鶏むね肉、豆腐、サバ缶がごちそうに!ぽんこつ主婦さんが教える“高見え”レシピ

何かと忙しい年末年始。外食のような料理がおうちにあるものでパパッと簡単に作れたらいいですよね。そんな願望を叶えてくれるのが、“ぽんこつ主婦”こと橋本彩さん(@ponkotsu_0141)の新刊『ぽんこつ主婦のいつもの食材で パパっと“高見え”レシピ』(ダイヤモンド社)。気になる著書の見どころとレシピ2品を公開します!

お得な“プチプラ”食材が大変身!

▲画像出典:『ぽんこつ主婦のいつもの食材でパパっと高見えレシピ』

どこのスーパーでも安く買える鶏むね肉、豚こま肉、卵、豆腐、サバ缶、餃子の皮。これらの“プチプラ食材”をちょっとしたテクニックで外食レベルに格上げできたら……!?

そんな夢のような“高見えレシピ”を提案しているのが、“ぽんこつ主婦”こと橋本彩さん(@ponkotsu_0141)の新刊『ぽんこつ主婦のいつもの食材で パパっと“高見え”レシピ』(ダイヤモンド社)です。

橋本さんは、ごく普通の食材や調味料を使って、新しい組み合わせや味付けを考えたり、切り方や盛り付けを変えたりして、普段の家庭料理を“高見え料理”にする名人。

本書にはそのテクニックがたっぷりと詰まっています。

高見えごはんを作るコツとは?

▲画像出典:『ぽんこつ主婦のいつもの食材でパパっと高見えレシピ』

高見えごはんを作るには、いくつかのコツがあります。

たとえば、お肉は大きいまま調理するとごちそう風になります。鶏むね肉はたたいて伸ばせばビッグサイズに。もも肉は一枚で揚げたり焼いたりして、さらにソースやたれをかければレストラン風になります。

上の写真は、大きめの鶏もも肉を半分に切って焼いた「バジルのチキンサラダ」。お肉も野菜もたっぷりで見栄えがいいですよね。

そのほか、本書ではエスニック料理を真似する薬味や添え野菜を上手に使うお肉はテリテリ、ツヤツヤ仕上げなど10のコツが紹介されています。

レシピは全150品掲載!

▲画像出典:『ぽんこつ主婦のいつもの食材でパパっと高見えレシピ』

掲載されているレシピは、Instagram未公開の初出しレシピを含む全150品。プロローグにはじまり、3つのチャプターに分かれて紹介されています。

プロローグは、ぽんこつ主婦のいつもの“プチプラ食材”を使いまわして作る「高見え献立5日間!」

女友達が来る日や夫婦で楽しむちょい飲み、ママ友家族と過ごす週末など、5日間のシーン別におもてなしに使える“高見え献立”を提案しています。

言うなれば、ファッション誌の着回しコーデ企画の料理版。それぞれのシーンを想像しながら読むのも楽しいですよ。

▲「高見え献立5日間!」より、「週末はママ友家族と大皿わいわい取り分けごはん」(画像出典:『ぽんこつ主婦のいつもの食材でパパっと高見えレシピ』)

チャプター1は、鶏むね肉&もも肉、豚こま肉、ひき肉などを使った「定番のお肉でみんな大好きガッツリごはん」

鶏むね肉で作る「大人の焼きナゲット3種」や「ニラチーズチキンチヂミ」、豚薄切り肉を使った「やわらか豚しゃぶのエスニックマリネ」や「豚バラのトマトしょうが焼き」など、ボリュームたっぷりのごはんが数多く掲載されています。

チャプター2は、卵、ハム、シーフードミックス、サバ缶、豆腐などで作る「肉がない日もしっかりごはん」。卵が主役の「ふわふわカニたま風あんかけごはん」や豆腐を使った「サンラータン風とろみトマト豆腐」など、お肉がなくても大満足できるごはんが満載です。

▲画像出典:『ぽんこつ主婦のいつもの食材でパパっと高見えレシピ』

チャプター3は、にんじんやキャベツ、なす、小松菜、きゅうり、じゃがいもなど「定番野菜12種類のレンチン&和えるだけ超速副菜」

どれもメイン料理を作っている間にパパっと作れるものばかりだから、あと一品というときに重宝してくれますよ。

応用の効くアイデアも随所に!

▲画像出典:『ぽんこつ主婦のいつもの食材でパパっと高見えレシピ』

レシピのほかにも、料理の手間を省く時短ワザ副菜作りの簡単ルールなど、応用の効くアイデアが随所に盛り込まれています。

読み終わった後はきっと、これまでよりも料理が簡単になって楽しくなっているはずです!

掲載されているレシピを2品ご紹介!

本誌の中から、キムチと卵が好相性な「キムチタルタルのひとくちチキン南蛮」と、担々風味がごはんに合う「担々風とろみ豆乳豆腐」のレシピをご紹介します。ぜひ作ってみてくださいね。

キムチタルタルのひとくちチキン南蛮

(撮影:松園多聞)

材料(2人分)

・鶏むね肉(大)……1枚(400g)
・塩、こしょう……各少々
・サラダ油……大さじ3

【A】
・卵……1個
・小麦粉、片栗粉……各大さじ2
・水……小さじ1

【B】
・しょうゆ、酢、砂糖……各大さじ2

【キムチタルタル】
・ゆで卵……1個
・白菜キムチ……40g
・マヨネーズ……大さじ2

作り方

1. ゆで卵は潰して、刻んだ白菜キムチとマヨネーズで和え、キムチタルタルを作り冷蔵庫に入れておく。

2. ボウルにAを合わせて衣を作る。鶏むね肉はひと口大のそぎ切りにし、塩、こしょうで下味を付け、衣のボウルに入れる。

3. フライパンにサラダ油を入れて熱し、2を入れて2分焼く。上下を返してさらに2分焼き、火をつけたままキッチンペーパーでフライパンの油をふき取る。

4. Bを加えて照りが出るまで絡め、盛り付けて1をかける。

坦々風とろみ豆乳豆腐

(撮影:松園多聞)

材料(2人分)

・豚ひき肉……150g
・木綿豆腐……1丁(400g)
・豆板醤……小さじ2

【A】
・酒、みそ、オイスターソース……各大さじ1
・にんにく、しょうがチューブ……各5cm

・すりごま……大さじ3

【B】
・無調整豆乳……250cc
・めんつゆ(3倍濃縮)……大さじ3
・片栗粉……大さじ1

・ごま油……小さじ2
・小ねぎ(小口切り)……適量
・ラー油、花椒……お好みで

作り方

1. フライパンにごま油と豚ひき肉を入れて中火で炒め、肉の色が変わり始めたら豆板醤を入れてさらに炒める。

2. 肉の色が変わったら弱火にして、Aを加えて中火に戻し、ひき肉に絡める。火を止めてすりごまを入れ、混ぜてそぼろを取り出しておく。

3. 同じフライパンによく混ぜたBとサイの目に切った豆腐を一緒に入れ、火をつける。混ぜながら加熱してふつふつとしたら弱火にして2分ほど煮る。盛り付けて2と小ねぎをのせ、お好みでラー油、花椒をかける。

ぽんこつ主婦・橋本彩さんにインタビュー

今年だけで2冊のレシピ本を出版するなど大活躍で、プライベートでは第二子をご出産されたばかり! そんな橋本さんに著書のことや今後について伺いました。

▲画像出典:『ぽんこつ主婦のいつもの食材でパパっと高見えレシピ』

――今回が2冊目のレシピ本となります。もともと2冊目を出すならこんな内容がいいなというイメージはあったのでしょうか?

ほかにはない節約レシピの本を作ってみたいと思って「高見え」というコンセプトを自分から編集の方に提案しました。

本屋さんで料理本コーナーに行くと「1食○○円」みたいな節約レシピの本をたくさん目にするけど、もやしと肉を炒めてどーん!みたいな、いかにも「給料日前です!」という見た目になるのはちょっともったいない気がしていて。

私はお得が好きなので(笑)、かけた金額や労力よりも、豪華においしく作ることができたらすごく嬉しいのです!

そこで、ファッションでよく言われる「プチプラで高見え」という言葉を、自分のレシピ本にも活かしたいと考えていました。

――「プチプラで高見え」と聞くと、やはりテンションがあがりますね(笑)。2冊目ということで、意識した点はありますか?

1冊目は初めての本だったので、なるべくInstagramの投稿と違和感なく見てもらえるように工程カットを多く入れたり吹き出しを付けたりして、とにかく”分かりやすく”を心がけました。

2冊目は、レシピ数をグッと増やして食材から逆引きできる索引も入れ、メインだけでなく副菜も充実させました。とにかくレパートリーを増やしたり、アレンジも読者自身で考えたりしてもらえるように意識しましたね。

何が自分のスタイルとして合うのか、いろいろなパターンを試したいと思っていたので、あえて1冊目と見せ方も変化を付けました。2冊目の方が、「今日この材料で何を作ろう!?」というピンチを救う内容になっていると思います。

――先ほど「ファッション」という言葉が出ましたが、プロローグの「高見え献立5日間」は、ファッション誌の着回しコーデ企画みたいで楽しいですね。

ここは冒頭なのでインパクトを持たせたくて。なるべく安く少ない食材で、缶詰などの常備食材も使いつつ、高見えする献立として成り立つように……と、かなりぐるぐる頭を使いました。

この部分だけは、ごはん、味噌汁、おかずというような日常の定番の献立からは離れました。「餃子の皮でこんなおつまみができる」とか「豆腐でこんなエスニック料理に!?」というような、驚きをなるべく伝えられるメニュー構成になるようこだわっています。

「会社の後輩と」とか「週末はママ友と」とか、シチュエーションは編集さんが考えてくださったのですが、よりファッションの着回しコーデ企画っぽくなったかなと思っています。

ちなみに、「義理の母が突然来訪する日」の献立があるのですが、私のお義母さんは前もってちゃんと連絡くれるタイプです(笑)。

――なるほど(笑)。レシピ選びや開発などで楽しかったことや苦労したことはありますか?

「お肉がなくてもしっかりごはん」のページでは、常備食材だけで満足できる一品をどうやって作ろうか悩みました。

私自身、作り置きとか下味冷凍などをあまりマメにできるタイプではなくて、買いに行かないと「今日のお肉がない!!」という日も多いです。

うちの夫はお肉好きなので、肉なしメニューを夕飯に出してみて、ごはんが進むかとか、食べ応えに満足してもらえるのかとか反応を見つつ試行錯誤しました。この経験で自分自身も困ったときに思い出せるレパートリーがだいぶ増えました(笑)。

また、全体を通して、”プチプラ食材”や”常備食材”を使うことに限定したコンセプトにしたため、使うだけでパッと華やかになるお刺身や生ハムなどが使えなくて。

限られた材料で高見えな料理に変身させるにはどうしたらいいのか……と考えるのは楽しかったけど大変でした。パーティー料理なのに缶詰を使うとか、お刺身の代わりにちくわを使うとか、笑っちゃうんですけど、おいしいからぜひ試して欲しいです。

――缶詰やちくわが高見えしちゃうのは感動ものです! 魅力的なレシピばかりですが、橋本さん自身が特によく作っているお気に入りのレシピは?

シーフードミックスで作る海鮮スンドゥブと豆腐そぼろのガパオライスは、夫に好評なのでランチによく作ります。

お肉が冷蔵庫にあっても、夕飯用に温存したいので、ランチは常備食材に頼ることがとても多いです。

チキンカツのおろし煮や、たっぷり春雨の中華春巻きは夕飯のおかずによくリクエストされて、作るたびに盛大に褒められます……!

サバ缶で作るサバしそ餃子は子どももよく食べるし、大人は柚子胡椒を付けるといいおつまみになるので家族みんなが好きなレシピです。

――どれも作りやすそうで、主婦の方には嬉しい実用的な一冊だなと思います。あらためて見どころを教えてください。

本書は、大きく分けて3つの章に分かれています。

①鶏むね、豚こま、ひき肉で作る「高見え肉おかず」

②豆腐、厚揚げ、卵、サバ缶などで作る「お肉がない日もしっかりおかず」

③アレンジ自在でレパートリーが広がる「野菜別レンチン副菜」

「高見え」というと、見た目“だけ”を意識していると思われてしまいそうですが、上記のような内容で冷蔵庫の食材と照らし合わせて作れる“お助け要素”がたくさん含まれています。

おうちにあるもので「今日もなんとかなった!」というだけでなく、「今日のごはん高見えしてる!」という喜びを味わってもらえたら本当に嬉しいです。見た目が少しでも豪華になると、家族からの感謝もなぜか大きくなるんです(笑)。

――感謝されるとやる気もアップして、さらにお料理を頑張れそうですね。ちなみにすでに3冊目のレシピ本の構想はありますか?

色々とお声がけはいただくのですが、いまは第二子を出産したばかりということもあり、具体的な構想はないです。

書籍って本当に製作期間が長くて、だからこそやりがいもあるのですが、やっと発売する頃にはその内容が「過去の自分」になってしまうところが実は少し苦手なんです。

普遍的なものももちろんあるのですが、自分は毎日少しずつでも成長しているのに、本を通じて過去に戻されてしまう感じがして……。いつも最新の自分を自由に発信したいから、SNSはすごく合っているんですけどね(笑)。

なので、引き続きレシピ本を出すべきなのか、というところも含めて自分と相談中です。

自分自身が心の奥底から、「この内容やアイデアを、もっと多くの読者に届けたい」とか「もう一度自分のレシピ本が作りたい」と思えるまで、出すことはないかもしれないです。

――そして気づけば今年も残りわずかになりました。この1年を振り返ってどんな年でしたか? また、来年はどんな年にしたいですか?

2冊のレシピ本製作をはじめ、お仕事を通じて貴重な経験がたくさんできた1年でした。また、12月は娘も生まれて新しい家族が増え、幸せな締めくくりとなりました。

でも、今年2021年は実は厄年だったんです(笑)!

いま全体を通して思えば、本厄の割にはハッピーに過ごせたとは思うのですが、物事を進める段階でつまづくことがとても多かったし、うまくいかなくて悩むことも多かったです。コロナ禍で上手に気分転換ができなかったことも原因だったかもしれません。

2022年は、とにかく0才児の育児と4人家族になった新しい我が家の時間を楽しみます。

それから、育児で時間が制限されたときに、本当にやりたいと思えたことをやろうと思っています。それが何なのか、自分でもまだ分からないから楽しみです。

私はあんまり仕事とプライベートをうまく分けられない性格なのですが、ただ育児に奮闘したり、バタバタと家族に料理を作ったりする普通の日常が、また私のレシピのアイデアに自然と繋がると思うので。

気合いを入れすぎず、とにかくたくさん笑って過ごす年にするつもりです!!

ありがとうございました!

高見えレシピでおうちごはんを楽しく!

外食レベルの“高見え”をテーマにしたレシピ本『ぽんこつ主婦のいつもの食材で パパっと“高見え”レシピ』。

プチプラ食材でもちょっとしたアイデアや“魅せ方”次第で、高見えごはんが作れるんです。

それを見た家族や友達が「わ~、すごい!おいしそう~!」と喜んでくれたら、嬉しいし、モチベーションもアップしますよね。

今日は何を作ろうかな?と悩んだときもパラパラっと見ているうちに、きっと作りたいレシピが見つかるはずですよ。

そして、4人家族になった橋本さんが生み出す新たなレシピも楽しみなところ。橋本さんのInstagramも引き続き要チェックです!

ダイヤモンド社

ぽんこつ主婦のいつもの食材で パパっと“高見え"レシピ

価格:1,430円(税込)

購入はこちら

ぽんこつ主婦(橋本彩)さんプロフィール

(撮影:松園多聞)

料理家。ライフスタイル系のWEBメディアにて料理家として勤務したのち、独立。料理初心者でも誰かに作ってあげたくなる簡単ボリューミーな料理や、定番食材なのに、食材や調味料の掛け合わせや作り方などを一ひねりした「高見え」するレシピが大人気。夫から愛情こめて「料理以外はぽんこつ」と言われたことをきっかけに「ぽんこつ主婦」の名前でInstagramで料理レシピを発信、現在のフォロワーは29万人以上。一つの投稿に料理のコツや工程を載せた分かりやすい「スワイプレシピ」が大好評。著書に『ぽんこつ主婦のこっそりラクして絶品ごはん』(KADOKAWA)がある。

ぽんこつ主婦(橋本彩)さんのInstagram
橋本彩の週末ふうふじかん

(text by コノ)

関連記事:

【おうちごはんインタビュー vol.24】ぽんこつ主婦 橋本彩さん
鶏むね肉、豆腐、サバ缶がごちそうに!ぽんこつ主婦さんが教える“高見え”レシピ

鶏むね肉、豆腐、サバ缶がごちそうに!ぽんこつ主婦さんが教える“高見え”レシピ

Share this