
リモートワークに伴う不調を見過ごさないで!
外出自粛でおうちにこもっていると、ストレスや運動不足、スマホの見過ぎなどで様々な不調がでてきます。外出自粛が解除されてもしばらくは続くと思われるリモートワーク。長くなるならなおさらうまく付き合っていきたいもの。不調を不調のままやり過ごさず、おうちごはんを作る機会が増える今だからこそ、食で緩和していきましょう。
今回は、そんな不調のひとつ、便秘に注目しました。一般的には、解消方法として食物繊維豊富なものや発酵食品をとり入れて腸内環境を良くすることなどがありますね。今回のレシピは、旬のたけのこに、えのきだけ、キヌアといった食物繊維豊富な食材を組み合わせたもの。キヌアは中国にはなかったものですが、たけのこやえのきだけは中国でも昔から通便作用を持つものとされています。

では便秘に良い食材を食べればそれだけで解消されると思いますか? そう言われるものを食べているのになかなか解消しないとおっしゃるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。便秘にもいろいろな原因があるので、そこを潰していかないことにはうまく解消できません。いくつか原因をお伝えしていきますね。
わかりやすいところでは、ストレスや運動不足。運動不足に関してはおうちの中で工夫してがんばってもらうしかないのですが、ストレスによるものは食でケアを。そもそもこういった場合の便秘は、ストレスによって気(エネルギー)が滞り、気が持っている「押し出す作用」がうまく働かないことでおこります。気が本来持つ働きを発揮するために、気の巡りをよくするピーマン、タマネギ、柑橘(の皮)や香りのよいハーブ、またクミンなどのスパイスをとり入れてみてください。このレシピでは多めにパセリを加えていますが、このサラダだけで食事を済ませるわけにはいかないので、他のお料理に加えてくださっても良いですね。
他には、押し出す働きを担う「気」そのものが足りない場合。疲労や睡眠不足などでそうなるのですが、お肉やお魚、穀物、豆、芋類が気を補う食材です。このレシピはスーパーフードであるキヌア使用なので、不足はありませんね。
そして耳が痛いところだと思いますが、ストレスで辛いものや刺激物を食べ過ぎていませんか? そういったものの過食はからだの中に熱を生じさせ、その熱がからだの中を乾燥させるため、腸内も乾き、便も乾いて出づらくなる……といったことに。辛いものに限らず、食べ過ぎだけで胃に熱がこもり、同じ状態になることがあります。その場合は食生活を見直すことに加え、豆腐、アスパラ、トマト、きゅうりなどのからだの余分な熱を冷まして水分を生み出させる食材をとり入れてみてください。
最後に、意外に思われるかもしれませんが、眼精疲労。目の使い過ぎは血を消耗します。スマホを見る時間が増えた人も多いはず。血もからだの潤いに関わる重要な存在です。眼性疲労がそのまま便秘につながるわけではありませんが、腸内の乾きにつながることもあるので覚えていてください。
筍、えのき、キヌアのイタリアンサラダ

材料(2人分)
・キヌア……1/2カップ
・茹で筍……120g
・えのきだけ……80g
・ドライトマト……3枚
・アンチョビ……大2~3枚
・イタリアンパセリ(普通のパセリでもOK)……みじん切り大さじ3

【A】
・塩……2つまみ
・こしょう……小さじ1/4
・しょうゆ……小さじ1/2
・カイエンペッパー……少々
・エクストラバージンオリーブオイル……50ml

作り方
1. キヌアはたっぷりの熱湯で12分ほど茹でて、ザルにあげる。

筍の根元は5mm幅のいちょう切りに、穂先は放射状に薄く切る。えのきは1.5cm幅に切り、根元の束になっている部分はほぐす。ドライトマトは千切り、アンチョビはみじん切りにする。大きめのボウルにAを合わせる。

2. 分量外の塩とオリーブオイルを加えた湯で筍とえのきをさっと茹で、ペーパーで押さえてしっかりと水分を切る。

3. Aのボウルにドライトマト、アンチョビ、パセリを加え、一度混ぜてからキヌアを加えてよく混ぜ、2を加えてさらに混ぜる。

今回はレッドキヌアを使いましたが、どのキヌアでも大丈夫です。茹でたキヌアを冷凍保存しておけば、かなり時短で作れますよ。
毎日3食がおうちごはんの人は、常備菜としてもおすすめ

作り置きできるこのレシピは、もちろんそのままでも良いですし、サラダチキン、アボカド、モッツアレラ、トマト、ブロッコリーなど、お好みの具材でボリュームアップすればひと皿で立派なランチにもなります。
おうちごはんが続く今、常備菜としてもおすすめなので、ぜひお試しくださいね。