
春はデトックスの季節
春は、冬の間に体にたまったものをデトックスする季節です。体内の不要なものを、排泄器官である肌から出す力が高まるので、この時期は肌荒れにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
毛穴が目立ったら疲れのサイン
鏡を見たら、いつもより毛穴が目立っていた……という経験、ありませんか?
これは気虚が原因かも……⁉
気虚で毛穴をとじる力が不足して、毛穴が開いたままだるーんと下がって、涙型の「たるみ毛穴」状態に。
そんなときには、まずはゆっくり体を休めることが大切。夜遅くまで頑張って肌ケアをするよりも、早く寝るほうが効果的です。
食事では補気の食べ物(米・いも類・豆類・きのこ類など)がおすすめです。
春の肌ケア対策レシピ
さまざまなトラブルが出現しやすい春の肌ケア対策におすすめのレシピをご紹介。
どのレシピも、分量は適量でもおいしく作れるレシピになっていますので、ぜひ気軽に毎日の食卓にとり入れてみてくださいね。
お疲れ肌に「たこポテト」

疲れがたまってお肌がしぼんでたるみも気になる……。そんなときは「たこポテト」で肌に元気をチャージ。
たこは、肌の再生を促し整える働きがあります。血を十分に補って潤し整えるイメージ。
じゃがいもは元気を補う補気(ほき)食材。肌にハリを与え、イキイキさせてくれる組み合わせです。ポテトのホクホク食感とたこのジューシーさが交互に幸せを運んできてくれますよ。
作り方
1. フライパンに油を熱し、粗みじん切りにしたにんにくを炒め、香りが立ったら、食べやすい大きさに切ったじゃがいもを入れる。
2. じゃがいもがきつね色になったら取り出す(レンチンしてから焼くと時短に)。
3. たこを入れてサッと炒める。
4. ボウルに2と3を入れて混ぜ、塩をふり、ざっくりと混ぜ合わせたら完成。お好みでディルを散らす。
くすみ青グマに「さばとしめじのトマト煮」

寒い日が続くと増えるのが目の下のクマ。たっぷり寝たのに青いクマが消えず、鏡を見てどんより……。
これは血流の悪さが原因の「くすみ青グマ」です。
こんなときにいいのが「さばとしめじのトマト煮」。
さばとたまねぎは、どちらも血の流れをよくする活血食材。また、しめじの補血パワーがトマトの酸味で効果アップ。血を補って巡らせる、よい組み合わせです。
作り方
1. フライパンに油を熱し、薄切りにしたたまねぎを炒める。
2. トマトソースを加え、しめじをほぐして加える。
3. 火が通ったらさば(缶詰を汁ごと)とミニトマトを加えて、ひと煮立ちさせ、塩で味を調える。冷えが強いときは、にんにくのみじん切りを炒めてから1手順に。
ザラザラ肌改善「黒きくらげの佃煮」

黒きくらげは、血を補いながら穏やかに血の流れを調整し、カサカサ、ザラザラした乾燥肌の改善に効果的。シミ、くすみ、ニキビあとの改善にもよく、女性にうれしい美肌食材です。
「黒きくらげの佃煮」はコリコリ食感で、ごはんのお供やお粥、お弁当の付け合わせにぴったり。毎日食べて血を補えばツルツル美肌に。
作り方
1. 黒きくらげを水で戻して千切りにする。
2. 醤油6:みりん1:出汁8と1を鍋に入れ、コトコトと煮詰める。
前もっての養生が大切
春は陽の気が上がって気持ちの良い季節ではありますが、気候の変化と共に顔や背中などに炎症やかゆみが出やすかったり、花粉によるかゆみも出たりします。また、体に熱がこもるので、赤ニキビができたりと肌荒れも起きやすくなります。
かゆみには「苦味」が効果的。濃く煎れた緑茶やグレープフルーツなどの苦みで熱を冷まし、炎症やかゆみを鎮静させましょう。逆に体に熱を生み出す辛いものはNGです。
肌荒れ改善には、この時期旬の「菜の花」がおすすめ。体の余分な熱を冷まし、解毒を促す作用があります。また、血の巡りを改善し、ニキビあとやシミくすみのケアにも効果的です。
新生活が始まり、これから5月に向けて疲れが心身に影響しやすい時期にもなりますので、辛くなる前に前もって養生をしておけるといいですね。徐々に紫外線も強くなってくるので、紫外線ケアにも気をつけながら日々の生活に美肌対策を取り入れ、楽しく心地よく過ごしましょう!
記事監修・レシピ考案:国際中医薬膳管理師 久保奈穂実
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行う。女子美術大学造形科卒業。芸能・音楽活動を行い、ハードな生活で身体のバランスを崩す。漢方薬に助けられた経験から興味を持ち、イスクラ中医薬研修塾にて中医学を学ぶ。SNS にて発信するやさしい養生知識や、カンタン薬膳レシピが大人気。総フォロワー約12万人。
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