食費と体と時間はスリム化できる!
この冬も値上げラッシュが続いていて、価格の変動が少なく「物価の優等生」と呼ばれている卵やもやし、とうふまでもが値上がりしています。
食費は家計の中でも大きな割合を占めるだけに、上手に節約できたらいいですよね。
よく食べる娘さんと旦那さんの3人家族という料理研究家・ともきーたさん(@tomokeetaito)は、野菜たっぷりのヘルシー料理や身近な材料で作る節約料理が得意。
2022年12月には2冊目となるレシピ本『ともきーたの体すっきり!ちょっぱや超高速 節約おかず』(主婦の友社)が出版されました。
「身近な食材だけでも、アイデアと工夫しだいで食費と体、時間はスリム化できる」と語るともきーたさん。レシピのモットーは「だいたい10~15分で作れるヘルシーおかず」なので、食費だけでなく、時間をかけずに体もすっきりしちゃうんです!
そんなともきーたさんに、おすすめのお得食材や時短調理のコツなどを伺いました。
お得食材を組み合わせて無理なく節約!
――食費の節約というと、安い日にまとめ買いをしたり、作り置きをして食材の無駄を減らしたりと色々ありますが、全部をやろうとすると大変で、挫折してしまう人も多いのかなと思います。ともきーたさんはどんなふうに節約を実践していますか?
節約が長続きするコツは、無理をせず、節約しなきゃと考えすぎないことです。そうじゃないと疲れちゃいますから(笑)。
私のやっていることは特売日にお肉をまとめ買いして、小分け冷凍することぐらい。あとはレシピ本でも紹介させていただいている食材を上手く組み合わせて調理しているだけです。
これだけで自然と節約につながります。
――無理なく、節約できるのが一番ですよね。レシピ本でも紹介されているというおすすめ食材を少し教えていただいても良いでしょうか。
おすすめは、厚揚げ(絹揚げ)、とうふ、油揚げ、納豆などの大豆加工品です。特にふわっふわの絹揚げがお気に入りでよく使います。ボリュームもでますし、お肉がわりに使えばヘルシー! お手頃価格で手に入るので、節約にもつながります。
また、かにかまやちくわなどの練り物、こんにゃくは常備しています。副菜やおつまみに大活躍! 娘のお弁当にも、あと一品欲しいときにもとっても便利な食材です。
それから、野菜は旬のものを使うことを心掛けています。おいしいのはもちろん、栄養価も高く、お安く手に入るのも魅力です。
ほかにもツナやさばなどの缶詰も常備しておくと便利ですし、娘の大好きな卵は絶対にきらしません。卵は、ちょっと物足りないときや彩りをプラスしたいときなどに加えれば満足度が増します。
――どの食材も色々なお料理に使えそうですね。ご家族にはどんなメニューが人気ですか?
主菜だと、絹ごしどうふを使用した「えびの塩麻婆どうふ」。ふわふわのおとうふとぷりぷりの海老の組み合わせが人気で、塩味がさっぱりしていてごはんも進むと、娘もお気に入りの一品です。
お安い豚こま肉を刻んで丸めた“豚こまボールシリーズ”というものをいくつか作っているのですが、その中でも「豚こまボールのキムチーズ煮」は大人気のレシピ。お肉がとっても柔らかく仕上がって、キムチとチーズ入りの煮汁が絶品なんですよ。
主食では「ツナたまオイマヨ焼きうどん」という、いつもと違った焼きうどんが家族に大好評! ソースでも醤油でもなく、オイスターベースのたれがやみつきになります。
「切り干し大根とかにかまのごまマヨポン」は、ごまとかにかまの風味がよく、切り干し大根のコリコリとした食感もいいと、我が家で人気の副菜です。
――どれもおいしそうです! しかも、ともきーたさんのレシピは10~15分で作れるものばかりですよね。時短調理のコツを教えてください。
作る前にある程度、こういう手順で調理しようと頭に思い描いておくとスムーズにいくと思います。
時短調理で私がよくやることは、いためたり煮たりする前に野菜をあらかじめレンジ加熱しておくことです。
レンジ加熱中にほかの作業を進められますし、その後の調理時間が格段に少なくなります。また、使用する油の量も少なくてすむのでヘルシーに仕上がりますよ。
節約&ヘルシーが叶うレシピを全102品掲載
▲画像出典:『ともきーたの体すっきり!ちょっぱや超高速 節約おかず』/主婦の友社
――ともきーたさんの時短調理には定評があって、2022年12月には“ちょっぱやシリーズ”第2弾となるレシピ本『ともきーたの体すっきり!ちょっぱや超高速 節約おかず』(主婦の友社)が発売されました。第2弾の出版が決まったときはどんなお気持ちでしたか?
嬉しすぎて、飛び跳ねました!(笑)
もともとレシピ本の出版が夢でしたので、1冊目が4回も重版になったことも、今回2冊目を出させていただくことになったことも、本当に夢のようで……。
たくさんの方のお力添えがあったからこそ、実現できたと思っております。感謝の気持ちでいっぱいです。
――第1弾を経て、本の中身や気持ちの面など、何か変化した点があれば教えてください。
第2弾は、ちょっぱや本第1弾を購入してくださった皆さまのご意見を取り入れ、「鶏手羽元のカレーピラフ」や「鶏手羽中のガーリック焼き」など、鶏手羽のレシピもいくつか載せています。
また、第1弾と第2弾ともにちょっぱやレシピには変わりないのですが、今回は「節約」ということを念頭に置いてレシピをセレクトしました。
値上げラッシュが続く中、少しでもお役に立てたらいいなと願っています。
――掲載されているレシピはお肉、大豆加工品、練り物、魚介、野菜、卵などを使った全102品と充実の内容ですね。
もともとレシピ数が多いので、その中からピックアップするのは少し大変でしたが、ヘルシー且つ節約ということで、まず食材を絞り、その中から選ばせていただきました。
基本、NadiaやInstagramにあげているレシピですが、レシピ本のためにブラッシュアップしているので、より分かりやすく、作りやすいレシピになっています。
――先ほどお話に出た「えびの塩麻婆どうふ」「豚こまボールのキムチーズ煮」「ツナたまオイマヨ焼きうどん」「切り干し大根とかにかまのごまマヨポン」のレシピも掲載されているんですよね。こちらのレシピ本をどんなふうに、どんな方に見てほしいですか?
お料理初心者の方やお料理が苦手な方でも簡単にできるレシピばかりです。ぜひ、お試しいただきたいです。
また、お料理が得意な方には、アレンジも楽しんでいただきたいなぁと思っています。
食事作りは毎日のこと。決して無理はせず、苦にならないよう、このレシピ本を通して皆さんにお料理が楽しい、好きと思っていただければ光栄です。
レシピ本掲載のレシピを公開!
レシピ本に掲載されている中から、ともきーたさんのご家族にも人気の「えびの塩麻婆どうふ」(P52掲載)をご紹介。
調理時間は5分(解凍の時間を除く)とちょっぱやで、“ぷりふわ”の麻婆がごはんと相性抜群なんですよ。
ぜひ作ってみてくださいね!
えびの塩麻婆どうふ
材料(2人分)
・絹ごしどうふ……1丁
・むきえび(冷凍)……150g
・かたくり粉……適量
・長ねぎのみじん切り……1/2本分
・にんにく、しょうがのみじん切り……各1かけ分
【A】
・白だし……小さじ1
・鶏ガラスープのもと……小さじ2
・水……200ml
・ごま油……大さじ2
・細ねぎの小口切り……1本分
・ラー油……適量
作り方
1. 材料を切る
とうふはキッチンペーパーで包んで水けをふき、1.5cm角に切る。えびは解凍して3~4等分に切り、かたくり粉大さじ1をまぶす。
2. 野菜、えびをいためる
フライパンにごま油を熱し、長ねぎ、にんにく、しょうがを中火でいためる。香りが立ったら、えびを加えて1分いためる。
3. とうふを加え、とろみをつける
とうふ、Aを加える。煮立ったら同量の水でといたかたくり粉大さじ1を加え、まぜながら煮る。とろみがついたら火を止めて器に盛り、細ねぎを散らし、ラー油をかける。
ポイント
えびにかたくり粉をまぶしておくと、コーティングされてうまみを逃さず、食感もよくなります。
『ともきーたの体すっきり!ちょっぱや超高速 節約おかず』が好評発売中!
『ともきーたの体すっきり!ちょっぱや超高速10分おかず』に続くシリーズ第2弾『ともきーたの体すっきり!ちょっぱや超高速 節約おかず』(主婦の友社)。
鶏手羽、豚こまぎれ肉、厚揚げ、はんぺん、魚介、もやし、キャベツ、とうふ、卵などをとことん活用したおいしくてヘルシーな節約レシピを全102品掲載。全品ほぼ15分以内で完成する。
いずれも簡単に実践できるテクニックばかりで、食費と時間、体のスリム化も夢じゃない!
ともきーたさんプロフィール
料理研究家。岡山県在住。
野菜たっぷりのヘルシー料理や、身近な材料で作る節約料理が得意。ほぼすべての料理が10~15分で完成する時短マスターでもある。
大人も子どもも喜ぶおつまみメニューや、具材たっぷりスープ、ヘルシースイーツなどのレパートリーも豊富。レシピサイト「Nadia」で活躍するNadia Artist。
家族は旦那さんと12歳の娘さんとの3人家族で、現在、旦那さんが単身赴任中。
勉強と部活で日々忙しい娘さんとの2人ごはんは、コミュニケーションをとる大事な時間。娘さんからその日にあった出来事を聞くのが楽しみの1つになっている。
2022年3月に刊行した初の著書『ともきーたの体すっきり!ちょっぱや超高速10分おかず』(主婦の友社)も発売中。
Instagramアカウント:@tomokeetaito
(text by コノ)