早めの花粉対策!のどのイガイガや空咳におすすめの養生レシピ

ポカポカと暖かい陽気になってくるのは嬉しいけど、春は毎年花粉症に悩まされているという方も多いですよね。そこで今回は、『おいしい漢方365』の著者で漢方アドバイザーの久保奈穂実先生に、花粉対策におすすめの養生レシピを教えていただきました。本格的に春がやってくる前に、早めに花粉対策を始めましょう。

あなたの花粉症は何タイプ?

中医学では、花粉症は大きく2つに分けられます。

さて、あなたの花粉症はどちらのタイプですか?

■寒タイプの花粉症

症状……サラサラの鼻水がタラタラ止まらない。くしゃみ、涙が止まらない。

対策……ねぎ、しょうが、鮭などの体を温めて発散する食材をとる。

■熱タイプの花粉症

症状……目のかゆみや充血、粘り気のある鼻水・鼻詰まり、のどが腫れて痛い、頭がボーっとするなど。

対策……ミント、大根、もやしなどの熱を冷ましてスッキリさせてくれる食材をとる。

どちらのタイプも、えび・青魚・鶏がらなど、アレルギー症状の悪化につながる食材を控えつつ、タイプに合わせた養生をすることが大切。脂っこいものや甘いもの、アルコールなども悪化の原因になるので控えるようにしましょう。

花粉対策におすすめの養生レシピ

ご自身の花粉症のタイプがわかったところで、早速花粉対策におすすめの養生レシピをみていきましょう。

どのレシピも、分量は適量でもおいしく作れるレシピになっていますので、ぜひ気軽に毎日の食卓にとり入れてみてみてくださいね。

寒タイプの花粉症に「鮭の粕汁」

サラサラの鼻水がタラタラ止まらない寒タイプの花粉症におすすめなのが「鮭の粕汁」。(※熱タイプの花粉症にはおすすめしません)

鮭も酒粕も体を温める食材。酒粕は美肌によく、しっとりツヤ肌に導いてくれます。発酵食品で腸内環境が整い、アレルギー症状の軽減も期待できます。

いつもの味噌汁をアレンジする感覚で作れて、ポカポカとお腹から温まって幸せ気分になれるレシピです。

作り方

1. にんじん、大根、こんにゃくなどの具材と鮭を一口大に切って出汁で10分煮る。

2. 火が通ったら酒粕と味噌を溶かし入れる。

乾燥・空咳に「ごぼうの梅干し種煮」

乾燥した空気や花粉が原因で、のどのイガイガや空咳が気になるときには、「ごぼうの梅干し種煮」がぴったり。

梅干しには潤い補給の効果があり、捨てがちな種を煮物に加えるとおいしい梅煮になります。ごぼうは体の熱を優しく冷ます涼性なので、のどの炎症や腫れを鎮静してくれます。

エイジングケア、便秘改善にも最高のレシピです。

作り方

1. 乱切りのごぼう1本、梅干しの種7個ほど、かつお節1パック、醤油少々、水を弱火でコトコト煮る。

2. ごぼうに火が通れば完成。種の数でお好みのすっぱさに調整できます。

※種は食べられません。
※梅をまるごと使うのもあり!

のどのイガイガに「きんかん緑茶」

花粉や乾燥でのどがイガイガするときは、きんかん緑茶がおすすめ。のどの炎症が和らいでスッキリします。気の巡りもよくなり、ストレスによるのどの違和感や頭痛にも効果的です。

作り方

きんかんをカットして種をとり、軽くつぶして緑茶に入れるだけ。
じゅわっと温かい果肉がおいしいですよ!

目のカユカユに 「菊花ミントティー」

花粉の季節のつらい症状には、「菊花ミントティー」を。スッキリと爽やかな味で、菊花もミントも目のかゆみや充血をスーッと抑えてくれます。この組み合わせは春に多いのぼせ頭痛や、のどのイガイガ、鼻づまりにも効果的。

菊花は漢方薬局やインターネットなどで購入できます。菊花がなければ、緑茶とミントで作ってもOK。ミントと緑茶は、体の熱や炎症をスーっと冷まして不調を和らげてくれる、花粉症のつらい症状によい組み合わせです。春の急な気温上昇によるのぼせやほてりの抑制にもおすすめ。

生のミントがなければ、市販のミントティーでもOKですよ!

作り方

菊花とミント(できれば生のもの)を一緒に入れてお湯を注ぐだけ。

かゆみには辛いものNG

春は、陽の気が上がって顔や背中などの上半身に炎症やかゆみが出やすい季節。花粉のかゆみもつらいですよね。

そんなときは、できるだけ辛いものは控えるのが吉。辛いものは体に熱を生み出すので、火に油を注ぐようなものなんだそう……できるだけ控えるほうが安心ですね。

かゆみには「苦味」が良いそう。苦味が熱を冷まし、炎症やかゆみを鎮静してくれるとのこと。濃く煎れた緑茶や、グレープフルーツなどの苦みをうまく取り入れて、からだの内側からケアしてみてくださいね。

記事監修・レシピ考案:国際中医薬膳管理師 久保奈穂実

国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行う。女子美術大学造形科卒業。芸能・音楽活動を行い、ハードな生活で身体のバランスを崩す。漢方薬に助けられた経験から興味を持ち、イスクラ中医薬研修塾にて中医学を学ぶ。SNS にて発信するやさしい養生知識や、カンタン薬膳レシピが大人気。総フォロワー約9万人。

X(旧Twitter)|@naominkubo

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