新潟県ってこんなところ!
日本海に面して細長く伸びている新潟県。東京からだと上越新幹線で1時間半~2時間ちょっと、車でも関越自動車道を使えば4時間弱。地方感が漂う県ではありますが、意外と近くて遊びに行きやすい地域です。
下が上越、上が下越
新潟県は、上越・中越・下越の3つの地域と、島しょ部の佐渡島に分類されます。地図で見た時の実際の位置からすると、上が下越で下が上越。「あれ、逆じゃないの?」と不思議に思う方も多いかもしれませんが、この地名の由来は1000年前にさかのぼります。日本の中心が京都だった頃、京都に最も近い地域から順に「上・中・下」の順序で地名がつけられたそう。
新潟県内では、天気予報もこの地域別に発表されているので、地元民からすると今でも馴染み深い呼び名です(ちなみに、わたしKaneKomaは下越地方の出身です)。
日本元祖スキー漢(おとこ)のレルヒさん
新潟県の公式ゆるキャラは、日本のスキー発祥100周年をきっかけに「日本元祖スキー漢(おとこ)」として帰ってきたレルヒさん。本名はテオドール・フォン・レルヒと言います。
レルヒさんは、新潟の地で日本初のスキーを教え、長野、北海道にも伝えた実在の偉人。幸せのウコン色に身を包み、日本最大(主に態度)の身長およそ2700mm(気候により変動)という一度見たら忘れられない凛々しい風貌で、おもしろそうなところには、季節を問わず出没します。
公式のインスタグラムでは、得意のスキーも披露しています。レルヒさんに会いたい方は、オフィシャルサイトにて出没情報が発信されていますので、チェックしてみてください!
新潟県のお正月といえば!
新潟県は全国的にも神社数が多く、初詣におすすめのパワースポットがたくさんあるのですが、ここでは私が住んでいた下越地方の方々が訪れる初詣スポットをご紹介します。
新潟護国神社
新潟市中央区に位置する護国神社は、新潟市内にあるということでアクセスも良く、多くの新潟県民が初詣に訪れる神社です。わたしも小さいころから、初詣や七五三など、色々な場面で訪れました。日本海を望む美しい松林と木々に囲まれており、2018年8月に150年記念の大改装を終えて大きく生まれ変わりました。
彌彦神社
最近は、県外からも多くの人が訪れるくらいパワースポットとして注目を浴びている彌彦神社。弥彦山の山麓に鎮座し、弥彦山を祀る神社です。「弥彦・角田」は新潟県の小中学校の校歌にもよく登場するほど、新潟県民にとっては馴染み深い山。初詣はたくさんの人々で賑わいます。秋に行われる「菊まつり」も盛大で大きな賑わいをみせるのでおすすめです。
白山神社
護国神社、彌彦神社と共に新潟県を代表する神社の一つである白山神社。わたしが通っていた高校からも近く、よく足を運びました。当時はあまりわかっていなかったのですが、縁結びの神社として有名なんだそう。しっかりお参りしておけばよかった(笑)。ちなみに、高校生の頃は、お正月に白山神社の巫女さんのアルバイトをするというのが女子高生たちのステータスでした。
初詣のあとは屋台でぽっぽ焼き
新潟のお祭り屋台では大定番の「ぽっぽ焼き」。ふっくらモチモチの生地と、黒糖の素朴な香りがたまらなくおいしくて、お店を見かけるといつも当たり前のように買っていました。……が、東京に出てきたら、お祭り屋台にぽっぽ焼きが……ない⁉ あの時の衝撃と悲しみは、今でも鮮明に覚えています。
初詣のときにも、神社の出店には、ぽっぽ焼きのお店が並びます。初詣を終えたら、蒸したてのぽっぽ焼きを買って帰るのが地元民の定番です。
新春のテレビCMでお正月を感じる
新年を迎えた元旦から、地元企業の新春のご挨拶やパチンコのCMが新潟のテレビCMを埋め尽くします。それが当たり前だと思っていましたが、東京でお正月を迎えても、テレビで流れるのは至っていつも通りのCMばかり……。これもどうやら新潟あるあるらしいということが最近わかりました。
テレビを見ていると、番組の合間にいやおうなしにこのCMパレードを目にするため、「あぁ、今年もお正月を迎えたんだな。」と実感します。
新潟県のお正月料理
のっぺ
新潟のお正月料理いえば「のっぺ」。お正月の定番であるおせちは、地域や家庭によって内容が様々ですが、新潟のどの地域の家庭でも作るお正月料理が「のっぺ」です。お正月以外にも、新潟では代表的な家庭料理として親しまれていて、居酒屋や小料理屋さんでも提供されています。
家庭によって具材や出汁は異なりますが、里芋を入れるのが定番。片栗粉はいれずに、この里芋によってとろみがついているのが特徴です。
お正月以外にも、冠婚葬祭などのイベントにも欠かせない料理なので、新潟では結婚式の食事などでもよく出てきます。温かくても冷たくてもおいしく、お正月などのお祝いの席では、鮭やイクラをのせて食べるのが定番です。
雑煮
新潟のお雑煮は、野菜たっぷり具沢山。東京で江戸雑煮を食べたときには、地元のお雑煮との違いにびっくりしました。お雑煮って地域によって違いが出ておもしろいですよね。
各家庭によって具材は多少異なるかと思いますが、大根やにんじん、ごぼう、しいたけ、こんにゃく、ちくわなど、色々な具材をたっぷりと使い、塩鮭を入れます。お出汁は、かつおと煮干しで。トッピングにはのっぺにつづきイクラを。アツアツのお雑煮にいくらをトッピングすると、熱が入ってうっすら白くなってきて、これがまたおいしいんです。
かきのもと
新潟では秋から冬にかけて紫色の食用菊「かきのもと」が一般的に出回り、家庭でもおひたしや酢の物としてよく食卓に並びます。
東京に出てくるまで、菊は食べる花なんだと思っていました(笑)。そのくらい、新潟では当たり前に食べる食材です。
色鮮やかで食卓に並ぶととても華やかなので、お正月料理としてかきのもとを酢であえて「かきあえなます」にして出す家庭も多く、私の実家でもお正月には必ず食べていました。
塩引き鮭
「鮭のまち」として知られている新潟県村上市。わたしも小学校の時には、村上の「イヨボヤ会館」に社会科見学に行き、鮭の歴史について勉強したことを覚えています。
百種類もある村上の鮭料理の中で、一番人気と言われるのが塩引鮭。12月になると、村上の伝統文化である塩引き鮭が各家の軒下に下げられ、街道のように連なり、冬の風物詩となっているんです。なかなか見ることのない光景なので、この時期に新潟を訪れる機会があれば、ぜひ立ち寄ってみてください!
日本酒
年始めは縁起よく、正月料理を美味しくしてくれるお酒で今年の福を呼び込みもうということで、新潟ではやっぱり日本酒と共にお正月料理を楽しむことが多いのではないでしょうか。米処の新潟にはおいしい日本酒がたくさんあるのですが、うちのおじいちゃんはお正月やお祝いごとのときには、いつも「越乃寒梅」を飲んだり、贈り物として選んだりしていました。新年のご挨拶や贈り物にも、新潟の日本酒はおすすめですよ。
大晦日は「年取り」のお祝い
新潟では、大晦日の晩にごちそうを作って一年のしめくくりを祝い、お正月は主にお雑煮で簡単に済ます傾向にあります。大晦日は新潟では年夜の晩(としやのばん)と言って、特別な夜です。鮭の塩引きを食べて、のっぺを食べて、紅白歌合戦を見て、行ける人は二年参りに行く。おせち料理も大晦日から食べ始めます。
2019年は改めて新潟ならではのお正月を過ごそうと思います。
今回、地元のお正月について振り返り、編集部のメンバーとも自分の地域のお正月についての情報を交換してみたところ、自分としては小さいころから当たり前に食べていたものややってきたことで、実は地域特有のものだったものがたくさんあることがわかりましました。その地域や家庭ならではの色や文化って、知らないことがたくさんあって本当に面白いですよね。
実は、個人的にはしばらく大晦日とお正月を地元で過ごせていなかったのですが、今年は地元で年を越し、改めて新潟ならではのお正月を過ごしてみようと思います。
さて、次回の担当は、長崎県出身のmico。九州はおいしいものがいっぱいあるので、どんなお正月料理が紹介されるのか楽しみですね!