
おしえて、みんなのおうちカレー!
カレーエピソードとともに、さまざまな方々のおうちで楽しむカレーをご紹介する『みんなのおうちカレー』企画。第1回目、第2回目では、食インフルエンサーの方々のおうちカレーについてご紹介しました。
3回目となる今回登場いただくのは、高円寺にある大人気カレー店『スパイスカレー 青藍(せいらん)』のご店主である梶田さんです。
行列ができるほどの人気店のカレーを作るご店主がおうちで作るカレーとは、一体どんなカレーなんでしょうか??
Vol.3 人気カレー店の店主 梶田さんのおうちカレー

梶田さんが現在のカレー店をスタートさせたのは、約2年ほど前のこと。お店を始める前までは、カレー屋巡りが趣味で、なんと年間200食くらいカレーを食べていたんだそうです。

▲お店のキッチンでおうちカレーを作ってくださる梶田さん
南インドやスリランカなどのスパイシーなカレーが大好きだという梶田さん。
「昔は自分好みのカレーを追求して、毎週のように自宅でもカレーを作っていました。お店を始めてからは毎日仕事でカレーを作っているので、自宅で作るのは月1回くらいになりましたね。でも、外食するときはいまだに結構カレーです(笑)」(by.梶田さん)
恐るべしカレー好き(笑)!
そんな梶田さんに、今回はお店の休憩時間を利用して取材にご協力いただき、実際にお店のキッチンでおうちカレーを作っていただきました。
人気カレー店のご店主がおうちで作るカレーとは、一体どんなカレーなのでしょうか。詳しいレシピと共に、たっぷりとご紹介します。

「スパイスカレー青藍」店主 梶田健一さんプロフィール

子供の頃から大のカレー好きで、20代の頃からカレー作りにどっぷりとハマる。2014年には、仲間内限定で自作のカレーを振舞うイベントをスタート。2016年からは月に一回「西早稲田サンデーカレーライス」というイベントを開催。
2017年夏には、高田馬場でランチ間借りカレー営業を開始し、カレーマニアの間で大きな話題に。そして2017年11月、高円寺に現在の「スパイスカレー青藍(せいらん)」を開店。行列ができるほどの人気カレー店の店主として奮闘中。

ポークジンジャードライキーマカレー
ご飯が大好きだという梶田さん。ナンよりも断然ご飯派なんだそうです。
そこで、「ご飯に合う定番の料理である生姜焼きをカレーにすれば美味しいに違いない!」と思って作ってみたのが、今回教えてくださったポークジンジャードライキーマカレーなんだそう。

お店のメニューにも「ポークジンジャーカレー」があるのですが、味付けはおうちで作るものとは大きく異なります。
「お店では、チキンカレーに合うようにシナモンなどを加えて甘く仕上げていますが、おうちで作るときにはよりスパイシーでドライな大人の味付けに仕上げています」(by.梶田さん)
生姜焼きがカレーに⁉
さて、みなさんも気になるであろう作り方を早速ご紹介します。
材料(2~3人前)
・クミンシード……大さじ1
・鷹の爪……1本 ※なくてもOK
・油……適量
・玉ねぎ……中1個
・セロリ……130g(約1本分)
・豚ひき肉……400g
・人参……中1/2本
・にんにく……2かけ
・しょうが……40g
・純カレー粉……大さじ1
・酒……100cc
・パイナップルジュース……100cc
・カルダモン(ホール)……3粒 ※なくてもOK
・しょうゆ……大さじ3
・ブラックペッパー……大さじ1
作り方
1. フライパンに油と鷹の爪、クミンシードを入れて加熱する。

2. クミンシードがほんのり茶色く色づいてきたら、みじん切りにした玉ねぎとセロリを入れ、強火で炒める。


3. 玉ねぎとセロリがしんなりとして茶色く色づいてきたら豚ひき肉を入れて炒める。火が通ったら、食感が残るくらい大きさのみじん切り(約1cm角)にした人参、すりおろしたにんにくとしょうが、お酒を入れる。


4. パイナップルジュースを入れ、汁気が飛ぶまで火にかける。

5. 汁気が飛んだら火を弱め、しょうゆ、カルダモン(皮をはずす)、ブラックペッパーを入れて、最後にカレー粉を入れる。良く混ざったら完成。ごはんと一緒に器に盛り付けて召し上がれ!

今回使ったご飯はターメリックライスです。
もちろん白いご飯でも美味しいですし、お好みでバターライスやサフランライスにしても◎!
甘さを引き出す隠し味は「パイナップルジュース」

じっくりと煮込まなくても短時間で作れるキーマカレー。短時間で旨味とコクを出すために、パイナップルジュースを隠し味として加えるのがポイントだそうです。
りんごジュースやオレンジジュースなどでもOK。パイナップルジュースは、キーマカレー以外にも酢豚に加えても美味しくて調味料として使い勝手が良いので、梶田さん的におすすめなんだそうですよ。
おうちごはん編集部もいただきました!
作っていただいたポークジンジャードライキーマカレーをおうちごはん編集部も試食させていただきました。

作りはじめてからほんの30分ほどで完成したとは思えないほど、しっかりと旨味が出ていました。これが隠し味、パイナップルジュースの力なのか……恐るべしです!
強火でしっかりと炒めた野菜の香ばしさや甘み、そしてクミンとカルダモンのスパイスもしっかりと香ります。この味わいは、最後に汁気をしっかり飛ばすすことで、全ての材料の旨味を凝縮させたからこそ出るものだそう。深みのある味ですが、“おうちで食べるカレー”という感じの優しさもあり、と~~っても美味しいです。短時間でこんな旨味のあるカレーが作れるなんてびっくり。必ずやおうちでも再現して作ってみようと、私たち編集部も心に誓いました。
辛くなくてもカレーです
スパイスを使ったカレーというと、本格的で作るのは難しく、味もものすごく辛いというイメージをお持ちの方が多いかと思いますが、梶田さんのお店では、「スパイス≠辛い」ということを提唱しています。
「辛いスパイスというのは、実はほんの一握りなんです。辛くないスパイスのみを使えば、子供でも楽しめるスパイスカレーだって作れちゃうんですよ。これは、市販のルウを使うとなかなか難しいので、スパイスから作るからこその楽しみ方ではないかと。辛くなくたってカレーなんです。」(by.梶田さん)

お忙しい中美味しいおうちカレーを教えていただいた梶田さん、ご協力をいただきありがとうございました!
【店舗情報】梶田さんのお店「スパイスカレー 青藍」

▲一番人気メニューのチキンカレープレート
お店では、様々なスパイスがブレンドされた本格的なスパイスカレーを味わうことができます。高円寺にお出かけの際には、ぜひ足を運んでみてくださいね!
そして、今回教えていただいたポークジンジャードライキーマカレーも、おうちでもチャレンジしやすいレシピなので、ぜひ作ってその美味しさを楽しんでいただきたいと思います。
さて、次回登場するのは誰かな~?
お楽しみに!
(text by かねこま)