
日本の伝統食が危機!?ストップ“漬物離れ”!
日本の古くからの伝統食として親しまれてきた漬物。白ごはんと一緒に食べることが多いですが、近頃は1人あたりの米の消費量が減少していることも伴ってか、残念なことに“漬物離れ”が進んでいるんだそうです。
実は健康にいい漬物
漬物による塩分の過剰摂取を気にする方も多いですが、実は現在、漬物の低塩化がトレンド。ほとんどの漬物が5%以下の塩分濃度におさえられているんです。
漬物は食生活の疲れを癒して、食欲増進、野菜に含まれる栄養素とビタミン類はそのまま摂取できるうれしい効果が期待できるうえ、乳酸発酵漬物から乳酸菌を摂取できるものもあります。
浅漬けなどではなく、長野の野沢菜や京都のすぐきなど、発酵している漬物に植物性乳酸菌は含まれています。
漬物から摂取できる乳酸菌は「植物性」で、塩分や酸分などが多い過酷な環境下で生き抜く力が強く、人間の胃酸や消化液にも負けずに生きて腸まで届く確率が高いといわれています。
季節の変わり目にも植物性乳酸菌の摂取は効果的
季節の変わり目は、体調管理に一段と気をつけたいものですよね。
植物性乳酸菌は、腸内環境を整える他にも、肌荒れ改善、免疫力強化とインフルエンザの予防にも効果があるんだそう。
植物性乳酸菌の摂取は、冬の健康新習慣としても注目されています!
漬物をもっとおしゃれに!漬物アレンジレシピ
そこでここからは、もっと漬物を身近に、そしておしゃれに食べられるようなアレンジを、“365日漬物を食べるフードアナリスト”としてご活躍中の、とけいじ千絵先生に教えていただいたのでレシピ付きでご紹介します。
~千枚漬けと赤カブの紅白仕立て~蟹と柿、アボカドのルロー

【材料】2人前
千枚漬け 3枚
赤カブの漬物 3枚(2ミリスライス)
カニ棒 6本
柿 25g(5ミリ角15g、拍子切り10g)
アボカド 30g(5ミリ角20gとその他はフォークで潰す)
レモン汁 5cc
塩 適量
カブの葉 少々(細切り)
【作り方】
1. カニ棒を引き裂き、アボカド、柿の5ミリ角、レモン汁、塩を和える
2. 作業台にラップを2重にひき、千枚漬けとスライスした赤カブを交互に並べ、中央に並べて巻きつけて、ラップをしたまま包丁でカットしてからラップをはがしてお皿に盛り付ける。
3. 柿の拍子切りとカブの葉の細切りを盛り付ける。
すぐき漬けと鰹のタルタル

【材料】2人前
タルタル
鰹のタタキ 100g
すぐき 30g
赤玉ねぎ 20g
大葉 4枚
オリーブオイル 15g
塩 適量
鰹節のソース
マヨネーズ 50g
かつお節 1パック
水 5g
飾りつけ※
ミックスベビーリーフ
エディブルフラワー
ポテトチップス
花穂じそ
【作り方】
1. 鰹、すぐき、赤玉ねぎを5ミリ角にカット。大葉を細切りにしてAと塩オリーブオイルで味を調える。
2. 皿にタルタルを盛り付け、ソースと※を盛り付ける。
りんごのぬか漬けばらちらし

【材料】
ご飯
干し椎茸 5個(戻して刻んでおく)
米 2合
椎茸戻し汁 120cc
椎茸出汁 240cc(前日に水出ししておくと簡単)
蓮根 30g(5ミリ角)
寿司酢 ※市販の寿司酢で代用可
米酢 160cc
塩 20g
砂糖 75g
具
りんごのぬか漬け 1/8個(皮は残したまま、8等分のくし切りにしておく)
きゅうりのぬか漬け 4枚(半月にカットしてスライスしたものをロールする)
ラディッシュ 1個(2ミリスライス)
帆立貝柱 2個(生食用で横半分にスライス)
スモークサーモン スライス4枚
イクラの醤油漬け 適宜
小菊 適量
【作り方】
1. 使う1日前に、ぬか床にりんごときゅうりを漬けておく。
2. 米を研ぎ、戻して刻んだ椎茸と蓮根を入れ、昆布出汁と椎茸戻し汁で炊き、大きめのボールに移し温かいうちに合わせ酢を混ぜ、常温で30分冷ましておく。
3. お皿に盛り、具をランダムに盛り付ける。
無花果の浅漬けアイスクリーム

【材料】2人前
無花果 3個
浅漬けの素 30cc
バニラアイス 40g
ポップコーン
ラズベリー
ブルーベリー
ミント
【作り方】
1. 無花果を5ミリのくし切りにして平らなお皿に並べ、浅漬けの素を振りかけ、ラップを無花果と浅漬けの素が浸かるようにかけて10分冷蔵庫に入れておき、ペーパーで水分を拭き取る。
2. 無花果をお皿に並べ、アイスクリームをのせ、その他の具材で盛り付ける。

とけいじ千絵先生プロフィール

1級フードアナリスト®。
講師、フードライターとして各種メディアで活躍中。専門は味覚、食育。
日本の伝統的食文化である「漬物」の専門家でもあり、女性目線での漬物についての情報発信や自ら漬ける女子(ツケジョ)を増やそうと、漬けレシピ、麹のセミナーなども行っている。
関連書籍:『0~5歳 子どもの味覚の育て方』(日東書院本社)
日東書院本社
0~5歳 子どもの味覚の育て方
価格:1,404円(税込)
子どもの3割が味覚を正しく認識できないという調査結果もある通り、味覚を感じられない子どもが増えている現代。手軽に使える加工食品や人工甘味料を使った甘い飲み物などを
頻繁に食べることができる環境が一因とも考えられ、味覚を感じられないだけでなく、そのような生活から生活習慣病に陥るなどの危険性も指摘されています。
本書では、離乳期からできる味覚の育て方をご紹介。理論とともにすぐに実践できるレシピも掲載します。