
イギリスの女の子が最初に習うお菓子!
こんにちは、英国料理研究家の綾夏です。
今回は、基本の「ブリティッシュ・スコーン」をご紹介します!
スコーンは、イギリスでは女の子が一番最初に習うお菓子だと言われているくらい定番のメニューです。
イギリスでは、紅茶と共に軽食やお菓子を食べる「アフタヌーンティー」という喫茶習慣があります。最近は日本でも英国式のアフタヌーンティーを楽しむことができるお店も増えてきましたよね。

そして、アフタヌーンティーの定番メニューといえば、スコーン。
スコーンは、小麦粉にバターと砂糖、牛乳などを混ぜ合わせたものをオーブンで焼いたスコットランド発祥のシンプルなお菓子です。イギリスでは、プレーンとレーズンの2種類が定番の味。今回は、ロンドンの郊外にある「ピーターシャム ホテル(The Petersham Hotel)」のアフタヌーンティーで食べたスコーンをアレンジして再現してみました!
では、早速作り方をご紹介します。
クラシック・スコーン (Classic Scones)

材料(5cmの型で抜いたもの9個分)
・薄力粉……250g
※今回は「ドルチェ」という薄力粉を使用
・無塩バター……50g
・グラニュー糖……50g
・ベーキングパウダー……9g
・牛乳……120ml
<つや出し用>
・卵黄……1個
・牛乳……大さじ1
・グラニュー糖……50g
下準備
1. 無塩バターは1cm角にカットしておく。
2. オーブンを210℃に予熱しておく。
3. つや出しの材料を全てボウルに入れて混ぜ合わせておく。
作り方
1. 大きめのボウルに薄力粉、ベーキングパウダー、グラニュー糖、塩をふるい入れる。

2. ボウルにバターを入れ、カードで切るようにして、全体を混ぜ合わせる。ここで出来るだけ、バターを細かくしておくと次の工程が作りやすいです。
3. 手に変え、指ですり混ぜるようにし、さらさらの粉チーズ状になるまで混ぜ合わせる。(この細かくそぼろ状にする製法を「サブラージュ法」といいます)

4. 牛乳を加える。

5. 生地をボウルから台に取り出し、表面が滑らかになるまで軽くこねる。
6. 綿棒で生地を板状にする。
7. 生地を半分に折り、ラップで包み冷蔵庫で1時間以上休ませる。
8. 再び生地を台にのせ、めん棒で厚さ2.5cmの板状に伸ばし、5cmのセルクルで型を抜く。
※台に生地がくっつくようであれば、打ち粉(強力粉)を使ってください。
※セルクルがない場合は包丁やカードを使って、8等分にカットすることをオススメします!
9. 刷毛で表面につや出し用の卵液をぬる。
10. 予熱が入ったオーブンを200℃に下げ、10分焼く。続けて、180℃に下げ、8分焼く。

作り方のポイント
◆材料は予め冷やしておく
全ての材料は予め冷やしておきましょう!
しっかりと冷やしておくことで、生地中のバターを固めておくことができ、焼いたときに形が崩れにくく、サクサクと美味しいスコーンに仕上がります。
◆混ぜる作業は手早く!
バターが溶けないように、手早く混ぜることが大切! 最初はカードを使い、バターを細かく切るように混ぜてみてください。
※少し生地が温かくなりそうだなと感じたら、焦らず冷蔵庫に入れて一旦冷やしてください。
これがUKスタイル!アフタヌーンティーの楽しみ方
スコーンはナイフで切って食べるのではなく、真ん中を割って食べるのがマナーです。焼成時、生地が膨らむときにできる腹割れのことを「狼の口 (Wolf's Mouth)」と呼ぶのですが、ここから上下に割って一口ずつちぎって食べます。
そして、ストロベリージャムとクロテットクリーム(イギリスの乳製品でリッチで濃厚なクリーム)とつけて食べるのがイギリス流。先にジャムをつける派か、クロテットクリームをつける派かでイギリス人は分かれるそうです(笑)。
ジャム&クロテットクリームを添えたスコーンと紅茶のセットを「クリームティー」と言います。アフタヌーンティーだとお腹いっぱいになってしまうので、スコーンだけ楽しみたいという方はぜひ「クリームティー」を注文してみてください!

イギリス人は、熱い紅茶を飲みながらゆっくりとお話をするのが大好きなんです。私が「ピーターシャム ホテル」でアフタヌーンティーを食べたときに隣のテーブルに座っていた老夫婦は、紅茶はもちろんのこと、シャンパンも一緒にアフタヌーンティーを楽しんでいました。上級者さんですよね!
ちなみに私の友人は、アフタヌーンティーを満喫した後、その日の夜ごはんもしっかりと食べていました(笑)。
「クラシック・スコーン」に合わせたい1曲
今回も料理に合わせたいおすすめの1曲もご紹介させてください!
私が、「クラシック・スコーン」を食べながら聞きたい曲は、ロンドン在住の上海出身の友人に勧めてもらったフレンチ・ハウスの「Sunset Lover」という曲。フランス出身のDJ・若手音楽プロデューサー、Petit Biscuit(プチ・ビスケット)の曲です。
本名はMehdi Benjelloun(メディ・ベンジェルーン)。
彼は5歳でチェロを習い始め、クラシック音楽を勉強するためにコンセルヴァトワール(フランスの芸術系学校)に入学します。その後、DTM(デスクトップミュージック)と出会い、そこから独学でDTMを学びこの曲を生み出したそうです!
アルバムに収録された代表曲「Sunset Lover」は、SoundCloud上で3300万回の再生回数を記録しており、ネット上での総ストリーミング回数は5億回以上を超える人気曲!
ぜひごはんを楽しみながら、おうちで聞いてみてくださいね!