出典 : @yucco113

【おうちごはん特別企画】ご当地のお正月料理・第3弾~滋賀県~

おうちごはん編集部スタッフの出身地にまつわるお正月料理を、リレー形式でつづる特別企画。第3回目は関西人ライター・あややが、滋賀県のお正月料理を紹介します。京都の文化を取り入れつつも、滋賀県にしかない食材や琵琶湖の魚を使ったお正月料理が満載。目立たないけど案外おもしろいところのある滋賀の魅力をご紹介します。

滋賀県ってこんなところ!

関西地方に属し、京都の東に位置する滋賀県。
2018年に大ヒットした映画『カメラを止めるな』の監督上田慎一郎氏や、同じく今年大人気だったお笑い芸人のくっきー(野性爆弾)やひょっこりはんの出身地として、ほんのちょっぴり注目を浴びました。

そんな滋賀県の公認ゆるキャラはひこにゃんでも西川貴教でもなく「うぉーたん」です。
滋賀県民であればどこかで必ず見たことのあるうぉーたん。
水滴の形をした頭と緑色の体が特徴のうぉーたんは琵琶湖の水の妖精なのだとか。
特技はヨットとウィンドサーフィンという案外イケイケな趣味をお持ちのうぉーたんですが、まさかの忍術まで会得しているというから驚きです。

気になるうぉーたんのプロフィールは滋賀県ホームページでチェックできますよ。

滋賀県イメージキャラクター プロフィール/滋賀県

滋賀県のお正月といえば!

多賀大社と名物の「糸切り餅」

「お多賀さん」の愛称で親しまれる「多賀大社」は年間約170万人もの参拝客が訪れる人気スポット。
初めて夫婦の道を始めたとされる、伊邪那岐命(イザナギ)・伊邪那美命(イザナミ)の二柱を祀っているため、縁結びのご利益があると言われています。
初詣はもちろんお宮参りなど、滋賀県民にとても愛されている神社です。

夏には1万を超える提灯に明かりが灯される「万灯祭」、秋にはお多賀さんが神秘的な光で包まれるライトアップイベント「神あかり」など、その他にもたくさんの行事が開催されており、老若男女が楽しめる人気のスポットです。
意外かもしれませんが、世界一の積雪記録を持つ滋賀県。
多賀町も雪が多い地域なので、初詣はしんしんと降り積もる雪と美しい多賀大社が堪能できるかも。

多賀大社で忘れちゃいけないのが名物「糸切り餅」です。
名前の通り三味線の糸で切られたやわらかいお餅。
700年の歴史があるにも関わらず知名度が低いのは賞味期限がとっても短いからなんです。
多賀大社にお越しの際はぜひ糸切り餅も堪能してくださいね。

多賀大社

世界文化遺産の延暦寺と初日の出

多賀大社に次いで人気の初詣スポットは天台宗の総本山「比叡山延暦寺」
国宝・重文も多数所蔵し、1994年に京都市および宇治市の寺院、神社等とともに「古都京都の文化財」に登録されています。
滋賀県唯一の世界文化遺産で平成最後のお正月を迎えてみるのもいいかもしれませんね。

天台宗総本山 比叡山延暦寺 [Hieizan Enryakuji]

大晦日から元旦にかけて、比叡山延暦寺に繋がる二つのドライブウェイ(比叡山・奥比叡)が終夜営業されるので、ここで初日の出を見る方も多いんですよ。
大津市街を始め、琵琶湖の南湖周辺が一望できる絶景スポットなので、お正月以外もおすすめです。

比叡山ドライブウェイ|滋賀県大津・琵琶湖や京都市内が一望できる絶景・夜景スポット

滋賀県のお正月料理

さて、滋賀県の魅力をたっぷり知っていただいたところで本題。滋賀県のおせちとお雑煮をご紹介します。
滋賀県の料理は京都の影響を色濃く受けたものが多く、それに加えて豊富な水源と大自然で育まれた滋賀県ならではの食材もたっぷり含まれているのが特徴です。

赤こんにゃく

鉄分によって赤く染められた「赤こんにゃく」はおせちはもちろん、おでんにも入っているし、普段から食卓に並ぶことも多い品です。
織田信長の命により赤く染められたと言われていますが、華やかで縁起も良さそうな赤
こんにゃくはおせちにぴったりです。

えび豆

みなさんは「えび豆」という料理はご存知でしょうか?
琵琶湖産のすじえびと大豆を醤油や砂糖で甘辛く炊いたもので、滋賀県の家庭ではとても一般的な料理なんです。
えび豆は「えびのように腰が曲がるまでまめに暮らせますように」という願いを込めて作られてきた縁起物の料理です。

その他にも、滋賀県のおせちは伊達巻ではなく出し巻き卵が入っていたり、鮎を丸ごと昆布で巻いた昆布巻きが入っていたりと意外と個性的なラインナップなのです。

滋賀県のお雑煮は丸餅と白味噌が定番

お正月料理の中でもとりわけ異彩を放つのが関西のお雑煮ではないでしょうか?
甘くとろみのある白味噌仕立て、丸餅を一緒に煮るのが特徴です。

さといもとにんじんを入れることが多いのですが、中にはえびいもや金時にんじんを使う家庭もあります。
えびいもは京都を中心に関西地方でよく食べられるさといもに似た野菜で、調理が難しく「京都と滋賀の料理人しか完璧な調理ができない」なんて言われることもあるくらい地域に根付いた食材です。

私の地元の湖南地域は京都が近いためお雑煮も京風に近いのですが、湖北地域の方は北陸の影響を受けたすまし汁のお雑煮が出る場合もあるそうです。
すまし汁のお雑煮でもお餅は丸餅を使うのが滋賀県流です。

【番外編】滋賀県の年越しそばは「にしんそば」か「鴨そば」

上記でも書いていますが、滋賀県は南北で食文化が少し異なります。
年越しそばも湖南地域は「にしんそば」が主流で、湖北地域では「鴨そば」を食べる文化もあるそうな。
ちなみに滋賀県にはお正月に鴨鍋を食べる文化もあるらしいです。
滋賀県民なのに初耳のことばかりだ……!

うちではお正月にこれも食べます!

牛肉

私の実家ではお雑煮やおせちの他に、ステーキやローストビーフ、ビーフシチューを食べることが多いです。
と言うのも近江牛や神戸牛や、但馬牛に松坂牛などとにかく牛肉が豊富な関西。
必ずと言っていいほどお歳暮で近江牛をいただくので、滋賀県ではこの時期多くの家庭が近江牛フィーバーしていることでしょう。

関東も関西も、どちらのお正月料理も好き

結婚してからは関東で年越しとお正月を過ごしているので、私はどちらのお正月も楽しめるハイパーラッキーな人間。
関東のお雑煮を初めて食べたときは、自分の知っているお雑煮との違いとおいしさに驚きましたが、なんだかんだ私の体はこの白味噌のお雑煮でできいているんだなぁと改めて実感した瞬間でもありました。
やっぱり出身地方の食って、体に染みついてますよね!

さて、お次はKaneKomaさんが新潟のお正月の魅力を伝えてくれますよ。
私の持論である「寒いところはメシがウマい」説は立証されるのか!
おうちごはん編集部の中で初の北陸出身メンバーなのでどんな料理が出てくるか私も楽しみです。乞うご期待!

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