こんにちは。英国料理研究家の鈴木綾夏です。

2月も後半に入り、春の訪れが待ち遠しいですが、まだまだ寒さは厳しい毎日が続いています。今回は、そんな寒い時期に食べたくなるメニュー「濃厚チキンポットパイ」をご紹介します。

以前、コテージパイのレシピをご紹介した際にも触れましたが、英国ではパイ料理が大人気。英国人は、チキンパイやフィッシュパイなど、さまざまなパイ料理を食べます。

私がロンドンのレストランで食べたチキンパイには、マッシュルームとリーキがたっぷりと入っていてとても美味しかったので、今回はこのとき食べた味を再現アレンジしてみました！

冷凍パイシートを使うので、とても手軽に作れるレシピです。外はサクサクで、中には熱々濃厚なホワイトソースがたっぷり入っていて、食欲をそそる一品ですよ。

・鶏もも肉……1枚

【A】
・塩……小さじ1/3
・こしょう……少々

【B】
・マッシュルーム……4個
・にんじん……1/4本 (約60g)
・カリフラワー……1/2個 (約250g)
・長ネギ……1/2本

・バター……50g
・小麦粉……30g
・牛乳……2カップ
・冷凍パイシート（20cm四方のもの）……2枚
・卵……1個

1. 冷凍パイシートは室温に約10分置いて解凍し、マグカップより2cmほど大きめにキッチンバサミで丸く切る。フォークでピケする。

綿棒を使って伸ばすと簡単に大きくできるので、こちらのやり方も是非お試しください！

※時期によっては作業している内に冷凍シートがだれてきて、扱いにくくなる場合がありますが、そんなときには一旦冷蔵庫に入れて冷やすなど工夫してみてください！

2. 鶏肉は余分な皮と脂を取ってひと口大切り、Aで下味をつける。

3. マッシュルームは薄くスライスする。

4. にんじんは1cm角に切る。

5. カリフラワーは小房にする。

6. 長ネギ1mm幅の斜めスライスにする。

7. 卵は溶きほぐす。

8. オーブンを200℃に温める。

1. フライパンにサラダ油大さじ1を入れて中火で熱し、鶏肉を炒める。鶏肉の色が変わったらバットに取り出す。

2. バターとBを加え弱中火で炒める。Bがしんなりしたら小麦粉を加えて全体をしっかりと炒める。

※バターで食材を炒めるときは、しっかりと炒めること！　これがダマにならずに美味しくホワイトソースを作るためのポイントです！

3. 粉気が無くなったら数回に分けて少しづつ牛乳加え、ゆっくりと混ぜながらとろみがつくまで5分煮る。

4. 鶏もも肉を戻し入れ、ひと煮立ちしたら、塩、こしょう各少々（分量外）で味をととのえ、マグカップに等分に入れて粗熱を取る。

5. マグカップにパイシートをかぶせて、フォークでふちを押しつけ、卵液を刷毛で薄く塗ったら冷蔵庫で約5分冷やす。

6. 予熱しておいたオーブンに入れ、パイがきつね色になるまで約20分焼く。

鶏もも肉の代わりに、サーモンやキノコ、旬の野菜などを入れるのもおすすめ。私の友人は、よく冷凍のミックスベジタブルを入れて作ってくれるのですが、こちらも美味しいです。

長ネギの代わりに玉ねぎ1/2個を薄くスライスして使うのも◎。ちなみに、ロンドンで食べたチキンパイで使っていたのは、西洋の長ネギでした！

ぜひお好みの具材を使ったアレンジも楽しんでみてくださいね。

今回のようにマグカップを使えば、英国の家庭的な仕上がりに。グラタン皿や大きめのオーバル皿などを使うと一気にパーティー感が出ますよ！

今の季節にぴったりのメニューなので、ぜひおうちで作ってみてくださいね。身体の芯からぽかぽかと温まりますよ～。

私が「チキンポット パイ」を食べながら聞きたい曲は、SOFI TUKKERというアメリカのミュージカルデュオの『Best Friend feat. NERVO, The Knocks & Alisa Ueno』という曲です。

この曲は、ポップでカラフルな感じのダンスミュージック。Alisa Uenoという日本人の方がフューチャリングしていて、ちょいちょい日本語も出てくるんです！

日本盤アルバムには富士山のデザインが起用されるなど、ちょっとユーモアのある二人組で要注目ですよ！