日本海の恵みを味わう、中部・北陸地方の郷土料理
【石川】治部煮
鶏肉や鴨、すだれ麩、季節の野菜を、とろみのある出汁で煮込む石川の定番料理「治部煮」。
とろみがあることで冷めにくく、雪の多い土地ならではの工夫が感じられ、だしの旨みをたっぷり含んだ具材は、噛むほどに滋味深く、寒い日の食卓にそっと寄り添ってくれます。
ごはんのおかずにも、お酒のお供にもぴったりの一品です。
【新潟】ぽっぽ焼き
黒糖のやさしい甘さと、ふんわり素朴な生地が特徴の新潟名物おやつ。
お祭りや縁日、冬の露店などで親しまれ、焼き上がるときの「ぽっぽっ」という音が名前の由来とも言われています。
派手さはないけれど、どこか懐かしく、食べるとほっとする味わい。おやつや朝ごはん、小腹満たしにもぴったりで、北陸の日常を感じられます。
【新潟】のっぺ
「のっぺ」は里芋や根菜、きのこなどをやさしい出汁で煮含め、とろみをつけた新潟の家庭料理。地域や家庭ごとに具材や味つけが異なり、お正月や行事食としても親しまれています。
素朴ながら、素材の旨みがじんわりと広がる味わいは、寒い季節の食卓にぴったり。作り置きもしやすく、翌日はさらに味がなじんで、味の変化が楽しめるのも魅力です。
【新潟】笹寿司
生姜の甘酢漬け、桜でんぶ、ぜんまいや卵などをのせ、笹の葉で包んだ郷土寿司。
笹の香りと防腐効果を生かした保存の知恵から生まれ、行事や人が集まる場で食べられてきました。
具材や味つけは地域や家庭ごとにさまざまで、素朴ながらもその土地らしさが感じられる一品。
郷土野菜なども取り入れたレシピを発信されているInstagramユーザーのかをる(@ba.kao_19rui )さんは、手に入りやすい食材を使い、ブーケ型にした笹に詰める方法でより手軽に作れるようアレンジされています。
季節の食材をのせて、気軽におうちで楽しむのもおすすめです。
【岐阜】すったて汁
大豆をすりつぶし、味噌や醤油で調えた、白川郷に伝わる郷土料理「すったて汁」。
山深い土地で、貴重なたんぱく源として大切にされてきた一品は、素朴ながらコクがあり、体にすっと染み渡るようなやさしい味わいです。
祝い事や人が集まる場でも食べられてきた、暮らしに根付いた里山のレシピを、地元の豆腐店・深山豆富店さんが紹介しています。
すったて汁のベースとなるすったては、自社製造のもの。お取り寄せもできるそうなので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
【岐阜】朴葉寿司
酢飯に山菜や川魚、錦糸卵などをのせ、朴の葉で包んだ山あいの郷土寿司。
朴葉の爽やかな香りがほんのり移り、包みを開けた瞬間に季節を感じられます。
朴葉味噌が食べ親しまれている岐阜では、朴の葉は暮らしに身近な存在のようですね。
農作業や行事の合間に食べられてきた、持ち運びしやすい知恵のごはんは、初夏のおうちごはんや、お弁当にも取り入れてみたい一品です。
雪国の暮らしを温めてきた、郷土の味
今回は紹介できませんでしたが、福井県のソースカツ丼やへしこ、富山県の富山ブラックラーメンなども地元ならではの郷土料理ですよね。
北陸やその周辺の郷土料理には、雪深い季節を少しでも心地よく乗り切るための知恵や工夫が詰まっています。
身体を温め、食材を無駄なく使い、家族で分け合うために生まれた味。どれも、暮らしの中から自然と育まれてきた料理です。
ぜひ寒い日の食卓に、中部・北陸の味を迎えてみてください。