夏目前、ビールの季節!
夏といえば、やっぱりビール!暑い太陽で汗を流し、夜にはキンキンに冷えたごくりと飲む、これだけで何度でも生き返ります(笑)。せっかくビールを楽しむなら、自分好みの最高のビールを飲みたいなーと考える私。
そこで今回、巷で人気の日本各地の選りすぐりのビールが集うイベント「ビアフェス」で自分好みのビールを見つけるべく、おうちごはん編集部が実際に足を運んできました!
ビアフェスってそもそも何?
ビアフェスとは、その名の通り日本各地のビール工房や海外のビールを一か所で飲めるイベント。最近ではオクトーバーフェスなんかが話題になりましたよね!
ビアフェスでは、ブルワー(ビールを造っているビール職人)が注いでくれ、ほとんどが樽生の新鮮なビールばかりを試飲することができて、美味しい状態でビールを楽しむことができます。
様々な種類のビールがあり、今までのビールの認識がガラリと変わるのでビールが大好きな人はもちろん、苦手な人でも楽しめる内容になっています。
大きな期待を胸に、いざ「ビアフェス東京2017」へ
おうちごはん編集部スタッフ3名(+スタッフの家族1名)の計4名で、2017年6月3日~4日に恵比寿で開催された「ビアフェス東京2017」に参加してきました!
このレポートを書いているライターのおたつは、ビールのイベントに参加するのは人生初。自分好みのビールを見つけるべく、前々から楽しみで仕方ありませんでした(笑)。
初めて参加の人にオススメしたい「テイスティング・ツアー」
さてさて、ビールフェスに参加したら皆さんどんな回り方をしますか?
端から100種類を超えるビールを飲んでいく事のも良いのですが帰る頃にはきっとふらふらになってしまいます。初めて参加する方にはビアジャッジと行くテイスティングツアーに参加することを強くオススメします!
(※写真中央 緑色のシャツの方がビアジャッジ・伊藤宏行先生)
ビアジャッジとは、日本地ビール協会主催のビアコンペティションの参加の資格を持っているいわゆるビールのプロ。入場の際にもらうペストアロマグラスの使い方や、クラフトビールの見た目、色、味、香りなどを様々なポイントを押さえて教えてくれます。
参加料も200円とリーズナブルなのでクラフトビールを始めて飲む方にはいいですよね。ビアフェス初参加のおうちごはん編集部もさっそく参加してみました。
ビアジャッジ・伊藤宏行先生に教えていただいたビールをご紹介します!
ピルスナー系
こちらは青森県・OIRASEBreweryの「奥入瀬ピルスナー」。
ピルスナー系はチェコ発祥のビールで私たちの普段飲んでいる大手のビールに近いスタイルのビール。
透き通った色、苦味がしっかりとしていて香りがすっごく芳醇です。普段大手ビールメーカーのビールを飲んでいる方には飲みやすいといった印象を受けました。
エステル系
こちらのビールは山梨県・富士桜高原麦酒の「ヴァイツェン」。
見てのとおり、これは酵母をろ過していないので白く濁っており、別名「白ビール」とも呼ばれているんです。
スパイスのクローブのような香りがするものの、飲んでみるとバナナのような香りと甘味のある味はビールが苦手な方にも飲みやすいスタイルになっています。
ホップ系
こちらは三重県・伊勢角屋麦酒の「ペールエール」。
麦茶のような透き通った茶色が印象的なこのペールエールは、アメリカンホップを使うことでレモングラスのようなスパイスの香りと柑橘系のような苦味とほどよい香りが特徴的な一杯でした。
モルト系
モルト系では大阪府・ブリューパブテタールヴァレの「ロボストポーター」をいただきました。
黒ビールのような見た目のこちらは、意図的に焦がした麦芽を使って作っています。そのためコーヒーやココアのような香ばしい香りとコーヒーのような苦味と酸味があります。舌触りはすっごくなめらかな印象を受けました。
ヴァリエーション系
ヴァリエーション系では某テーマパークで有名な千葉県・イクスピアリ・ハーヴェスト・ムーンの「うめSour」。
ビールの主原料以外のものを入れているので、日本の法律上「発泡酒」ですが、れっきとしたビール。あんずのような心地いい香りと、甘味と苦みのバランスもちょうど良く和菓子を片手に飲みたい一杯でした。
このようなヴァリエーション系にはしっかりと香りづけしたものから、ほんの少ししか香り付けしかしないものなど幅があるんだそうです。
その他
ここからはちょっと変わり種のビールを試飲していきます。こちらのビールは東京都・Y.Y.Y.Breweryの「下北サワーエール」。
このビールはアメリカンサワーエールというスタイルで、特徴はなんといっても苦味が全くなく酸っぱい点!これは酵母と一緒に乳酸菌を使うことで酸味を作っているんだそうです。
ビールの苦みが好きじゃない方にはぜひ飲んでほしい一杯でした。夏の暑い日にこれを飲みたい!
こちらは、山梨県・富士桜高原麦酒の「ラナホ」。
このビールは燻煙した麦芽を使い作るので、香りや後味にも心地いい燻製の香りがするのが特徴。スモークしたものをおつまみに飲みたい一杯でした。後味はすっきりしているものの燻製の香りが残るので、食後の最後の一杯として飲むのも良いと思います。
ビアジャッジがおすすめする”ビアフェスのまわり方”とは?
ビールフェスのおすすめのまわり方をビアジャッジの西村さんが3つほど教えてくれました。
1. 自分が好きなビールのスタイルをどんどん回っていく。
2. 好きなビールのあるブルワリーを攻めていく。
3. 全く新しいビールを開拓する。
ビアフェスにある100種類近くあるビールを全部楽しもうと思うと途中できっと挫折してしまうので、自分の好きなビールをどんどん飲んだり、気になったブルワリーなどをまわるほうがきっと楽しめるはずです。
そして飲んだビールは、味の特徴や自分の思ったことをメモしていくと次新しいビールを飲む際のヒントになるんだそうです。
テイスティングツアーでは「アジア・ビアカップ2017」の入賞ビールを中心に紹介してくれるので、長蛇の列に並ばずとも人気のビールが飲めるのも魅力の一つです。ビールについて分からないことがあれば、随時質問できるので興味がある方はぜひ参加してみてください!
ビールの味の決め手「ポップ」や「モルト」を実際に感じてみる
ビアフェスはただ色んな種類のビールを飲んで楽しむだけのイベントではありません。ビールの味の決め手になる「ポップ」や「モルト」の食べたり嗅いだりすることができるブースもありました。
モルトに関しては試食することもできるんです。今回はその一部をご紹介します。
おつまみとしても!?「ピルスナーモルト」
低温でじっくり時間をかけて焙煎したピルスナーモルト。
麦芽の中では最も淡い色をしています。食べてみると、炒った大豆のような味がしてこれをおつまみにできそうなぐらい美味しかったです(笑)。
香ばしさが特徴的な「チョコレートモルト」
ピルスナーモルトとは対照的に暗い色の特徴的なチョコレートモルト。
ブラウンエール、ダークビール、ポーターやスタウトのような暗めの色をしたビールに使われます。コーヒーのような香りがして、食べてみると香ばしさが舌に残るような味でした。
大手ビールでもお馴染みのホップ「ザーツ」
ビールの香りや苦みを生みだす「ホップ」。
今回は数あるホップの中でもザーツの香りを嗅いでみました。
ザーツはチェコの伝統的なホップ。ピルスナーのホップといえばザーツと言われるぐらいピルスナーによく使われています。
日本の大手ビールもチェコのビールをお手本に成長してきた背景があるので、必ずと言っていいほどザーツがよく使われているそうです。
香りは草原で嗅ぐようなすっきりとした香りが特徴的でした。
おうちごはん編集部スタッフが気になったクラフトビール
人の好みは十人十色なので一概に「○○は絶対に美味しい」という風に紹介はできませんが、今回は参加したおうちごはん編集部スタッフがちょっと一味違う気になったクラフトビールをご紹介します。
「飲みたいビールを一通り飲んだけどまだ飲み足りないなー」という時の参考にしてください。
石川県・オリエンタルブルーイング「ゆずエール」
カクテルは好きだけど、あんまりビールは飲まない…といった人にオススメしたいのがオリエンタルブルーイングの「ゆずエール」。
このビールからは香りの爆弾と言えるぐらい豊潤なゆずのフルーティな香りがします。しかしながら味はビールの苦味とゆずの風味がマッチしてお互いの良さを引き出したまさに「フルーツビール」を体現したビールなんです。
全体的に軽い印象なので、食前酒としてやスイーツをおつまみに飲んでもよさそうですよ。
山梨県・大和葡萄酒 甲斐ドラフトビール「へレス」
クラフトビールをたくさん飲んでいるうちに、やっぱり大手メーカーのビールのようなきりっとしたものが飲みたくなってくる……。
そんなときにおすすめしたいのが大和葡萄酒 甲斐ドラフトビール「へレス」。ワイナリーが作っているビールで、バニラのような甘い香りと舌に広がる酸味がすごく心地いい。クラフトビール独特の香りもないのでとにかく飲みやすい一杯なんです。
編集部スタッフで「毎日飲みたい」と惚れ込んだメンバーがいるほど癖になるビールです。
こんなアイテムをしている方も発見!!
ビールフェスは片手がグラスで埋まってしまうので、なかなか不便……。そんなときにアロマグラスのホルダーをしている方を発見。さっそくお話を聞いてみるとなんと手作りなんだそうです。
製作者曰く「せっかくのビアグラスを割れてしまったらもったいない」という想いから、首からぶら下げるようなこのようなホルダーを発案したんだそうです。
残念ながら商品化はしていないようですが、ビールフェスに何度も行くようであれば自分で作ってみても良いかもしれませんね!
クラフトビール、ハマっちゃうかも!
ビアフェスに参加して思った事はとにかく奥が深いということ。
正直大手のビールが苦手なライターの私でも様々なスタイルのクラフトビールを飲んでいくうちに、どんどんクラフトビールが好きになっていきました。クラフトビールがハマる人が多いのも頷けます。
クラフトビールを飲むのが始めてという方や、普段からビールが大好きといった方でも楽しめるような内容になっています。この夏クラフトビールを最大限に楽しみたい方はぜひチェックしてください!
2017年開催のおすすめのビールイベント
この夏、全国各地でクラフトビールのイベントが開催されます。
今回おうちごはん編集部が参加した日本地ビール協会主催のビアフェス2017は7月14日~16日大阪で、8月19日~20日の期間は名古屋、9月16日~18日は横浜で開催されるそうです。
ビールフェスには入場料だけでビールが飲み放題のものや、チケット制のものがあります。どのイベントでも前売り券がお得なので行きたいイベントがある際にはぜひ利用しちゃいましょう。