と豚バラ肉と交互に重ね、4cm幅に切り、断面を上にして2の鍋に並べ、生姜のせん切りを入れる。

4. 蓋をして加熱したら完成。


クセになるおいしさで、からだもポカポカに!
普段から鍋に生姜を入れることは多いものの、こんなにたっぷりの生姜を入れたのははじめて! すりおろしとせん切りのダブル生姜使いで、蓋を開けた瞬間に生姜の爽やかな香りが漂ってきます。
白菜、豚バラ肉との相性も抜群で、せん切り生姜と一緒に食べるともうたまらないおいしさです。
そして、食べてるうちにからだの内側からどんどんポカポカしてきます。寒い季節にぴったり!
ぜひ、これでもかというくらいたっぷりの生姜を入れて楽しんでみてください!
▼レシピは、食べチョクサイトでも紹介中!
今回のレシピで使った生姜は
ウキウキファームの「ちょっとよかショウガ」

スーパーで見かける小分けの生姜とは、もう見た目から全然違います。
土付きでも新鮮なみずみずしさがわかりますよね。

一つの房の大きさにびっくり! そして、土を洗い流しただけで、もう生姜のいい香りがするんです。
ウキウキファームの生姜は、生姜の辛み成分の一つであるジンゲロールが比較的少ない「繊細な辛み」が特徴。香りは、ユーカリやハーブなどのグリーン系の匂いが強く、常温でも爽やかな香りがあります。
また、加熱すると上品な消臭効果があるため、「味やにおいの繊細な日本料理」や「鮮度の良い食材」と一緒に使うと効果的とのこと。
まさに食材自体の香りや味を引き立てる「名脇役」!
料理の味を引き立てるみずみずしくて繊細な生姜のおいしさをぜひ味わってみてください。