春は寒暖差や花粉症など不調の多い季節です
暖冬の今年はすでにぽかぽかした春らしい陽気の日も多いですね。
通常は三寒四温を経て春本番になっていきますが、今年はどうなるのでしょう。いずれにしてもまだ寒い日もあるでしょうし、寒暖差は自律神経を失調させ、情緒不安定やだるさ、疲労感などと様々な不調の原因になります。そして、この時期の寒暖差で傷めてしまいがちなのが肝。肝は現代医学でいうところの肝臓でもあり、自律神経や情緒、気の巡りに関わりがあるところです。
そこでおすすめしたい食材が、肝の働きを正常にしてめまい、イライラなどを抑えるセロリ、春菊、クレソン、せり、トマト、ピーマンなどです。
今回は、その中でも春菊を使った和えサラダをご紹介します。
春菊を選んだ理由は、肝ケアだけでなく、目の不調にも良く、肺を潤して咳を止める働きがあり、痰を排出する作用もあるから。すでに花粉症にお悩みのかたもたくさんいらっしゃると思いますが、多くのお医者様がおっしゃる通り、「花粉症にずばりこれが効く!」といった食材はあまりありません。長い目で見て体質改善するために、ヨーグルトなどの発酵食品や腸活として食物繊維が多いもの、お肉よりもお魚、ビタミンCを多く含むもの、バランスのよい食事が良い、などといわれる程度ですよね。
中医学でもそのあたりは同じですが、花粉症をまとめて一つの不調とみるのではなく、症状別に考えるのが特徴的なところです。たとえば、水っぽい鼻水が多いひとは、からだに冷えがあり余分な水分があるため、温めて水分を排出する必要があります。逆に、目や肌のかゆみやのどの痛み、熱っぽさの症状があるひとは、からだに熱があるので冷ます必要があると考えます。
春菊は、温めも冷やしもしない「平性」の食材ですが、目の赤みに良いと言われていますし、鼻水も含めた「痰」を取る働きもあるので多少の効果は期待できます。そんな理由で春菊のお料理をチョイスしました。
今回の和えサラダは、痰を排出するアーモンドと合わせています。アーモンドにも、咳を止め、イライラを除く働きがあります。
ガーリックを少し効かせてパルミジャーノをふりかけていただく酸味のないこのサラダ、春菊を無限に食べることができますよ。
【3月のからだケアレシピ】春菊とアーモンドのアンチョビガーリックサラダ
材料(2人分)
・春菊(葉のみ)……30g
【A】
・アンチョビ……大1枚
・ニンニク(みじん切り)……小さじ1/2
・粗挽き黒コショウ……少々(多め)
・しょうゆ……小さじ1/4
・エクストラバージンオリーブオイル……大さじ2
・アーモンド……20g
・パルミジャーノ(粉チーズでもOK)……大さじ1
作り方
1. アンチョビとアーモンドを軽く刻む。Aを小鍋に入れて火にかけ、ニンニクが色づいてきたら軽く刻んだアーモンドを加えてさっと混ぜ、火から下す。
2. 1の粗熱が取れたら水分を切った春菊とともにボウルに入れて和える。
▲春菊は必ず冷水でパリッとさせてから使ってください。和えてから時間が経つとべしゃっとしてしまうので、食べる直前に和えてくださいね。
3. 器に盛り、おろしたパルミジャーノをかける。
春の情緒不安定には香りのよいものを!
イライラしたり、逆に鬱々と気分が沈みがちだったりする春の情緒不安定。どちらも気の流れがスムーズにいかず、滞っています。気を巡らせるには香りのよい食材がおすすめ。もちろんアロマでの癒しも効果的です。
また、花粉症に関してはからだに熱がこもっているか、冷えているかで症状が違うことを
伝えしましたが、この時期は温かい日でも案外からだが冷えていることが多いです。水っぽい鼻水が多い人はまずからだを温めてくださいね。